Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

パンコは何故餓死したのか?

2013年01月28日 | 社会


適当な画像を探しているうちに、書くのが遅れてしまいましたが…
一昨日、26日の朝日新聞の「やせ細り ヒグマ息絶え」という記事に驚きました。
知床のヒグマが餌が取れず、痩せ細っているという話を
昨年の秋頃のニュース番組で見た覚えがあります。
その画面で見たヒグマは、とてもクマとは思えない、
オオカミか犬かというほどに痩せ細っていました。

そして今回の記事。
昨年8月、自然保護や管理を担う知床財団が痩せたヒグマの一匹のDNAを調べたところ、
関係者一同驚いたのだそうです。
それは2008年から同財団が観察を続けていた「パンコ」という名前の
雌クマだったから。
「パンコ」は目の周りが黒っぽいパンダのような顔をしたクマで
3頭の小グマを育てていた時期もあったといいます。
新聞には、愛嬌のある顔をした逞しいクマが、
3頭の小さな子グマを連れ歩いている写真が出ていました。
そして痩せた姿が目撃された2週間後、餓死したパンコが発見されたのだそうです。

何故、それほど餌がなくなってしまったのか?
記事によると、昨年は海水温が平年より2℃ほど高く、
例年なら8月に見られるカラフトマスの遡上が1カ月ほど遅れ、
量も激減したのだそうです。
知床の8月の漁獲量は前年の約三分の一だったのだと。
つまりは地球温暖化が原因であったのか…

ただ「知床のヒグマが餓死した」と聞くより
「パンコという名のかつて子育てをしていた優しい母クマが餓死した」と聞く方が
私にはぐっとせまるものがあります
朝日には、可愛い子グマを連れている4年前の逞しいパンコの写真と
見るも無残にやせ衰えた昨年のパンコの写真が出ていたのですが
ネットでは見つからず。
代わりに「知床の海岸で目撃された痩せこけたヒグマ( 2012年09月12日)」http://www.47news.jp/CN/201209/CN2012091201001858.htmlという
共同通信の写真を。
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神楽坂「ラ・マティエール 」

2013年01月27日 | グルメ
神楽坂駅から歩いて2分のところに「ラ・マティエール 」(La Matiere)はあります。
この店名は素材という意味らしい。
レストランとビストロの中間的なフレンチを目指したという、
こじんまりした家庭的なお店。
外は黒壁に赤いドアという斬新なデザインですが
中は白壁に焦げ茶色の柱というすっきりと清潔な雰囲気です。



シャンパンとミモザで乾杯。
海の幸のタルタルサラダ アンチョビ風味
カブのポタージュ・スープ
黒毛和牛ホホ肉の赤ワイン煮込み
タイムの香りのブランマンジェ フルーツソースとマンゴーのソルベ添え

なんといっても、前菜の海の幸のサラダが美味しかった。
写真では緑の葉っぱで良くわかりませんが
アボガド、オリーブ、オニオン、トマトなどの野菜に
ホタテ、タコ、白身魚、サーモンなどの魚介がたっぷり。
こってりとした味付けにスパイスがよく効いています。
牛肉のワイン煮は少々くどいが、下に敷いてあるマッシュ・ポテトを絡めると
まったりと美味しい。

「ラ・マティエール 」http://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13025251/

さらに、このお店のすぐ隣に焼き菓子店「ジョルジュ・サンド」があるのです。
ここは「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」などの
エッセイを書いている吉村葉子氏のお店。
彼女の本を数冊読みましたが、20年間パリに住んでいたという著者の
独特な比較文化論が中々面白いのです。
フランス好き、フランス料理好きが高じて開いたという小さなお店。
そこで焼き菓子を買って帰りました。

焼き菓子&サロン・ド・テ「ジョルジュ・サンド」http://www.georgesand-kagurazaka.com/
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politeness here in Japan(礼儀正しい日本)

2013年01月24日 | 社会


アメリカ人の友人Jimの、FBへの今日の投稿です。

"OK, so I got on the train at Shibuya and had 5 minutes before it left.
I was reading something when all of a sudden I heard a voice.
i looked up and it was this guy in a yellow jacket. He was doing janitorial
like work on the trains. He got on the car I was on at the other end,
stood in the middle of the aisle, faced us all, bowed and said
"Thank you very much." He then proceeded to walk through the car
looking for trash and other dirt on the floor.
When he got to the end of the car,he again turned around,
faced everyone, bowed, and said thank you before he left the car.
He then proceeded to the next car and did the same thing.
I got a picture of him bowing in the next car before he began his work.
But I am continually amazed at the level of politeness here in Japan!"

