北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

陸海空自衛隊主要行事 七月期実施詳報

2007-06-30 22:37:00 | 北大路機関 広報

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

■七月一日:名寄駐屯地創立54周年記念行事(陸上自衛隊名寄駐屯地・北海道名寄市):01654-3-2137・・・第三普通科連隊・第二特科連隊一部大隊・第二偵察隊・第四高射特科群など

■七月一日:島松駐屯地創立55周年記念行事(陸上自衛隊島松駐屯地・北海道恵庭市):0123-36-8611・・・北海道補給処本処・第一高射特科群一部中隊・北部方面後方支援隊など

■七月七日:稚内分屯基地創設52周年記念行事(航空自衛隊稚内分屯基地・北海道稚内市):0162-23-5377・・・第18警戒隊など

■七月七日:福江島分屯基地創設53周年記念行事(航空自衛隊福江島分屯基地・長崎県五島市):0959-84-2074・・・第15警戒隊など()

■七月十四日:長沼分屯基地開庁36周年記念行事(航空自衛隊長沼分屯基地・北海道夕張郡長沼町):0123-88-2604・・・第11高射隊・第24高射隊など()

■七月十四日・七月十五日:山田分屯基地開庁50周年記念行事(航空自衛隊山田分屯基地・岩手県下閉伊郡東北町):0193-82-2636・・・第37警戒隊など

■七月二十一日:下総航空基地ちびっこヤングフェスタ(海上自衛隊下総航空基地・千葉県柏市):04-7191-2321・・・教育航空集団司令部・下総教育航空群・移動通信隊・第三術科学校・航空補給処下総支処・下総航空基地隊など

■七月二十二日:八雲分屯基地開庁30周年記念行事・八雲航空祭(航空自衛隊八雲分屯基地・北海道二海郡八雲町):0137-62-2262・・・第20高射隊・第23高射隊

■七月二十二日:富士学校富士駐屯地創設53周年記念行事(陸上自衛隊富士駐屯地・静岡県駿東郡小山町):0550-75-2311・・・富士学校・富士教導団・開発実験団本部・富士教育直接支援大隊・自衛隊富士病院など

■七月二十三日:静内駐屯地創設43周年記念行事(陸上自衛隊静内駐屯地・北海道日高郡新ひだか町):0146-44-2121・・・第七高射特科連隊など

■七月二十八日:舞鶴航空基地ちびっこヤング大会(海上自衛隊舞鶴航空基地・京都府舞鶴市):0773-62-9100・・・舞鶴航空基地隊・舞鶴航空分遣隊など

■七月二十九日:苗穂分屯地創立55周年記念行事(陸上自衛隊苗穂分屯地・北海道札幌市):011-711-4251・・・北海道補給処苗穂支処など

■七月二十九日:笠取山分屯基地開庁51周年記念行事(航空自衛隊笠取山分屯基地・三重県津市):059-252-1155・・・第一警戒群など

注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。

■体験航海・一般公開

 夏季休暇時期が近付くこともあり、今回は入手可能な範囲内で収集した艦艇一般公開体験航海に関する情報を掲載する。変更なども有得る為、各地協乃至地方総監部リンクへの確認を推奨する。

◎7/1:江差港松前港・掃海艇一般公開体験航海(函館地協) ◎7/6:枕崎港サマーメモリアル(鹿児島地協) ◎7/7~8:日立港サマーフェスタ(茨城地協) ◎7/7~8:鳥取港一般公開体験航海(鳥取地協) ◎7/14~15:八戸港護衛艦一般公開体験航海(青森地協) ◎7/14:津久見港祭護衛艦一般公開体験航海 (大分地協) ◎7/14~16:長崎港祭護衛艦一般公開体験航海(長崎地協) ◎7/14~15:岩瀬港ミサイル艇一般公開(富山地協) ◎7/14~15姫路城祭姫路港護衛艦一般公開体験航海(兵庫地協) ◎7/14~16:小松島港祭祝賀飛行(徳島地協) ◎7/14~16:高知新港護衛艦一般公開体験航海(高知地協) ◎7/14~15:下関港護衛艦一般公開(山口地協) ◎7/15:金沢港フェスタ護衛艦一般公開体験航海(金沢地協) ◎7/15:唐津港護衛艦一般公開体験航海(佐賀地協) ◎7/20~22:大分港護衛艦一般公開体験航海(大分地協) ◎7/21:阪神基地キッズサマーフェスタ(阪神基地) ◎7/21:佐伯分遣基地ちびっこヤング大会(呉地方総監部) ◎7/21:小樽港イージス艦一般公開体験航海(札幌地協) ◎7/21~22:敦賀港護衛艦一般公開体験航海(福井地協) ◎7/28~29:舞鶴地方隊展示訓練ちびっこヤング大会(舞鶴地方隊) ◎7/28~30:宇部港護衛艦一般公開体験航海(山口地協) ◎7/28~29:大湊地方隊展示訓練陸奥湾マリンフェスタ(大湊地方総監部) ◎7/28~29:和歌山港護衛艦一般公開体験航海(和歌山地協) ◎7/28~29:玉島港祭護衛艦一般公開(呉地方総監部) ◎7/28~29:宿毛港訓練支援艦一般公開体験航海(呉地方総監部) ◎7/29:油津港体験航海(先着順) ◎この他に舞鶴・佐世保・呉などでは桟橋などの週末一般公開が為される(中止の場合もある)

