Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

肌のぬくもり

2011年12月29日 | 社会

昨夜、家事をしながら観ていたテレビ番組「ナニコレ珍百景」で
可愛い画像に釘付けになりました。
田舎の民家の軒先で、柴犬のような犬と猿が仲良く遊んでいるのです。
犬の上に猿が乗ったり、毛づくろいしたり、舐め合ったり。
本当に楽しそうに。

この猿は、山から毎朝、遊びに来るのだそうです。
ひとしきり遊ぶとまた帰っていく。
”人を警戒していて人の気配があると近づいて来ないというこのサルは
ドッグフードなどの食べ物には目もくれず、ただリュウくんに甘えている。
おそらく、この付近の山で家族と共に暮らしていたが、家族とはぐれて
さまよっていた時に、生まれて初めて犬のリュウくんと遭遇し、
興味を引かれて近づき、リュウくんもサルを受け入れたことから
大の仲良しになったと考えられる。”
http://www.tv-asahi.co.jp/nanikore/contents_pre/collection/110629.html

可愛いなあ。
今年話題になった京都の動物園のウリボウと子猿や


熊本県の牧場の犬と野生の子猿のように

(こちらに書いています)
http://blog.goo.ne.jp/franny0330/e/ff185f7dde8100a092752a198b199053
母親とはぐれた赤ちゃん猿が、母代わりに他の動物に懐くことは知っていましたが
大人になっても遊ぶんだ…

「大人になっても遊ぶ動物は人間だけ」などと言った識者がいましたが
我家のタロウだって一応大人ですが、毎日遊んでいる。
ボールや人形を持ってきては私の足元に置き、
投げて!隠して!と訴えて尻尾を振って待っている。
隙あらば人にくっつこうとしていて
今もPCに向かっている私の膝の上に乗っている。
一人ぼっちになった鳥取の猿も、さぞ寂しいのでしょう。
そりゃ肌のぬくもりが恋しくなるよねえ…
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貧乏人のパエリヤ

2011年12月26日 | 家庭
連休は家事と掃除に明け暮れました。
夫も次男も珍しくずっと家にいたので。
我家の男たち、なんで何もしないのにおなかは空くのか!?
まあ普段はいないのだから、たまには仕方ないか…
一番喜んだのはタロウかもしれない。
夫や次男に名前を呼ばれる度に
どっちに行こうかと焦って、フローリングの上で空回りしている。
尻尾を振りまくり、ああボクどうしたらいいの!?とパニック状態、
バタバタクルクルと廻っている。
それを面白がって、二人で同時に呼んでみたり…

(タロウのクリスマス・プレゼントはすぐにこうなる)

普段はもっぱら和食の我家ですが
やはりこの週末は洋食なども。
クリスチャンではないのだから特に御馳走を作る気はありませんが
息子たちが小さい頃は、そういえばチキンやケーキも焼いていたなあ。
パエリヤというのは日本人にはそんなに馴染みがないので
以前は私も作るとなるとちょっと構えていたのですが
スペインに行ってそれが払拭されました。
何しろ向こうにはありとあらゆるパエリヤがある。
チキンのパエリヤ、魚介のパエリヤ、貧乏人のパエリヤ(つまり野菜だけ)など。
とにかく冷蔵庫にあるものとお米を使って
ニンニク、白ワイン、ブイヨン、サフランで仕上げればいいのだ、と
私も気軽に作るようになりました。

エビ、イカ、ムール貝、アサリ、白身魚、ウインナ、ブッロコリーのパエリヤ。
クラムチャウダー。


クレソン、セロリ、ゆで卵、生ハムのサラダ。



ついでにキッチンの大掃除。
ガス周りにはつい調味料など置いてしまうのですが
一掃して磨きあげました。
やればできるじゃん、私。
この先も置かないようにと自戒の意味で写真を載せます。
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クリスマス・ランチ@ホテル西洋銀座

2011年12月24日 | グルメ
ホテル西洋銀座は小さいながらも独特の雰囲気があって
私のお気に入りのホテルの一つです。
近年、シャングリラやペニンシュラ、リッツ・カールトンなど外資系高級ホテルが乱立して
食事やアフタヌーン・ティなどで一通り訪れていますが
そういったホテルにも負けないだけの存在感があります。
日本で初めてコンシェルジュサービスを導入したのもこのホテルなのだとか。