”渋谷で電車に乗った時のこと、
黄色の服を着た鉄道管理会社の作業員のような人が乗って来た。
その人は乗客に向かってお辞儀をし、ありがとうございますと言って
ゴミなどを探しながら車内を歩いた。
その車両を終わると再び皆に向かってお辞儀をし、
ありがとうございましたと言って降りて行った。
彼が次の車両に行って同じことを始めた時、ぼくは思わずその姿を撮った。
日本でのこういった礼儀正しさに、今も驚かずにはいられないのだ。”

要約すると、こんなような意味です。
読んで確かにと納得し、そして嬉しく思いました。
少しばかり海外を旅行すると、日本の鉄道の正確無比さ、車内の清潔さ、
そして乗務員の態度のよさにつくづく感謝したくなります。
いかに多くの国で、時刻表が守られないことか。
15分、20分遅れなど当たり前、ようやく走り出しても
途中で突然止まってしまって1時間も待たされたり。
そして乗務員に説明を求めようとしても、謝ることなどまずなく、
自分の管轄じゃないと言うばかり。
そして車内には空き缶や菓子袋が散らばっていたりする。
到着が1分遅れたからといって丁寧に謝ってくれる、
あるいは御礼を言いながら掃除してくれる鉄道会社なんて
日本以外に私は知りません。

日本の鉄道の素晴らしさ、そしてそのことに改めて気づかせてくれた
Jimに感謝です。

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アメリカ版「ガマの油売り」

2013年01月21日 | 社会


昨日の朝日新聞日曜版から。
米国コネチカット州の小学校で、26人が銃を持った男に殺害された事件の後、
NRA(全米ライフル協会)がどういうコメントを出すのか注目されていたのだそうです。

”会員400万人のNRAが銃規制に反対しているため、
米国で銃を使った暴力事件が多いのはNRAのせいだと考える人は少なくない。
だから、銃によって学校で多くの小学生が命を落とすという陰惨な事件に
彼らがどうコメントするか、世間の関心が集まった。
会見でNRAがapologetic(謝罪する)姿勢を示すのではないかと予想する人もいたが、
実際はまったく逆だった。
CEOのラピエールは「bad guy with a gun(銃を持った悪いやつ)は、
good guy with a gun(銃を持ったいいやつ)にしか止められない」と強調。
米国内の全ての学校に拳銃を備えた警察官を配備することこそが、
この種の無差別殺人を防ぐことができると主張した。”

ううむ。
物凄い開き直り。
米国でもこうした彼の発言に反発する人は多く、USAトゥディ紙のコラムでも
NRAの処方箋はまるでsnake oil salesman(蛇をアルコール漬けにした偽薬を売る人)や
huckster(強引なセールスマン)のようだと指摘されたのだそうです。

日本でも「ガマの油売り」という言葉がありますが
アメリカでも同じような言い回しがあるのだなあ、とちょっと感心。

肝心の銃規制に関しては…
無論、規制しないよりした方がいいに決まっている。
これ以上野放しにしたら、銃によるこうした事件は増加する一方でしょう。
しかし、2億丁以上の銃が保有されていると言われる米国において
実際問題、今更難しいでしょうねえ…

‘NRA, LaPierre selling snake oil’
http://globe.asahi.com/headlines/2013011800005.html

写真はFBから。
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キューピー崇拝

2013年01月20日 | 社会
昨日の朝日新聞から。
マヨネーズ大手のキューピーのマーク「キューピー人形」がイスラム教の禁じる
「天使の偶像礼拝」だと、マレーシア政府が難色を示しているのだそうです。
キユーピーは、同国内で使うデザインから羽を取るといった対応を検討しているのだと。

キューピーのマークってこれですね?
ああ確かに、小さな羽根がある。
しかしこんなに小さいのに。
偶像礼拝とは、広辞苑によれば
「偶像または偶像的なものを宗教的対象として崇拝・尊重すること」。
いえ私たち、別にキューピーを崇拝してないんですけど。