注意(重要):体験航海には基本的に例外を除き乗艦整理券が必要であり、乗艦券の不要な一般公開を伴うものを集計した。従って、全ての行事を網羅したものではなく、北大路機関が開催を保障するものではない。加えて天候や器材その他の関係から予告無く変更乃至中止となる可能性がある。詳しくは各地協情報を参照されたい

■北大路機関

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航空自衛隊小牧基地 撮影紀行 2007年6月28日

2007-06-29 23:31:49 | 航空自衛隊 装備名鑑

■国際貢献任務の中枢

 先日、C.ジョニー氏とともに航空自衛隊小牧基地へ展開した。航空自衛隊小牧基地は、名古屋市内からのアクセスも比較的容易で、中心地である栄にてC.ジョニー氏と合流した。

Img_4443  小牧基地には、国際貢献任務において活躍するC-130H輸送機を集中運用する第一輸送航空隊、航空管制を教育する第五術科学校、航空救難団整備群、救難教育隊、小牧管制隊、小牧気象隊、小牧地方警務隊、そして新編された機動衛生隊が訓練などにあたっている。

Img_4262  小牧基地撮影は、神明公園から撮影することとした。現地で、偶然小牧を訪れていた氷砂氏とも会うことができ、驚きながらも合流、帰りは駅まで送っていただいた、ありがとうございました。さて、小牧到着後、航空館をしばらく見学した後高台へ、しばらくするとCH-47Jが飛行を開始した。

Img_4327  その後、C-1輸送機も離陸した。入間基地のC-1輸送機で、旅客ターミナル前に駐機していたことから、おそらく定期便のようである。小牧基地のターミナルは、電光掲示板や待合室、土産物売り場まである(与圧の掛かっていないC-1では上空でお土産がパンパンになりそうだ)。

Img_4359  C-1離陸の写真の下の方にはT-4練習機が二機並んでいるが、この内の一機、尾翼の部隊マークから松島基地の第四航空団所属の機体が離陸していく。隣接する三菱重工小牧南工場へ定期検査の航空機を搬入し、その機体の操縦士を、このT-4により輸送することもあるという。

Img_4373  三菱重工小牧南工場よりF-2Aが出されてきた。もしかして飛行か、とおもいきやC.ジョニー氏はエアインテイクにカバーがあるので飛行はしないでしょう、とのこと。聞くと、コンパステストとのことで、牽引車が様々な角度に回していた。

Img_4439  二機揃ってC-130Hが離陸。しばらくして後小牧基地上空に戻り、タッチ&ゴー訓練を繰り返した。水色の機体は、イラク復興人道支援任務において、携帯地対空ミサイルからの自衛手段の一つとして低視認性を期したもの。この他、ミサイル警報装置などを搭載しており、自衛能力を高めている。

Img_4501  小牧南工場より出てきた百里基地第七航空団のF-15Jが離陸する。通常、垂直尾翼に描かれる部隊マークは未記入であるが、これは部隊において記入するとのことだ。主翼のハードポイントなどを装着していないF-15Jは小生には新鮮であった。

Img_4518_1  C-130Hのタッチ&ゴー訓練は続く。

 文字通り実戦に直結する訓練だけに、多くの飛行が必要であり、このためには地元自治体との相互理解が不可欠である。この一環として、小牧基地納涼祭が7月26日木曜日に開催されるとのことだ。

Img_4532  百里基地のF-15Jパイロット、これは小牧南工場から先ほど離陸したものであるが、運んできたのはT-4練習機である。この機体には第七航空団の梅を象った部隊マークが描かれている。よくみると、コックピットにも一名しか確認できない。

Img_4533  訓練飛行を行うC-130Hと離陸したT-4。この他、民間機のチャーター機やビジネス機、更にはU-125救難機、UH-60J救難ヘリコプターが訓練の為に飛行していた。また、報道ヘリや消防ヘリ、警察ヘリなどがせわしなく飛行していた。それでも、昔はジャンボがたくさん飛んでたんだけどねぇ、とは地元ウォッチャーの話。

