ぶらっと 水戸

水戸の見て歩き

水戸のお寺(6)

2024-06-09 21:41:58 | 水戸

正覚寺(筑地町622-2)
 浄土宗本願寺派で、三祖山成就院正覚寺というそうです。牛伏町に薘淳坊が建治3年(1277)に開基し、元禄2年(1689)に玄了により牛伏より筑地に移ったそうです。親鸞が稲田の草庵から常陸大宮方面へ布教に行く時、この寺で昼食をとったので、昼めし寺といわれているそうです。本願寺3世覚如ゆかりの阿弥陀如来が本尊で、覚如の真筆もあるそうです。

 

長福寺(塩崎町1135)
 天台宗のお寺で、塩崎山密厳院長福寺といい、本尊は阿弥陀如来で、かつての水戸十ヶ寺の一つだそうです。塩崎滑川に貞観年間(859-877)に創建されたと伝わるそうです。元禄12年(1699)に徳川光圀が、人夫500人を使わして現在の塩崎原(八幡山)に移したそうです。幕末の争乱期に、はじめ宍戸(ししど)藩主・松平慶徳(よしのり)の「大発勢」側が駐屯して、那珂湊の湊御殿に去った後、幕府側の追討軍が駐屯したそうです。境内には幕府追討軍兵士4名の墓があるそうです。また、多くの古い石仏も残っています。

 

東光寺(大場町1369)
 天台宗で、医王山福性院東光寺というそうです。境内にある薬師堂の本尊は薬師如来で、本堂には阿弥陀如来が本尊としてあるそうです。水戸藩開基帳によると、応永7年(1400)の開基だそうです。薬師堂とその中にある厨子、本堂にある明治時代に奉納された算額は、市の指定文化財だそうです。

 

宝蔵寺(谷田町633)
 高野山真言宗の別格本山だそうです。もと、細谷にあり、徳川光圀によって天和3年(1683)に現在地に移され、仏国山文殊院宝蔵寺と改称されたそうです。昭和20年の空襲で全焼したそうですが、今のように復興したそうです。高野山から移植された数百株のシャクナゲが境内にあるそうです。地蔵堂には、足利期に作られたという将軍地蔵があるそうです。

 

妙徳寺(加倉井町909)
 日蓮宗で、隠井山高在院妙徳寺といい、日蓮宗で茨城県最古の寺だそうです。日蓮が文永1年(1264)の小松原の法難で負った傷を、加倉井の常陸の湯で癒やしたそうです。その後、建治2(1276)に日高を加倉井に送って布教させたそうです。日高を慕った、甲斐梅平の城主の子・波木井弥三郎は加倉井に住み、母(妙徳尼)の霊を弔うために永仁1年(1293)に建てたのが妙徳寺だそうです。双葉山が信仰して、日蓮像を寄進したそうです。

水戸のお寺(5)

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水戸の実と種(30)

2024-06-08 22:03:35 | 水戸

ヒイラギナンテン(鯉沢緑地 元吉田町642)
 メギ科。常緑で、ヒイラギのような葉をした南天のようですが、これから実は紫色になっていくようです。中国原産で江戸時代に渡来したようです。(撮影4/20)

 

トウゴマ(水戸市植物公園 小吹町504)
 トウダイグサ科。一属一種で、東アフリカ原産だそうで、種子からヒマシ油が取れるそうです。温室にありました。(撮影5/4)

 

オオバヤシャブシ(逆川緑地 千波町)
 カバノキ科。法面(のりめん)の緑化などで植えられる樹木のようですが、花粉アレルギーの原因でもあるようです。根粒菌を持っていて、痩せ地でも育つそうです。。(撮影5/12)

 

クワ(枝内浄水場近く 渡里町)
 クワ科。幕末の輸出品の半分が生糸だったこともあり、蚕の餌であるクワは全国的に栽培されていたようです。実は熟すると紫色になり、子どもにとって絶好のおやつになったようです。(撮影5/25)

 

ボダイジュ(信願寺 緑町1-2-1)
 アオイ科。釈迦がボダイジュの下で悟りを開いたということで、お寺によく植えられるようです。インドでの本来の樹木は、クワ科のインドボダイジュという別のものだそうです。実は、秋になると黄褐色に熟するそうです。(撮影6/2)

水戸の実と種(29)

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水戸の人名が入った小字(2)

2024-06-07 21:39:04 | 水戸

 たぶん、多くは鄕士や農民の名前なのだろうと思うのですが、「改訂水戸の町名」を見ると、水戸各地に「有名人」が小字の地名になっているところがあるようです。以下は、二人しかどのような人なのかわかりませんが、人名が小字名になったらしい例です。

 

小五郎塚(飯富)
 水戸城主だった江戸重通(しげみち)の長男・小五郎が、天正16年(1588)におこった、江戸氏の重臣・神生(かのう)氏による「神生の乱」で死去したそうです。それを弔って,小五郎塚が建てられたようですが、そのあたりが小字名になったようです。現在、山王墓地に小太郎塚といわれる地蔵(36°25'45.5"N 140°24'39.6"Eあたり)が建っています。この乱の結果、江戸氏の支配力は衰えたそうです。写真は山王墓地にある小五郎塚です。