そこのイタリアン・レストラン「アトーレ」でランチを。
ここは気軽にパスタなど食べられる「カッフェ」とゆっくり食事を味わう「リストランテ」とに
分かれており、今回は奥の「リストランテ」で。
食事は中々に美味しかったのですが、照明が暗かったせいか
携帯で撮った写真は何故か全部ボケボケ(いつもはそこそこ綺麗に撮れるのに)。
仕方ないのでボケ写真の小さいのと
ホテルのHPからの写真を載せます。


胡麻をまぶした真鯛のカルパッチョ マジョラムとオレガノの香り

牡蠣のタリオリーニ 春菊のソース

フランス産ひな鳥のロースト バルサミコと黒トリュフのソース
フレッシュの洋なしを添えたキャラメルのムース
小菓子

小菓子といっても写真の通り山ほどあり、ここから好きなだけ頂けるのですが
この後映画を観ることになっていたので、残念ながら時間切れ。
ゆっくりすぎるサービスがこういう時には恨めしい。
隣のテアトル銀座の「サラの鍵」に駆けつけ、
観終わった後またホテルに戻り、ラウンジ「プレリュード」でお茶を。

ここのラウンジも何処かの邸宅の居間のような雰囲気で
小さいながらもくつろげる、贅沢な空間なのです。
映画でほてった頭を喋り倒して冷やすには最適。
なおこの日は私、大学時代の女友達2人といたのですが
「アトーレ」で先週の忘年会で会ったばかりの高校の女友達に遭遇するという
楽しいオマケもついたのでした。

ホテル西洋銀座 http://www.seiyo-ginza.co.jp/
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せめて語り継ぎたい「サラの鍵」

2011年12月22日 | 映画
相変わらず週一本くらいの割合で
映画館あるいはDVDで映画は観ているのですが
どうしても感想を書きたい!と思うほどの作品には中々出会えない。
最近観てよかったものは「マネーボール」「ずっとあなたを愛している」「ハリー・ポッター最終章」
「キッズ・オールライト」「メアリー&マックス」あたりか。

昨日テアトル銀座で観た「サラの鍵」は
久しぶりに心を鷲掴みにされました。
300万部を売り上げたというタチアナ・ド・ロネの原作をジル・パケ=ブランネール監督が映画化。
第23回東京国際映画祭 最優秀監督賞、観客賞受賞
1942年7月、フランス警察はユダヤ人を一斉検挙し、ヴェルディヴ競輪場に連行した。
飲み水も食料もトイレすらないというところに1万5千人余りを数日間押し込める。
当時その競輪場の近くに住んでいたという老婦人の証言が悲しい。
(ユダヤ人が)連行された当初は騒音が酷くて窓が開けられなかった、
その次の日からは悪臭がすさまじくて開けられなかったと。



題名となっている少女サラは10歳くらいか。
警察が押し掛けてきたその日、とっさに幼い弟(5歳くらい)を納戸(クロゼット)に
隠し、鍵をかける。
すぐに帰ってくるから出ちゃ駄目、約束よと言って。
しかし検挙されたユダヤ人たちは競輪場から別の収容所へ、さらにアウシュビッツなどへと。
サラは寝ても覚めても弟のことを思い、遂には収容所からの脱走を図るのだが…



物語は現代のパリに住むジャーナリスト、
ジュリア(クリスティン・スコット・トーマス)の姿も並行して描かれる。
ヴェルディヴ事件を調べていたアメリカ人のジュリアは
フランス人の夫の義父の家が、そのサラが住んでいたアパートだと知る。
そして当時のことを徹底的に調べ始める。
1942年にアパートに移り住んだという義父の一家は
ユダヤ人が連行された後の家を着服したのではないか?
サラと弟のその後は?
平穏な日々を生きている現在の人々は当惑し、否定し、
ジュリアを憎悪さえする。
ジュリア自身、自分がしていることに迷いを感じ、
それに思いがけない妊娠と、中絶を望む夫とのすれ違いも絡んでくる。
ヴェルディヴ事件を公式に認め、謝罪したのはシラク大統領、
まだ近年のことなのです。
ナチスだけでなく、フランス当局もユダヤ人迫害に加担していたということを
私も知りませんでしたが、フランス本国でも若い世代は知らないという様子を
映画では語っています。