Img_4540  T-4の離陸の後、飛行はひと段落。小生一行も撤収を決めた。写真は、納入遅延が問題となっている空中給油輸送機KC-767用格納庫の前を牽引されて進むC-130H。C-130Hと比べても、やはり大きな格納庫である。

 現地でお世話になりました、C.ジョニー様、氷砂様、ありがとうございました。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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信太山駐屯地創立50周年記念行事 装備品展示編

2007-06-28 20:27:10 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

■陸上自衛隊装備が勢揃い

 駐屯地祭は、基本的に午前中に式典、観閲行進、訓練展示が午前中、そして午後は装備品展示、という流れが一般的である。そこで、本日は信太山駐屯地祭における装備品展示特集を掲載する。

Img_8785  訓練展示において活躍した74式戦車。訓練展示終了後、ハッチ脇に搭載されている12.7㍉重機関銃や74式車載機銃などを取り外し、装備品展示会場へ向かう様子。見上げる戦車はなんとも形容できない威容を示している。

Img_8666  車両などの装備品展示は式典終了後であるが、携帯装備などの装備品展示は開門と同時に、式典会場に向かう途中の、模擬店区画と並び展示されている。写真は誘導隊などが装備する戦闘防弾チョッキ2型。試着すると、カメラのシャッターも押してくれる。

Img_8671  01式軽対戦車誘導弾。少年、重いぞ!気をつけてね!と笑顔で手渡す隊員。軽という言葉がつくものの、やはり重いという印象であるが、射程や貫徹力、誘導方法などでは世界最先端にある装備の一つだ。

Img_8668_2  MINIMI5.56㍉機銃。小銃と同じ弾倉も使用可能な機銃で、軽量が最大の特徴。ベルギーのFN社により設計されたものを住友重機がライセンス生産したもので、200発箱型弾倉が装着されている。軽量な銃身を採用しており、交換も比較的素早く実施できるとのことだ。

Img_8906  装備品展示に向け、UH-1Jが着陸してきた。UH-1Jもお隣の第十師団が装備する機体には赤外線ミサイル追尾妨害装置やワイヤーカッターが装着されたものがある。背景には訓練展示で突入した想定重要建造物が見えている。

Img_8936  高い回転音を響かせて、観測ヘリOH-6Dの着陸。赤外線サーチライトなどが装備されており、限定的ながら夜間任務に対応できる機体、近年では操縦員を防護する防弾板なども装着可能となっている。地上には誘導にあたる隊員が両手を広げて着陸誘導を行っている。

Img_8948_1  着陸した二機。蛇足ながらこの時間帯に、三重県を震源地とする震度5の地震が発生しており、大阪府でも震度3を観測したとのことだが、いつもお世話になっているC.ジョニー氏と並んでヘリコプター撮影をしていたものの、気付かず、帰りの列車で地震を知ったという次第だ。

Img_8924  対戦車ヘリコプターAH-1Sの着陸。上の二機は八尾駐屯地より飛来したが、この機体は明野駐屯地から飛来したヘリコプターである。左下のモータープールでは、訓練展示の突入に参加した74式戦車が、整備を行っている様子が望見出来る。

Img_8952_1  装備品展示会場に向かう96式装輪装甲車。八つあるタイヤが物々しい。この車両は、戦車大隊本部の他、戦車中隊の中隊本部にも装備されている。信太山駐屯地祭には初参加の装備である。

Img_8964  昨年は、この場所に全車、車体前面をグラウンドに向けるかたちで展示されたが、今年は観閲行進の進行と同じ方向に向け停車している。やはり戦車と火砲は目立つことがよくわかる。いよいよ開始予定時刻が迫り、隊員がせわしなく装備品の周りを点検し、見学者に危険が及ばないように配慮している。

Img_8966  81㍉迫撃砲を準備する隊員。こちらを向いている単眼鏡のようなものは照準に用いるコリメーターと呼ばれる装備品で、迫撃砲の照準器と併せて見なければ何も見えない。迫撃砲の照準器からコリメーターを通して間接照準の観測基点を確認し、長距離射撃を行う。

Img_8856  第三高射特科大隊の81式地対空短距離誘導弾。第三特科連隊は第三特科隊に縮小改編されたが、高射特科大隊は大隊編成を維持できたようだ。特科連隊も特科隊も指揮官は1佐であるので、一つ縮小改編を行う際には、高射特科大隊を中隊に分け、昔のように単一編成に組み込めば部隊規模で特科連隊を維持できるのではないかと考えてみたりする。

Img_8864  第三特殊武器防護隊の化学防護車。部隊名称が新しくなっているのに注目。第三師団司令部付隊化学防護小隊から昨年度、人員や装備などを一部拡充し第三化学防護隊へ改編したが、今年度から更に人員を増強、生物偵察車や気密天幕などを新しく装備している。

