Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「女は二度決断する」

2018年04月30日 | 映画


ドイツ警察戦後最大の失態と言われる、ネオナチによる連続テロ事件を
題材にした物語。
「そして、私たちは愛に帰る」などのファティ・アキン監督。

ドイツ人女性カティヤ(ダイアン・クルーガー)はトルコからの移民であるヌーリと結婚し、
6歳の息子と幸せに暮らしていた。
ヌーリはかつては麻薬の密売をし、逮捕歴があったが、今は真面目に働いている。
ある日、ヌーリの事務所の前で爆弾が爆発し、ヌーリと息子が犠牲になる。



カティヤは事件の直前に、爆弾を仕掛けたと思われる女性を目撃したことから
ネオナチ(ドイツ人)の犯行と確信するが
警察はトルコ人の麻薬が絡んだ抗争と決めつける。
通報から、ネオナチのドイツ人の男女が容疑者として逮捕されるが、
裁判の結果は…

司法で裁くことができないと分かった時、カティヤが取った行動は?
衝撃のラストには息を呑みます。



復讐は復讐の連鎖を招くだけ、
そう断罪するのはたやすい。
しかし、ある日突然、最愛の家族を奪われたら?
頼みの警察も自分を守ってくれなかったとしたら?

国家社会主義地下組織(NSU)というネオナチグループが2000年代初め、
ドイツ全土でトルコ人など9人の外国人と警察官1人を殺害したが、
警察がトルコ人同士の内部抗争と思い込んで捜査を進めたため、
逮捕するのに11年もかかってしまったという事実を背景にしているようです。



移民を受け入れているように見える、メルケル首相の施政下においてさえ。
映画の冒頭、カティヤが女友達とハマムに入るシーンがありました。
ハマムというのはトルコの公衆浴場で、トルコの旅行中に私も入ったことがあります。
真ん中に六角形の大理石の温熱台がある、独特の公衆浴場。
ドイツの街なかに、こんなにトルコの文化が入っているのだと驚いて観始めたのですが…
トルコ系移民であるアキン監督の、静かな怒りが胸に響きます。
原題は「Aus Der Nichts」(「虚無から」というような意味らしい)。

「女は二度決断する」 http://www.bitters.co.jp/ketsudan/

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タロウのひとり言

2018年04月29日 | 家庭


ボクね、散歩大好き!
今日は何処に行けるかなって
それだけ朝起きた時から楽しみにしてるの。


(耳上がりタロウ)

普段はママが連れて行ってくれるんだけど
イヤなのはさ、時々他のイヌに会っちゃうんだよね。
大きくて毛むくじゃらで無神経で
遠慮なしにボクに鼻先近づけたり、お尻の匂い嗅いだりするんだよ。
ボクはひたすら逃げたいのに
ママったらニコニコ近づいて、まあ大きいですねえ、なんて言ってるんだ。


(耳下がりタロウ)

ボクはさ、イヌ友なんて要らないの。
パパとママと、大きい兄ちゃんと小さい兄ちゃんと、
世界はそれだけでいい。
もっとも兄ちゃんたちはいつの間にか出て行っちゃって
ちっとも会えなくなっちゃったけど。
兄ちゃんたち、帰って来ないかな…



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グラニテ、燕子花図屏風

2018年04月27日 | お出かけ

神宮外苑の銀杏並木は、秋の終わりの黄色のトンネルで有名ですが
新緑のそれもみずみずしくて素敵です。
その下の「キハチ」のオープンテラスでランチを。
今回、なんといってもデザートが美味しかった。
グレープフルーツのマチェドニアに白ワインのジュレ、ヨーグルトアイスを入れ、
口の中を刺す冷たく甘いものは、カンパリのグラニテだそうです。
あまずっぱくてちょっと冷たくて、この季節にピッタリ。


外苑横の公園にある「ナンジャモンジャの木」。
別名ヒトツバタゴといい、結構珍しい木であるらしいのに
この春は、愛宕、岐阜駅の前、そして外苑で見かけたのでした。
開花時期が短いこの花を、これだけ何カ所でも見たのは初めてです。