悲しい映画です。
一心に自分を慕う幼い弟を、助けるためのとっさの機転だったとはいえ、
鍵をかけて置き去りにしてしまった少女サラ。
肌身離さずその鍵を持ち歩き、命からがら脱走までして
アパートに辿りつき、ようやくその納戸を開けた彼女が見たものは…
サラの人生にも映画のストーリーにも救いはないが
最後の最後で、一筋の光明が射すようでもあります。
ジュリアが受け継いだ新しい命の存在によって。
過去の罪を消すことはできないが
せめてそれを知ること、語り継ぐことで、僅かな許しがもたらされる
ような気がします。

サラの鍵  http://www.sara.gaga.ne.jp/


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一字違い

2011年12月20日 | 劇、オペラ、コンサート

ジャズやソウルが好きな夫は
たまに私をライブやコンサートに誘うのです。
昨夜は六本木のビルボード東京で行われたStylistics(スタイリスティックス)のライブ。
ミッドタウンの中のお洒落なライブハウス。
スタイリスティックスについては、いかつい黒人の4人組くらいの認識しかありませんでしたが
しかし曲はよく知っている。
80年代前半、青春を過ごした頃、嫌というほど流れていたから…

ライブの前夜、日曜日の夕食での会話。
なんで黒人のソウル・グループに、統計学なんて名前つけたのかしらね?と
私がつぶやくと
食卓が一瞬静まり返りました(夫と次男と私3人の食卓なんて元々静かなものですが)。
それを言うならstatistics(スタティスティックス)じゃねえの?と次男。
そ、そうだっけ!?何十年間統計学だって思いこんでた、ブラック・ジョークでつけたのかって。
と私が言うと
怖いのはさ、と夫。
自信たっぷりに言うから、気の弱い人ならそう信じ込んじゃうよな。
社会悪だよな、まったく。
黙らっしゃい!と私は胸の中でこっそりつぶやく。
一字くらい違ったって、大勢に影響ないんじゃないの…!?

ともあれ、Stylisticsのライブは見事なものでした。
メンバーはみんな年老いて(1968年結成というから無理もないか)
角刈りにパジャマのような服を着て一見、囚人のような見てくれでギョッとしましたが
どうしてどうして歌は素晴らしい!
甘く透明な、むせび泣くようなファルセット。
Can't Give You Anything(愛こそはすべて)、You Make Me Feel Brand New、
You Are Everything…往年の名曲が次々と。
アンコール曲は、クリスマス・ソングのソウル・バージョン。
この曲は最近のテレビのCMでも使われていたので
聞き覚えのある方も多いかと思います。



少しドレスアップして、シャンパンで乾杯して。
国際フォーラムの東京ジャズ・フェスティバルに行ったのは去年だっけ?
あれもよかったけど、ジャズやソウルはやっぱり、
アーティストの体温が感じられるような、唾が飛んでくるような少人数の
ライブハウスの方が私はいいなあ…

スタイリスティックス ビルボードライブ
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=7859&shop=1
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Googleに雪が降る!

2011年12月18日 | Weblog
Googleの検索窓に「let it snow」と入力すると、画面に雪が降ってきます。
そのままでいるとどんどん画面が白く曇っていき、
マウスを動かすと曇っている部分を拭くこともでき、
雪の日の曇った窓ガラスをキュッキュッと拭くような楽しみもあります。

Google検索に“雪が降る”機能
http://www.narinari.com/Nd/20111216977.html

Googleって…
どれだけ遊んでくれるの!?と思ってしまう。
記念日や祝日にはトップページのロゴを変えたり
(赤塚不二夫の誕生日にはバカボンやニャロメが登場していた)


検索窓に特定文字列を入力すると何か面白いことが起きるという、
いわゆる「イースターエッグ」は今までにも色々とありましたが
この雪降り機能はかなり楽しい。
Google社では大の大人がこんなことを真面目に考えているのかと思うと
それだけでニンマリしてしまいます。

ついでにDean Martin の” Let it Snow! ”を。
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よしなしごと

2011年12月17日 | Weblog
今日は全国的に冷え込んでいるのだとか。
こちらの最高気温も10℃未満。
床暖房とエアコンを入れてぬくぬくとした部屋にいられるのは本当に幸せ。