Img_8869  第一中隊と書かれた車両より運ばれてきた64式対戦車誘導弾。通称MAT。低速で飛翔する弾体を双眼鏡を利用した光学装置で肉眼により追尾し、ワイヤーを通じてリモコンにより誘導する第一世代の対戦車ミサイル。今日となっては貴重な部類に入る装備であるが、貫徹力などは大きく陳腐化していることは否めないように思う。

Img_8861  軽装甲機動車。いわずとしれた陸上自衛隊のワークホースであるが、所属が重迫撃砲中隊となっていることに注目。バンパーから37連隊には本部管理中隊、第二中隊、第五中隊、重迫撃砲中隊へ配備されていることが判り、配備数は充実していることがわかる。

Img_8971  普通科装備、機甲科装備、野戦特科装備、高射特科装備、化学科装備、施設科装備などなどが並べられ、グラウンドには先ほど着陸した三機のヘリコプターが展示されていた。昨年と異なり、桜は駐屯地祭を待たず早咲きの後に散ってしまったが、桜を補うほどの観客が、駐屯地創設50周年記念行事に華を添えていた。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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信太山駐屯地創立50周年記念行事 火砲整備編

2007-06-27 16:35:18 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

■FH-70お手入れ

 信太山駐屯地特集、本日は訓練展示終了後の火砲整備の様子を掲載したい。装備品展示会場近くで行われた様子で、非常に珍しいものである。

Img_8887  特科火砲は、訓練展示において陣地展開と空包発射を展示する。特に空包発射は、発射薬の燃焼ガスに点火することで、物凄い轟音と、高熱のガスが砲口から出た瞬間に空気を燃焼させる砲焔の迫力は一言では言い表せない。なお、東富士での3km実弾射撃では砲焔は出ないため、空包の方が発射薬は多いのではないかと考える。

Img_8767  勇ましい砲焔と同時に、火薬の燃焼によって生じる残滓は、放置すると砲身を腐食させる為、命中精度の維持や砲身の寿命を維持する為にも砲身洗浄は欠かせない。ペットボトルから液体(洗浄液か純水か、と思われる)を洗浄ロットにしみこませている。

Img_8778  班長が砲身の砲口からも液体を注ぎ、号令をかける。FH-70榴弾砲の操作要員は9名、FH-70について簡単に記すと、口径は155㍉、74式特大トラック(中砲牽引車)により移動するが暫定的な自走も可能な主力火砲である。

Img_8774  号令に合わせて、各員がロットを前後させる。液体が重要部分に掛からないようにであろうか、古着と思われるものが沢山敷き詰められている。野戦特科の隊員であるが、火砲操作時における自衛用に小銃を携行するため、弾帯にはマガジンパウチが装備されている。

Img_8764  特科射撃は、緻密な観測や弾道評定により目標を発見し、数十km先の目標に数十㍍単位の誤差で火力を投射する。訓練展示で示される砲焔も、こうした整備により、万一の際に有効な威力を発揮するのであろう。

Img_8892  装備品展示会場に到着したFH-70榴弾砲。砲を折畳んだ走行状態での登場である。信太山駐屯地祭へは姫路駐屯地から二門が参加、文字通り見た目が大砲であるFH-70には、終日子供達が行列を作っていた。

HARUNA

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信太山駐屯地創立50周年記念行事 訓練展示編

2007-06-26 15:17:36 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

■第37連隊戦闘団出動!

 信太山駐屯地祭特集、本日は部隊整列編観閲行進編訓練展示準備編に続き、いよいよ訓練展示編を掲載する。想定重要建造物が仮設敵に占拠されたため、第37普通科連隊は連隊戦闘団を編成し、これを撃破するという想定である。

Img_8705_1  状況開始の号令と共に勢い良く飛来したのは第三飛行隊のOH-6D観測ヘリコプターである。OH-6Dは固有武装を持たない代わりに、軽快な運動性を活かし、敵の対空砲火を巧みに避け、索敵や着弾観測を行う。タマゴ型の愛らしい外見とは裏腹、OH-6Dに見つかったらば、砲迫の弾幕や対戦車ヘリを誘導してくるというコワイ奴だ。

Img_8713_1  機動飛行を行うOH-6D。このヘリコプターは、大阪府の八尾駐屯地に配備されており、多用途ヘリコプターが第三師団に配備されたのはここ数年であり、その前は文字通り師団唯一のヘリコプターとして運用されていた。指揮官連絡や負傷者後送など、軽輸送に対応できる。

Img_8720_1  観測ヘリからの情報を元に、第三飛行隊のUH-1J多用途ヘリコプターが飛来する。昨年の訓練展示ではUH-1Hが使用されていた為、新型に更新されたようだ。UH-1Jは到着と同時にロープを収めた袋を機外に放り、降下準備を行う。