青山通りをブラブラ歩いて、根津美術館へ。
あまり計画的でなく歩いたので、ここに着いたのは閉館時刻の20分前でした。
どうしよう?と一瞬迷いましたが、今は正にカキツバタの季節。
これは見ない訳にはいかない、と滑り込み入館。


竹の回廊をくぐって、近年、隈研吾氏によって新装なった建物へ。
国宝である光琳の「燕子花図屏風」(カキツバタズビョウブ)。
この時期にしか見られないというこちら、やはり実物を観た甲斐がありました。


そして慌ただしく庭へ。
青山のこの地に17000㎡あるという、起伏のある回遊式の庭園。
うっそうとした緑の中のあちこちに、仏像が佇んでいます。
池の中に、本物のカキツバタが静かに咲いていました。


初夏を思わせる夕暮れの、爽やかな新緑。
薄緑のモミジの葉っぱの先の、ごく小さな薄紅色の花。
庭の奥に聳え立つタイサンボクの巨木の、熟れた花の微かな匂い。
こうして過ごすちょっと贅沢なひとときが、ささくれ立った自分の心を
少しずつ癒してくれることを願って。

根津美術館 http://www.nezu-muse.or.jp/

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松鶴図とオレンジタルト

2018年04月26日 | お出かけ


江戸川橋の駅を降りたら、表通りからちょっと入ったところの神田川沿いに
綺麗な遊歩道ができていました。
川面に揺れそよぐ新緑の葉は、みんな桜。
開花時はどんなに綺麗だろうと思いながら、のんびり散策。
昨日は午前中大雨、午後の雨上がりの新緑はことのほか輝いて見えました。



椿山装の前を通って、野間記念館へ。
出版社の講談社が創業90年を記念して開設、
創業者の野間清治が収集した近代日本画などを集めたという小さな美術館です。
広々とした前庭の奥にある瀟洒な洋館。
ツツジはもう殆ど終わり、今年は本当に早い。



横山大観・竹内栖鳳・川合玉堂などの「近代日本画壇の精鋭たち」展。
大観の「松鶴図」って
本当に松と鶴だけなのねえ…(←バカ)。



静かな美術館を観終わって、隣のotonoha cafeへ。
吹き抜けの二階席で階下を見下ろしながら、お茶とお喋りを。
みずみずしいオレンジを使った、季節のタルトとカプチーノ。
大きな窓が庭の緑を切り取り、そこで木漏れ日もチラチラとお喋りしていました。



野間記念館 http://www.nomamuseum.kodansha.co.jp/

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長良川マラソン2018

2018年04月23日 | 社会
正式名称「高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン」。
親戚宅の真ん前を通り抜けるということで、毎年水出しや和菓子の差し入れをしており、
昨日、そのお手伝いをして来ました。

その話を友人にしたら、鮎菓子を咥えて走るなんて想像できないと笑われましたが
半分に切った登り鮎というお菓子、結構な人気であるようです。
千人以上分のお菓子が、あっという間に無くなりました。


(先頭集団)

今年は川内優輝選手が出るというので楽しみにしていたのですが
先頭集団、それに続く第二集団は一瞬の内に走り去り、
顔の判別はできないまま。
この写真の左から二番目に映っているのが、川内選手であるようです。



雪のボストンマラソンで優勝してから6日目。
今回は14位と成績は振るわなかったようですが
出場するというだけでも凄いなあ。
しかも昨日の岐阜の最高気温は29.7℃。
20人が熱中症で倒れたのだそうです。

4月中旬でこの有様。
真夏に行われる2年後の東京五輪ではどうなるのだろう?と
今から心配になります。



のぶさまというゆるキャラ(あんまり可愛くないのですが)。
このような着ぐるみを着てマラソンしている人もいて、驚きました。
写真に撮れなかったのが残念。

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「ダンガル きっと、つよくなる」

2018年04月20日 | 映画


「持参金殺人」という言葉を聞いたことがあります。
インドでは、持参金の額が不服だという理由で嫁を殺してしまうことが今もあるらしい。
それほどまでに女性の地位が低いインドにおいて
この映画が、実話を基にしているということが凄い。
全世界興行収入340億円を突破し、インド映画の興収ナンバーワンを記録したと
いうのも頷けます。