しかしやらなければいけないことは山ほどある。
忘年会だのクリスマス会だの続いて、家事はしわ寄せもいいところ。
年賀状も作らなければいけないし(まだデザインも考えていない)
キッチンのごちゃごちゃもなんとかしなくちゃいけないし
年内に一度整理しようと思った古本もそのままだし
納戸のように使っている長男の部屋も整理しなくちゃいけないし…

しかしこんなときに限って現実逃避したくなる。
(そういえば学生時代もテストの前になると本が読みたくて死にそうになっていた)
ほんの少しのつもりでネットを覗いていて見つけた可愛い動画。
赤ちゃんと仔犬、そのどちらも可愛さ無敵なのに
その二つが組み合わさったらもう助けて!?という感じ。



赤ちゃんって三頭身なんだなあ…
手も足も短くてムチムチしていて。
首がなくて頭がお団子みたいにくっついていて。
どこもかしこもプックリしてミルクの匂いがして。
自分じゃ何にもできないくせに、泣いたり笑ったり忙しくて。
我家の息子たちもこんなだったんだなあ。
いつの間にあんなにでかくてゴツクて細長くて生意気になったのだろう!?
生まれたのはまだこの前のように感じるのに。
この仔犬がまた、ひょこひょことバネ仕掛けみたいに動いていて可愛らしいこと!
そういえばタロウも最初はこんなだったなあ…


馬鹿なこと言ってないで
まずお昼を作らなくちゃ。
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日本の都道府県を同じくらいのGDPを持つ国で示した地図

2011年12月12日 | 社会
FaceBookで面白い地図を見つけました。
「日本の都道府県を同じくらいのGDPを持つ国で示した地図」



面積2187平方Km人口1300万人の東京のGDP(国内総生産 Gross Domestic Product)は
197万平方km1億960万人のメキシコと同じレベル。
私が住んでいる神奈川県(2415平方Km人口906万人)は
中東の石油国サウジアラビア(214万平方Km人口2500万人)と同じ。
1億5千万人のナイジェリアは北海道と同じ。
大きさも人口も桁違いなのに。
一国と一都市なのに。
日本ってこんなに小さいのに結構凄いんだなあってしみじみ思います。

この地図の出典、よく分からないのですが
どうもこれらしい…
制作者:渡邊 明さん[三重大学工学研究科リサーチフェロー、福山市立大学]
http://yamagata-mekke.awe.jp/?p=1290
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コリアンタウンでの収穫品

2011年12月10日 | 社会
皆既月食、今夜はしっかり見られそうです。
22時半現在で三日月くらい。
23時過ぎに完全に隠れるそうです。

新大久保の「韓国広場」というスーパーマーケットで買ったものは色々ありますが
その中でも気に入ったものを紹介します。



「コーン茶」文字通り、トウモロコシで作ったお茶。
これは韓国では広く飲まれているのだそうで、ランチを食べた店でもこれが出ました。
ちょっとハト麦茶に似ているような、ひなびた優しい味。
私が買ったのはこの写真のお茶ですが、非常に安い。
15袋入って(1袋は1リットル用)入って198円だったか。
煮出しでも水出しでもOK。
本当は「コーンひげ茶」というものの方が美味しいとも聞いたのですが
適当なものがなかったのでこちらを。
しかしトウモロコシのあの、今まで無造作に捨てていたヒゲ部分で
お茶ができるとは知りませんでした。



「蜂蜜ザクロ茶」
最近「紅酢(ホンチョ)」( ざくろ酢)はよく知られるようになったようで
私の住まいの近くのスーパーにも売っているのですが
「ザクロ茶」は初めて見ました。
蜂蜜入りザクロの甘いシロップです。(石榴濃縮液60%蜂蜜5%と書いてある)
ザクロには女性ホルモンの1つエストロゲンに似た成分が多く、女性の身体に良いというし、
私はあの甘酸っぱい味が好きなのです。
お湯で薄めても、冷たい水で薄めてもよい。
ほんのりピンク色の綺麗な飲み物ができあがります。
但しこの品には「ティースープン2~3杯程度を約180mlの
お湯または冷水に入れよくかき混ぜてからお飲みください」と書いてあるが、これでは薄すぎ。
私の好みでは、ティースプーン4杯を100mlの水で薄めて丁度の塩梅です。
ザクロというと、グラナダのアルハンブラ宮殿の庭にたわわに実っていたザクロの木を
思い出します。
ぎっしりと並んだ小さな赤い実は綺麗だけど、殆ど種ばっかりなので
あれからシロップを作るのは大変だろうなあ…
500ml890円。