マレーシアは昔旅行に行ったことがあります。
確かに女性はみな、ヒジャブ(スカーフ)を頭にまとっていましたが
そんな堅苦しい感じの印象はなかったのだけどな…
まあ私が行ったのはリゾート地だけなのですが。

しかし、この小さな人形が「反イスラム」って。
国際交流・海外進出というのは、基本その国の文化を尊重すべきだとは思いますが
こういうことを聞くと、難癖をつけられてるとしか思えない。
こりゃ、エンゼルマークの森永のお菓子も絶対駄目ですねえ。

キューピー人形「反イスラム」 「天使の偶像崇拝」羽を問題視 マレーシア
http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201301180699.html
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ぼくはこれ以上このままでいたくない

2013年01月16日 | 社会


盲ろう者であっても素晴らしい活躍をしている福島氏のことを書いてすぐの昨日、
「視聴覚障害に苦しみ安楽死選ぶ」という記事を見つけました。
聴力と視力を失ったベルギーの双子の兄弟が、同国で合法化されている安楽死によって
死去したのだそうです。

”2人はいずれも45歳で、生まれつき聴覚に障害を持ち、後に視力を失った。
互いの声も聞けず、顔も見られないことが耐え難いとして安楽死を選択。
2人はコーヒーを飲み交わした後、互いに別れを告げ、薬物注射によって死去した。
病院の担当者によれば、2人が死去したのは昨年12月14日で、家族も2人の意思を
尊重していたという。
ベルギーでは2002年に安楽死が合法化され、11年には1133件の安楽死があった。
そのうち86%が60歳以上で、72%ががんに冒されていた。
同国で安楽死を希望する患者は、成人で判断能力がある人物でなければならないほか、
持続的で耐え難い精神的・肉体的苦痛を感じていなければならないなどと制限が設けられている。”

ううむ。
何と対照的な事例でしょうか。
人間は何処までも強くもあるが、同時にまたその反対でもある。
しかし私には、このベルギーの双子を責めることなどとてもできません。
私だって、末期の癌や重度の認知症になる前に、
できるのであれば安楽死を選びたい。
自分の気持ちをどう整理してよいか分からないままに
昔観た「ジョニーは戦場に行った」というアメリカ映画を思い出しました。

ジョニーは第一次世界大戦に参戦したアメリカの兵士。
戦場で砲弾にやられ、手も足も顔も吹き飛ばされて、ただ肉の塊として
軍病院に収容される。
眼も鼻も耳も口も手足もない彼に意識があるとは誰も思っていなかったが
彼は頭を小刻みに動かしていた。
長い間、只の痙攣だとしか思われなかったが、それはモールス信号だった。
ようやくそれに気付いた医師が彼に問う。
「君は何を望むのか」
「外に出たい。人々にぼくを見せてくれ。できないならころしてくれ」

はるか昔に観たきりなのに、忘れられない映画です。
唯一動かせる頭の上部を必死に動かして打ち続けるモールス信号。
「ぼくはこれ以上このままでいたくない。SOS、助けてくれ…」
ジョニーの願いを誰が否定できるのでしょうか…?
これは極端な例だとしても、安楽死、難しい問題です。

ベルギーの45歳双子兄弟、視聴覚障害に苦しみ安楽死選ぶ
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPTYE90E02120130115
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そこいらのオヤジと変わりません

2013年01月14日 | 社会

(午後2時頃。ベランダの外は真っ白。)

天気予報が見事に当たって、こちら雪が凄い勢いで降りしきっています。
今現在、外は0.8度しかないのですって。
今日は成人式なのに、晴れ着姿のお嬢さんお気の毒に。
そういえば数年前の長男のセンター試験の日も、大雪で大変でした。

こんな日は家に籠もるしかない。
暖かい部屋の中で頼まれもののビーズ作りをしたり、合間にPCを覗いたり。
ネットでこんなニュースを見つけました。

東京大先端科学技術研究センター教授の福島智氏は
幼年期に失明、思春期に失聴したのだそうです。
病気のため、3歳で右目、9歳で左目をそれぞれ失明、
右耳は中学生の頃に聞こえなくなり、左耳も18歳になったばかりの昭和56年1月から
3月までの3カ月間に急速に悪くなり、完全に聞こえなくなったのですと。
”だんだんと聞こえなくなるプロセスは「世界が遠のき、自分が透明に幽霊に
なっていくような」感覚です。
3カ月間の恐怖は、今でも強いトラウマになっています。”と。