レスリングで国内チャンピオンになったマハヴィル(アーミル・カーン)は
生活のために引退するが、世界チャンピオンの夢を娘たちに託そうとする。
早朝から星一徹ばりの、容赦ない特訓に次ぐ特訓。
娘たちに男の子の服を着せ、ランニングをさせ、甘いものを禁止し、
川に突き落とし、髪を切って坊主頭にする。
無論、娘たちも何度も反抗し、父親の手からなんとか逃げ出そうともするし、
女のくせにと、最初は小さなレスリング試合にも出場を拒否されたりする。
しかし紆余曲折を経て、長女ギータと次女バビータはインド代表となるのです。



結局は、娘たちの資質を見抜き、それを伸ばそうとした父親の愛情が
娘たちの反抗心に勝ったということか。
彼女たちも、知らない男のところに嫁いで一生家事をする人生よりは
どんなに苦しくても、自分の才能を活かして自立するという道を選んだ訳です。

5カ月の間に体重を27キロ増やして、また減らしたというアーミル・カーンの
プロ魂が凄まじい。
そして長女ギータがインド代表となってからの、コーチとの確執。
もうこれは、今の日本女子レスリング界に見せるために作られたのではないか?
なんとこの映画のパンフレットには、この作品の「応援団」として
2014年のアジア大会でギータと対戦し、勝利を収めた吉田沙保里選手と
あの栄コーチが写っているのです。



「ダンガル」とは、レスリングとかファイターという意味らしい。
笑って泣ける、スポコン父娘愛情物語です。

「ダンガル きっと、つよくなる」 http://gaga.ne.jp/dangal/

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猫とローストビーフ

2018年04月19日 | お出かけ


文化村で開催されていた「猪熊弦一郎展猫たち」の最終日に行って来ました。
多い時には1ダースもの猫を飼っていたという愛猫家の
猫の絵を中心にした、楽しい展覧会です。




なんとも味わいのある顔の猫たちがこれでもかと。
あの三越の包装紙をデザインした人でもあったのですね。



しかし例えばこの絵、これも有名画家の絵ということで
高額な値段がつくのだろうかと、つい下世話なことを考えてしまいました。
いえ、売り物じゃないって分かっているのですが。



文化村の裏手にある「松濤カフェ」でランチを。
こちらの「ローストビーフのサンドイッチ」はボリュームたっぷり。
お肉の料によってSS~Lの4サイズあり、これでSサイズ。
美味しいのだけど、なんと食べにくいことか。
インスタ映えと食べ易さとは一致しませんねえ。
そしてここは「松濤ケーキ」が有名でもあります。
シフォンケーキをバターで焼き、生クリームをたっぷりかけたというもの。
あのフワフワのシフォンケーキをこんがり焼くなんて
その発想に脱帽です。

松濤カフェ http://www.bunkamura.co.jp/cafe/index.html

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「その本、図書館にあります」

2018年04月17日 | 社会
以前の日記で、子どもの頃読んで感動した本をネットで見つけたのだけど
廃版になっていてamazonで数千円もすると嘆いたら
SNSの友人が便利なサイトを教えてくれました。

「その本、図書館にあります」
https://www.kigurumi.asia/imake/1369/

これをインストールしてamazonで本を検索すると
近くの図書館にそれがあるかどうかということが、画面に出てくるのです。
こんな感じ。



昨日の日記で取り上げた本、面白そうだけど小さくてページ数も少ないと聞いて
買うほどのものかどうかと悩んで、とりあえず図書館で借りてみたのでした。
これは便利!
ついamazonでポチしてしまう癖が、これで軽減されるかも。

問題は、図書館が我家から少し遠いこと。
わざわざ車を出すのが面倒で、長年離れていたのですが
今はネットで予約できたり、返却は別の場所でもできるようになったりと
随分進化してきたのですね。
6冊借りてしまいました。
もう一つの問題は、人気の新刊本は200人以上待っていたりすること。
これはやっぱり、ねえ…