Img_8722_1  続いて情報小隊の隊員が機外に飛び出た。中型のUH-1Jでは四名同時に降下しなければ機体がバランスを崩してしまう。情報小隊とは連隊本部管理中隊に所属する部隊で、レンジャー資格を有する隊員などで構成され、情報収集などを行う。

Img_8729_1  降下したと同時に敵後方を探るべく散開する。

 遊撃隊というべき装備、ブッシュハットに背嚢を背負い、使い込まれた89式小銃が鈍い光を放っている。

Img_8742_1  同時に情報小隊よりオートバイ斥候も出動する。基本的に師団隷下の偵察隊と同じ任務を受け持つが、師団偵察隊が師団の戦略目標などを達成知る上で必要な情報収集を行うのに対して、情報小隊は木目細かに連隊が今まさに行う任務に必要な情報収集を行う。

Img_8766_1  情報小隊の活動により、仮設敵が占拠している建造物を特定、第三戦車大隊本部より派遣された96式装輪装甲車を用いて普通科連隊の隊員が前進する。脅威状況下では装甲車が無ければ前進は不可能であるため、装甲車の重要性は高い。

Img_8761_1  降車展開。勢い良く隊員が後部から飛び出ており、降車と同時に射撃姿勢をとっている。降車を掩護するべく車体上部のハッチからも小銃手が身を乗り出して89式小銃を構えている。この他、車載の12.7㍉重機関銃は市街戦では貫徹力が大きく有用な装備だ。

Img_8820_1  突入を掩護するべく軽装甲機動車も前進する。軽装甲機動車からは携帯対戦車ミサイルの射撃準備を行っているが、この種の装備はフォークランド紛争やイラク戦争で銃座潰しに威力を発揮した。撮影位置からは見えていないが、迫撃砲や特科隊の榴弾砲も掩護射撃を行うべく射撃配置についている。

Img_8779_1  突入。タイミングを誤ると入った瞬間に反撃を受ける可能性がある。重火力で粉砕してしまう方法が、一般市民と敵対勢力が混在するゲリラコマンド対処任務においては禁物で、見敵必殺というものの、敵かどうかを見極めなければならない点が、野戦と異なり難しい。突入により仮設敵は撤退し、重要建造物を奪還した。

Img_8783_1  突入班から負傷者発見の一報が入り、収容の為に軽装甲機動車が出動する。砲迫の破片が散乱する状況下では武力紛争法で保護されている救急車といえども戦闘に巻き込まれる可能性はあり、救急車型軽装甲機動車の装備化が望まれる。

Img_8789_1  ロープ銃(隊員の一人が背負っていたオレンジ色の装備)により反対側の丘にロープを通し、担架に乗せられた負傷者が運ばれる。こうした装備は市街戦のみならず、災害派遣などにおいて瓦礫により通路が通行不能となった際にも役立つ。

Img_8803_1  収容した後、後方へ負傷者を運ぶ。狙撃に備え油断無く機銃を構えている。ちなみに米軍のイラク治安作戦では、射撃前に市民かテロリストかを識別する為に、防盾に代え厚防弾ガラスによる装甲板を装備している。

Img_8752  しかしそのときであった、我が方が負傷者を収容している隙に、重要建造物から脱出したゲリラ部隊が後方の丘(想定)から反撃を開始したのである。事態を重く見た指揮官は虎の子である戦車の出動を命令、74式戦車が轟音と共に出動する。

Img_8758  土手の裏側から敵装甲車が降りてくる。戦車を火力支援するべく、87式偵察警戒車も出動する。市街地では軽快な運動性能を有する装輪装甲車は重要な役割を果たす。また、偵察員を収容するスペースがあり、場合によっては危険な戦闘地域に突入し、孤立した部隊を救出することも可能である。

Img_8811_1  ゲリラ部隊が装甲車による攻撃を加えてきた為、これを撃破するべく第五中隊、第二中隊の対戦車小隊が出動する。停車と同時に重い87式対戦車誘導弾、通称中MATを担いだ隊員が飛び出し、射撃位置まで走って前進する。目立つ車両は標的になる為、降車し射撃位置につくまでの時間短縮は重要である。

Img_8814_1  軽装甲機動車も急行する。01式軽対戦車誘導弾は射程が中MATよりもやや短いものの、誘導不要の撃ちっぱなし式であり、射撃後すぐに退避できる。走行する車上からの行進間射撃が可能かは不明だが、小回りが利く小型装甲車からの攻撃は敵戦車には厄介であろう。

Img_8819_1  中MATを構える隊員。射程2000㍍のレーザー誘導式対戦車ミサイルで、この他にレーザー照準手がレーザーを照射し、誘導する。なお、37連隊には対戦車中隊が編成されていない為、射程4000㍍の重MATは装備されていないようだ。