何と残酷な…
そんなことってあるのですね。
成長期に右目、左目、右耳、左耳と段々駄目になっていくなんて。
昨日まで聞こえていたものが聞こえなくなり、
見えていたものが見えなくなるなんて。
実は私は10年ほど前、突発性難聴に襲われたことがあるのです。
ある日突然、左耳に耳鳴りがし、それがどんどん酷くなり、
そして何も聞こえなくなった。
このまま聞こえなくなったらどうしよう!?
その恐怖は半端ではありませんでした。
幸い私の場合はほんの2~3日で治まり、その後大きな病院で散々検査をしても
異常は見つからなかったのですが。
あれは何だったのだろう?と今でも不思議です。

私の場合はしかし方耳でしたから
世界から音がなくなるということはなかった。
しかもあんなに短期間ですから、経験したという内にも入らないでしょう。
しかし、この人の場合は…
普通だったらもう絶望感に陥り、神を呪い世の中を呪い、
自暴自棄になってしまいそうなものです。

しかし福島氏は強かった。
母親が考えた指点字というものをマスターし、盲学校の寄宿舎に入り、
そして昭和58年東京都立大に合格し、盲ろう者として初の大学進学。
その後も障害学・バリアフリー論などの研究を続け、金沢大助教授などを経て、
平成20年から現職なのだそうです。
世の中には凄い人がいるものですね。
”普段の生活ですか? そこいらのオヤジと変わりませんよ。
休日は本を読んだり、ワインを飲んだり…。”
という言葉に少し安堵します。

福島智さん 幼年期失明と思春期失聴…苦難の人生切り開く
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/medical/snk20130113524.html
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一匹でも二匹でも

2013年01月12日 | 社会


この可愛い写真をFaceBookで見かけた時、
最初は何の赤ちゃんなんだか分かりませんでした。
例によって説明なし。
画像検索してみたら、どうもコツメカワウソの赤ちゃんらしい。
東南アジアに広く分布するというカワウソです。

ニホンカワウソは全滅したという宣言が、去年の8月に出されました。
ところが最近になって目撃情報が相次ぎ、
愛媛県が本格調査に乗り出すことになったのだそうです。
ニホンカワウソは明治時代以降、河川改修や乱獲で減少し、
1975年4月、宇和島市の離島で保護されたのが最後となり、
目撃情報も30年以上なく、遂に昨夏、絶滅種に指定されたのですと。
しかしそれ以降、愛媛県の南部や中部の海岸を中心に
「海岸を泳いでいた」「里山を歩いていた」など十数件の目撃情報が寄せられたのだそうです。



本当だとしたらこんな嬉しいことはない。
ニホンカワウソが絶滅危惧種に指定されていると聞いていた以前、
元々自分の周りで見たこともない動物だし、
正直言ってそれほどピンと来なかったのです。
でも、とうとう絶滅宣言が出た時、我々はなんと罪深いことをしたのだろうと
今更ながらに驚いたのでした。
かつて繁栄していた生物を、自分たちがこの世から消滅させてしまったなんて。
国産トキの最後の一羽が息絶えた時にも思ったことですが。
しかもFBで海外のカワウソの赤ちゃんの可愛い写真をたまに見かけて、
こんなにも可愛い生物の存在を消してしまったのかと。

絶滅してしまったらもう、誰がどう頑張ってもどんなにお金をかけても
どうにもできない。
一匹でも二匹でも生存してくれていますように…

ニホンカワウソ:十数件の目撃情報 愛媛県が本格調査
http://mainichi.jp/select/news/20130110k0000e040194000c.html
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女は髪も歯も売った…「レ・ミゼラブル」