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おなかの中に蝶が舞う気分

2018年04月16日 | 


先に日記で取り上げた本を、ようやく読むことができました。
小さな、絵本のような本です。
”トナカイが休憩なしで疲れず移動できる距離”を表すフィンランド語を始め、
世界中の原語から、独自の言い回しと思われる言葉を108個。
私が心惹かれたものを幾つかご紹介したいと思います。



オランダ語のこの長い単語、面白い。
”直訳すると「ダチョウの政治」。悪いことが起きているのに、
いつもの調子でまったく気づいてないふりをすること。”



ハワイ語の言葉。
”だれかに道を教えてもらい歩き始めた途端、教わったばかりの方向を忘れた時、
「AKIHIになった」と言う”
方向音痴の私は、今までどれだけこの思いをして来たことか…



私が一番好きなのは、タガログ語のこれ。
”おなかの中に蝶が舞っている気分。
たいてい、ロマンチックなことやすてきなことが起きた時に感じる”
恋の始まりの、あのワクワク感かな。



ウルドゥー語のこれも素敵。
”だれかに無条件に愛されることによって生まれてくる、自信と心の安定”。



ポルトガル語の「サウダージ」は知っていました。
”心の中になんとなくずっと持ち続けている、存在しないものへの渇望や
または愛し失った人やものへの郷愁”
ラジオJ-Waveに「サウージ・サウダージ」というブラジル音楽の番組があるのです。



ちなみに日本語で紹介されているものは4個。
「木漏れ日」「わびさび」「積読」「ボケっと」。
最後のは”なにも特別なことを考えず、ぼんやりと遠くを見ている時の気持ち”。
「Boketto」なんて書くと、日本語じゃないようです。

そういえば英語で"I have a butterfly in my stomach."だと
メチャ緊張するとかいう意味なのでした。
こんなに似た表現なのに。

「翻訳できない世界の言葉」 https://www.sogensha.co.jp/special/honyaku/

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「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」

2018年04月14日 | 映画


この事件がアメリカで起きたのは1971年。
私はほんの子供だったので、何も覚えていないのです。
事件の内容も知らず、最初のうちは登場人物の顔と名前が一致せず分かりにくい。
やれやれと思って観始めたのですが…



邦題の「ペンタゴン・ペーパーズ」が表すのは、ベトナム戦争に関する政府の機密文書。
早くからアメリカの戦況は芳しくなかったのに、時の政権は事実を隠し、
アメリカ有利と称して、若者を戦場に送り続けていた。
ワシントン・ポスト紙の記者がこの文書を手に入れる。
世に発表して政府の大嘘を暴こうと、主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)は意気込むが
社主キャサリン・ グラハム(メリル・ストリープ)は思い悩む。



亡くなった夫の後を継いで専業主婦からポスト紙の社主となったキャサリンは
何も分からないくせに、と社内でもまだまだ疎んじられていた。
機密文書の掲載は、スパイ活動法により違法とされる恐れがあり、
会社の存続も危なくなるどころか、キャサリンが逮捕される可能性もある。
弁護士はそう言って必死に阻止しようとするが…

キャサリンの決断によって、文書は公表される。
全米中が騒然とするが、ニクソン政権は直ちに裁判所に訴える。
裁判の結果は、6対3でポスト紙の勝利。
「建国の父たちは報道の自由保護を与えた。
報道が仕えるのは国民で、統治者ではない」と。



前半ややもたつきますが、後半は息を呑む展開。
アメリカ現代史についてまるで無知な私でも分かるように、話は進むのです。
スピルバーグ監督がこの映画を作ったのが、トランプ政権が誕生してすぐというのが凄い。
今現在の権力の暴走に対して、報道機関は何ができるかということを
映画の巨匠は我々に問いかけている気がします。
公文書偽造や隠蔽工作で揺れる永田町の住人にも観て欲しい作品です。
原題は「The Post」。

公式HP http://pentagonpapers-movie.jp/

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