Img_8848_1  装甲車を無力化し、戦闘に決着をつけるべく、普通科部隊が突撃を加える。怪しい茂みに89式小銃が吼えると、黒い戦闘服を纏ったゲリラが転がり落ちてくる。物陰から果敢な抵抗を試みるが、軽装甲機動車からの正確な火力支援により次々と倒されていった。

Img_8863_1 状況終了後、戦果拡大の為に航空部隊が飛来した。

 浮き足立った仮設敵が体勢を立て直す前に、強力な火力を上空から投射し、制圧することが目的である。この増援部隊の到着により仮設敵は降伏し、状況は終了となった。

Img_8856_1  ちなみに、訓練展示の時間配分は1122時状況開始、1143時状況終了。撮影位置の関係で上手く撮影できなかったが、戦車、火砲が各10発程度空包を発射、50周年に相応しい内容の訓練展示であった。この後、安全確認の後、装備品展示へと移るが、これは次回掲載のお楽しみである。

HARUNA

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氷川丸 横浜市山下公園にて送る貨客船の老後

2007-06-25 20:21:19 | 写真

■港街横浜のシンボル

 先日、横浜に資料収集及び現地調査の為、展開したがその際にせっかく横浜にきたので、ということで、氷川丸を見るべく山下公園に立ち寄った。

Img_4021  氷川丸は三菱重工横浜造船所により建造され、1930年に就役した日本郵船の貨客船である。

 総トン数は12000㌧、全長は163㍍(氷川丸前の説明書を参考)。就役後はシアトル航路において新鋭船として活躍した。

Img_4024  太平洋戦争においては海軍に徴用され病院船、敗戦後は引揚船として復員者輸送に重宝された。

 1953年には日本唯一の外航客船として再びシアトル航路に就き、戦前戦後の現役時代にわたり、248回、太平洋を横断している。

Img_3936_1  1961年、横浜開港100周年記念事業の一環として横浜港で保存展示されている。2003年には横浜市指定有形文化財の指定を受けたものの、2006年10月に氷川丸マリンタワー株式会社が営業停止を宣言し、同年12月25日を以て営業を修了した。

Img_3937_1  横浜港みなとみらい地区の様子。

 撮影が早朝であった為、空は灰色、波音だけが響く静寂の中、鴎が群れを成して飛び回っていた。ちなみに、みなとみらい地区には帆船の初代の日本丸が永久保存されている。

Img_3942_1  横浜マリンタワー。ギネスブックにも登録される世界最高の高さを有する灯台として知られているが、氷川丸と共に2006年12月25日を以て営業修了となっている。ただし、入り口のポスターには2009年、横浜開港150周年とあわせ、リニューアルオープンを計画しているとのことである。

Img_3939_1  45年間の一般公開を経て、氷川丸も現在は営業終了となっているが、一般公開を目指し再開の為の準備を行っているとのことである。

Img_4019  山下公園の庭園越しにみた氷川丸。撮影は昼間であるが、青空を背景に庭園の緑、そして浮かぶ氷川丸はなんとも大きく、写真で見た往時の姿を連想させる。

Img_4026  横浜ベイブリッジと氷川丸。梅雨の晴れ間に飛び込んだかたちで、蒼穹と群青、ここまで理想的な写真が撮影できたのは幸いであった。船舶の維持というものは多くの予算を必要とするが、産業文化財としての意味も大きく、有形無形のさまざまなものを伝える。もう少し、日本は船舶の保存に関しても一考の余裕をもっても良いのではないかと思いつつ、再開の暁には見学を心に決めた次第である。

HARUNA

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海王丸 神戸港に佇む洋上の白い貴婦人

2007-06-24 21:22:25 | 写真

■独立行政法人航海訓練所所属の帆船

 先週、所用にて立ち寄った神戸市役所。その窓辺から何気なく見渡した神戸港に帆船が、なんと海王丸が寄港していた。同行のH氏にお願いし、次の目的地に向かう途中、急遽神戸港へ向かった。

Img_3746 海王丸は、1989年に就役した練習船である。

 総トン数2556㌧、全長は110㍍、全幅は13.8㍍。マストの甲板からの高さは最高部で43.5㍍に達する。先代に1930年就役の海王丸があり、1989年に交代した。

Img_3608_1  海王丸とともに練習船では日本丸があり、現在二世が就役しているが、初代日本丸は現在、横浜の日本丸メモリアルパークにて永久保存されている。実は本日が29枚の帆を全てボランティアの手により張る総帆展が行われる日であったのだが、昨日の晴天と異なり雨模様であったように思う。