 

嘉エ門屋敷、嘉平屋敷(木葉下(あぼっけ))
 大字・木葉下の内で、同じ「嘉」の字がついているので、親戚だったのかもしれません。

 

九郎田(くろうた 下国井)
 藤井には九郎次という小字もあるようです。昔は子だくさんだったということも語っているのでしょうか。でも大人になれた子どもは少なかったことでしょう。九郎田は、九郎が開発した田んぼという意味なのでしょう。

 

五太郎(見川)
 太郎は丈夫に生きるという意味もあるようなので、五番目の太郎という意味の名前なのでしょうか。珍しい名前なのでしょうから、当然、珍しい地名なのでしょう。

三四郎後(吉沼)
 夏目漱石の「三四郎」を思わせる名前ですが、珍しい名前だったのでは。その屋敷の後にある地ということなのでしょう。水戸では塙三三郎(はなわさんざぶろう)という幕末明治に大きな商売をした人もいたようですが、その名前は地名になっていないようです。

 

梅香下、下梅香(旧・常盤村)
 梅香という地名は、水戸城主だった佐竹義宣(よしのぶ)の臣下・岡本禅哲(梅香斎)の号からきているようです。梅の好きだった岡本は旧・奈良屋町あたりに住んで、邸内に梅をたくさん植えたようです。後に、徳川斉昭が残った1本の古木に名付けたという「先春梅」という碑もあったそうです。写真は現在の梅香あたりの地図表示板です。

 

弥惣太(やそうた 田谷)
 文字はそれぞれ、「弥」はいよいよ、「惣」は全体、「太」は大きい、太郎の太といった意味でしょうから、吉祥の文字として名前に使われたのでしょう。その弥惣太は、経世に明るい人だったのでしょうか。

水戸の人名が入った小字(1)

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水戸の屋敷神(5)

2024-06-06 21:25:24 | 水戸

 昭和44年に行われた調査で、茨城県内地域別の屋敷神を祀る家の割合は以下のようだそうです。県北32%、県央39%、県西60%、県南75%だそうです(河野弘)。水戸市内の同様な調査では、古宿78%、酒門町柏淵43%だそうです。(水戸市民俗文化財調査報告書昭和52年刊)。武士層には葬式や墓などに神式をおした水戸藩ですが、武士以外にはどの程度に波及していたかは、最近の屋敷神の数だけではよく分からないようです。でも、なんとなく屋敷神は多いような感じはします。

 

天王町
 木製の鳥居を前にして、立派な鞘堂(さやどう)が建ち、中に屋敷神が入っているようです。

 

牛伏町
 前のあいた鞘堂に入った屋敷神です。ここは石の鳥居でした。

 

飯島町
 赤い色を塗った鞘堂です。稲荷神社なのでしょうか。これもずいぶん大きな鞘堂です。

 

千波町
 石塀の内側に、大きな銅葺き屋根(写真矢印)の屋敷神と石の鳥居が見えました。

 

元吉田町
 高い石積みの上に乗った石祠(せきし)と石鳥居です。石祠前には対のキツネが置かれていて、稲荷神社のようです。

 

日本通運㈱(元石川町276-16)
 元石川の東部工業団地内にある日本通運の敷地内にも屋敷神?(産業神)がありました。同じ敷地内に入った系列の何社かで建てたようです。城南に会社があった頃にもありましたので、社殿は遷したのでしょう。

水戸の屋敷神(4)

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水戸市植物公園で見たサルビア(2)

2024-06-05 21:18:54 | 水戸

サルビア・スプレンデンス
 和名はヒゴロモソウ(緋衣草)だそうです。サルビアといえば、これが一番見なれた品種のようです。原産地はブラジルで、スプレンデンスは、立派なという意味だそうです。これだけ10年前の写真で、あとは先日、6月1日に撮ったものです。

 

サルビア・スブロツンダ
 紅色花の下側花びらには白色の模様があるそうです。原産地のブラジルでは、ハチドリを呼ぶサルビアといわれているそうです。スブロツンダは、やや丸いという意味だそうです。こぼれ種でよく殖えるそうです。

 

サルビア・プラテンシス
 ヨーロッパあたりが原産で、英名はメドーセージというそうです。現在日本では流通名のメドーセージはサルビア・ガラニチカをいうそうです。寒さに強いそうです。

 

サルビア・カカリエフォリア
 中米原産だそうです。濃い青い花で、葉が、槍の先のような形をしているそうです。

 

メドーセージ・スカイブルー
 メドーセージは、日本ではサルビア・グラニチカのことで、これは、その中のスカイブルーという品種のようです。ちなみにメドーは牧草地草地のことだそうです。一般的なサルビア・ガラニチカはもう少し青色が濃いようです。

 

サルビア・チアペンシス
 メキシコ原産で、寒さに弱い品種のようです。ローズシャンデリアという商品名で売られているそうです。

水戸市植物公園で見たサルビア(1)

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