2013年01月09日 | 映画


やたらと評判のよいミュージカル映画「レ・ミゼラブル」を観て来ました。
子どもの頃に原作「ああ無情」を繰り返し読んで泣き、
遥か昔ではあるが、ブロードウェイでミュージカルも観た私にどう映るか、
些か不安ではあったのですが…
一切れのパンを盗んだために19年間投獄された男ジャン・バルジャンの波乱に満ちた生涯。
「英国王のスピーチ」のトム・フーパー監督。
今日現在でも、劇場は満席状態。



結論から言えば、やはり多少の不満はありました。
話があまりにも単純化されすぎ。
舞台だとそれは仕方ないと思えるところも、映画だと中々そうはいかない。
あの長い話を2時間半の映像にするのだから、と思おうとするのですが
いかになんでもあのまとめ方はないでしょう?とも。

例えば原作では、コゼットが恋に落ちた改革派の青年マリウスは
もっと早い段階でバルジャンの過去を知り、その為にコゼットを彼から引き離そうとするのです。
その軽蔑していた男が実は自分の命の恩人であったことを知った時、
バルジャンはこの世から旅立って行く。
そのマリウスの驚きと悔恨の思いがラストの大きな山場となるのに
あれではまるで伝わらないのではないかと。
細かいところで、工場を追い出されて生活に困ったファンティーヌが
美しい髪の毛、そして歯を売る場面がありますが、あれは原作では前歯なのです。
映画では奥歯となっていたので、彼女の容貌はそれほど変わらないのですが
前歯を抜かれた女が、いかに惨めな容貌となることか…
人口歯のないあの時代は、それを他人の差し歯として使っていたらしいのです。



そんな小さな不満はいくつもありましたが
それを差し引いても、あの映像と歌の迫力は素晴らしい。
あの時代の貧しい民衆の悲惨な生活は、原作からでは中々想像できないものですし、
あの革命前夜のパリの様子は、舞台からでは読み取れないものです。
そしてミュージカル映画の常識を覆す、録音ではなく生歌で撮ったという事実。
俳優たちの歌唱力にはもう舌を巻くばかり。
アン・ハサウェイの「夢やぶれて」(I Dreamed a Dream)
何百人もの民衆が歌う「民衆の歌」(The People's Song)
エポニーヌが「彼の世界に私はいらない」と歌う「On My Own」
今も耳に残っています。
恋に落ちて喜びに震えるマリウス、
初めて人から恋されることを知って恥じらうコゼット、
マリウスを愛しながらも気にも留めて貰えない悲しいエポニーヌの
三者三様の思いを込めた三重奏もよかったなあ…

それにしてもコゼットを虐待するいかがわしい宿の女将に
ヘレナ・ボナム・カーターが扮していたのには驚きました。
「ハリ・ポッター」「アリス・イン・ワンダーランド」でも酷い役だったのですが
かつて「眺めのいい部屋」では美しい貴族のお嬢様だったのに…

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その気をなくさせるもの

2013年01月08日 | 社会
「Smoking health harms」というこのCM、
イギリスの保健省が作ったものなのだそうです。
休憩時のその一服が、体内の癌細胞をこんなに成長させている…
なんと恐ろしい映像。
「一瞬でタバコを吸う気がうせるCM」というのは言い過ぎだと思いますが
30秒くらいで間違いなく、その気はうせます。



以前、このブログでも取り上げたことがあるのですが
カナダやブラジルやオーストラリアなど、海外のタバコのパッケージには
恐ろしくグロテスクな画像が付いていたりする。
例えばこの写真。



左は、日本の女性用のお洒落なタバコ。
右は、ネズミとゴキブリの死骸の写真を張り付けたブラジルのタバコ。
「喫煙時あなたは砒素・ナフタリンなどネズミやゴキブリ用の駆除剤と同じものを吸入している」
という警告表示が載っているのだそうです。
しかし中身は一緒。
この記事を書いたのは2008年、もう5年も前なのですが
今でもコンビニのレジの横には、女性用のお洒落なタバコの箱が積み上げられています。
どうにかならないのでしょうか…?

5年前の日記 「恐ろしい写真」
http://blog.goo.ne.jp/franny0330/e/4bcfb41f7b5bc34a99ebf421196481bc

「一瞬でタバコを吸う気がうせるCM」
http://videotopics.yahoo.co.jp/videolist/official/hobby_cooking_life/p2512e9b5cf8985c3861d0bdbb7110838
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