Img_3749_1  神戸港のシンボル、神戸ポートタワーとカワサキミュージアムの写真。

 横浜マリンタワーと同じく港のシンボルとなっている。神戸ポートタワーとカワサキワールドとの共通券が800円(高校生以上)で好評とのことだ。

Img_3610_1  海王丸のマスト基部を中心に。帆走性能は、スクリュープロペラの抵抗軽減構造により124時間で1394マイルを航行したこともあり、最速の帆船が選ばれるボストンティーポットトロフィー賞を1990年、1991年、1994年、1995年に受賞している。

Img_3666_1  199名の人員(含実習員)が乗船できる。

 動力となる36枚の帆は全て広げると2760㎡の面積を有するがこの他、補助動力として1500馬力のディーゼル機関二基を搭載しており、13ノットでの航行が可能である。

Img_3775_1  ただ、2004年10月20日、富山に寄港中の海王丸が台風23号の激浪により座礁するという事故があり、重傷者も出る事態となったが昨年初頭に修理が完了し、今日に至る。大破し、船体構造の多くを取り替えるという大事故であったが、その事故の痕跡は無く、今尚海の白い貴婦人と呼ぶに相応しい形容だ。

Img_3747  梅雨の晴れ間、蒼穹の青空と群青の水面の境に停泊する帆船。

 2007年は、神戸港開港140周年であり、様々なイベントが計画されているという。神戸を訪れる機会があれば、一つ神戸港を見渡してみると、なにかの発見があるかもしれない。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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寝台特急日本海 大阪と青森を結ぶブルートレイン

2007-06-23 19:27:33 | コラム

■大阪駅にて発車を待つ寝台特急

 先日、神戸での所用を済ませ、JRにて戻る途中、大阪駅にて寝台特急日本海を撮影する機会に恵まれた。新快速を待つ間、すぐ後ろに停車していたのを発見したのである。

Img_3851  寝台特急日本海は、大阪駅から京都、敦賀、福井を経て金沢、富山、そして弘前から青森にいたる寝台特急である。大阪から京都を出て湖西線から日本海側を走ることから日本海という呼称で呼ばれている。また、かつては函館まで運行されていた。北陸本線、羽越線、奥羽本線という日本海沿岸を走る通称“日本海縦貫線”を走破する特急だ。

Img_3845_1  寝台特急日本海の牽引に用いられるのはEF81形電気機関車。1968年から生産が開始された信頼性の高い車両で、寝台特急牽引の他には貨物列車の牽引車として活躍している。日本海は、24系客車が用いられておりA寝台個室にはテレビ、洗面台、アラーム式時計などが備え付けられている。

Img_3849  この他、A寝台用共用シャワー、そして全寝台とも共用の御手洗の設備があるが、食堂車や自販機などは装備されていない。可能であればせめて自販機だけでもと考えるのは小生だけだろうか。その代わり、大阪から金沢、もしくは福井までの区画で車内販売が行われる。

Img_3847_2  寝台特急“なは/あかつき”の項目でも述べたが、老朽化が進んでいることは否めない。北陸新幹線開業などの後にも運行が続けられるかには興味が持たれるが、小生と共に並び日本海を撮影していた鉄道ファンが物語るように、希少となった列車の一つであり、ある程度の近代化を行わなければ、かつて鉄路を走っていた往年の名車と同じ道を進む可能性もある。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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阪急電鉄 京都・大阪・神戸を結ぶ日常風景

2007-06-22 11:30:02 | コラム

■河原町から梅田、そして三ノ宮へ

 本日も阪急電鉄の写真を特集する。阪急電鉄は関西を代表する私鉄であり、関西主要都市である京都、大阪、神戸を結ぶ146.6kmの路線網を有している。本日は、昨日移動中に撮影したものの中から掲載したい。

Img_3573_1 京都に向かう快速急行、その向こうには先行する普通電車が見える。鉄道とは、多くの人は何気なく毎日利用しているが、今回はその日常風景を紹介したい。阪急電鉄は、車両としては平凡という印象を持たれている方も多いが、運転本数などが多く、そうした特質が織り成す情景は独特である。

Img_3612_1  静寂。阪急梅田駅のラッシュ時を終えたつかの間の静寂を現す情景。梅田はJR西日本大阪駅と阪神電鉄梅田駅、大阪市営地下鉄を結ぶ交通の要衝である。阪急梅田駅は9編成の列車が並列して並ぶ巨大なターミナル駅である。写真は神戸方面に向かうホームで、発車を控えた特急電車が佇んでいる。

Img_3593_1  到達。梅田スカイビルを背景に間もなく大阪梅田に到達することを示している。高さ173㍍の梅田スカイビルは、展望台を含めた複雑な形状が大阪のシンボルの一つとして親しまれている。また夜景撮影の名所の一つであると、先日お教えいただいた。

Img_3569_1  対向列車。新幹線と阪急線。京阪神を結ぶ私鉄網と、日本の主要都市を結ぶ新幹線。撮影は梅田行き特急の車内から撮影したもので、新幹線と阪急線がそれぞれ上下線の行き違いをしている。新幹線に追い抜かれることは多いが、阪急電車と新幹線が同時に行き違うのは小生は初めて撮影した。

Img_3622_1  架線。電車ではなく、架線を中心に据えたアングル。対照的に大阪モノレールなどでは全く架線などがなく空中を滑るように進む情景に驚かされるが、電車に不可欠な架線に焦点を合わせると独特の複雑な形状が逆に新鮮である。

Img_3613_1  ポイント。京都線、神戸線、宝塚線の列車が同時に出発することで有名な梅田から十三間であるが、その複雑なダイヤを象徴するようにポイントの複雑な形状をしている。その向こうには、京都へ、神戸へ、宝塚へ向かう特急や急行がいままさに発車している様子がみえる。

Img_3630_1  保線。望遠レンズならではの圧縮効果を示したもの。接近する列車に保線員が安全位置へ移動している。阪急電鉄のみならず全ての鉄道において最大の責務は安全である。運転本数が多く、その分保線員には細心の注意が必要であるが、ダイヤを縫って日々軌間などの保守点検を行っている。時代が変わっても確実な点検は、やはり人の目に頼ることが多いとのことだ。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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阪急電鉄9300系電車 近代的な都市間特急

2007-06-21 00:38:38 | コラム

■阪急電車に乗って

 先日、所用あって同期のS氏とともに京都から大阪、西宮そして神戸三ノ宮に行く用事があり、文字通り阪急路線網を駆使した一日であった。その際に撮影した阪急電車を本日は特集したい。

Img_3381  桂駅にて準急から特急に乗り換える。阪急の特急は、特急料金不要の運行体系となっており毎時特急六本、準急六本という本数のダイヤで、京都河原町から大阪梅田までを結んでいる。また、ラッシュ時には通勤用車両を用いてほぼ特急と同じ停車駅で運行される快速急行がある。

Img_2973  阪急電鉄の最大のライバルは、ほぼ並走するJR西日本のアーバンネットワークであり、路線の勾配などから営業速度に限界のある阪急電鉄は、運行本数により対抗する。この運行頻度は、梅田に至るまでに通過する京都方面に向かう特急の多さに象徴されている。

Img_2983  従来毎時四本が運行されていた京都本線特急体系の六本運行への見直しにより増加した旅客需要に対応するべく導入された9300系電車だが、運転台をじっくりとみる機会は無かった。写真はダイヤ運行表であるが、電動式、一見したところ自動式の近代的なものが装備されていた。

Img_2985  驚いたのは運転表示装置で、全車の状況、例えば扉の開閉状況などが全て表示されていることだ。号車毎に車輪や電圧異常を表示し、また乗車率まで表示されている(小生乗車の1号車は乗車率60%とある)。これに併せ空調も操作するのであろうか。

Img_2986  速度計ももちろんデジタル表示である。2003年より導入が開始された9300系は、セミクロスシート方式の特急車両で、従来の片側二扉車から三扉車に移行した特急用車両である。決して長時間ではないものの、やはり京都大阪間という都市間移動であり、転換クロスシート方式の車両は嬉しい。

Img_3403  梅田駅に到着。大阪における所用とは、梅田駅周辺の書店街において所要の書籍を調達し、駅一階にある古書店街かっぱ横丁では藤田久一先生の少し古い専門書を発見、購入した。そして再び梅田駅構内へ入る。

Img_3416 梅田駅を出発する際に毎度ながら驚かされるのは、京都線、宝塚線、神戸線に分かれる特急や急行が、三編成並んで淀川を渡り十三駅に向かう光景である。ほぼ同じ速度で走る為、シャッター速度を遅くしたとしても充分に撮影することが出来る。

Img_3425  西宮北口駅にて今津線に乗り換える。宝塚方面に行くのだが、今津行きの電車を撮影。同じ今津線でも、西宮北口から宝塚方面と今津方面へホームが違うので要注意である。なお、今津行きに乗っても滋賀県の今津駐屯地へはいけないので要注意である(そんな奴は居ないか)。

Img_3455  甲東園駅から帰る。急遽所用が増え、三ノ宮へ寄ることになり、西宮北口から三ノ宮へ特急に乗ることとなった。写真は甲東園駅待ち時間にて撮影した宝塚方面行きの3300系。流し撮りに挑戦した。阪急線は支線であっても比較的運行本数が多い。

Img_3467_1  三ノ宮にて所用を済ませた後、特急で十三、そして京都線の烏丸へ。写真は神戸線の7000系電車。神戸への直通がないということで、JRと比べ不便であるとの印象をもたれる方もいようが、京都~神戸間や京都~大阪間の運賃が比較的安い為、小生はよく利用している。四条にて遅い夕食を済ませ、帰路についた。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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