「韓国海苔つくだに」
ゴマ油と塩で味付けした韓国海苔は、これもあちこちで売っているようになりましたが
つくだには知りませんでした。
つくだにと言っても水分はあまりなく、韓国海苔がぐちゃぐちゃっとゴマ油で
和えてあるという感じ。
一人で食べるお昼に残り物が何もない時、ニンニク・ショウガ・ネギのみじん切りを炒め、
キムチを野菜(キャベツ、もやしなど、あれば肉も)とさっと炒め、
ご飯に乗せてこの海苔をたっぷり散らす。
簡単キムチ丼の出来上がり。
我家の男たちはキムチが嫌いなので、これは私だけのメニューです。

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もう大丈夫だよ「ウィスキー!さよなら、ニューヨーク」

2011年12月08日 | 
普段私は本や映画について、生意気にも結構辛口の批評をぶっているのですが
こと動物ものには弱いのです。
最近読んだ愛犬小説「ウイスキー!さよなら、ニューヨーク 」。
写真家宮本敬文氏の本。



”1988年、大学を卒業したばかりの僕は1台のカメラと3000ドルだけを持って、NYへと渡った。
マフィアのボス、心優しき友人、いくつかの恋、旅……
たくさんの出会いと別れを繰り返しながら写真家として一歩一歩階段を登っていく、
その傍らには、いつも愛犬ウイスキーが いた。
ありがとう、ウィスキー。さよなら、ウィスキー。”(amazonより)

”1988年9月9日、僕はどんよりと曇ったJFK空港に降り立った。
飛行機のドアを出たその瞬間から
「どうしてここに来てしまったのかな?」と思っていた。”
冒頭から、初めて海外に出た若者の不安と孤独がピリピリと伝わってきます。
著者はクィーンズのぼろアパートの地下室に住み始め、
一年ほどしてブルックリンのイタリア人街のアパートの一階に引っ越しをする。
勉強とバイトに明け暮れ、次にプエルトリカン街の2階のロフトへ移った時、
あまりにも物騒だからとシェパードの仔犬を貰ってきたのでした。

”よく晴れた朝に、ブルックリンの真ん中にあるプロスペクトパークで
仔犬だった頃のウイスキーと走り回ったのは、とても素敵な思い出だ。
人生の中で一番美しい時期だった気がする。
今でも時々、その時のことを夢に見る。
夢の中では、ウィスキーの大きな右目は傷一つなく、しっかりと僕を見つめている。
真っすぐに走りながら”。(ウィスキーの右目はつぶれてしまったのです)

著者はその後、失敗と挫折を繰り返しながらも成功の階段を上っていく。
カメラマンとして色々な仕事が入り、日本や海外へ何カ月にも渡って行くようになる。
その度にウィスキーをスタジオのスタッフやドッグシッターに預けながら。
”出発の前にスーツケースを出して来ると、ウィスキーはいじけてソファーの前で
丸くなってしまう。上目づかいでチラッチラッとこっちを見ている。
ちょっと目を離すとスーツケースの中の物を噛み散らかしたりする。
空港に向かうのにアパートを出ようとすると、毎回あの「クォーン・クォーン」と
悲しい雄叫びを上げる。”

やがて9.11が起こり、彼は東京に拠点を移す決心をする。
恋人に赤ちゃんができ、結婚して杉並に家を構える。
そうしてようやくNYからウィスキーを呼び寄せるのですが…
14歳になって、ウィスキーの口の中には悪性の腫瘍ができたのでした。

”無条件でそこにいてくれたのは、ウィスキーだった。
僕がどんな状態でいようともいつでも傍にいて僕を受け入れてくれた。(中略)
それなのに長い間、自分の都合で僕は彼を放り出していた。
彼を一人ニューヨークに残して。
それでも帰ればいつでも彼は何事もなかったように僕を受け入れてくれた。(中略)
そうして僕に家族ができると、バトンタッチをするように天国に行ってしまった。”

”もう一度、人生をやり直せても、
僕はNYで写真家になり、君(ウィスキー)と生きるだろう。
「もう大丈夫だよ、僕がいなくても君は生きていけるよ」
ウィスキーは最後に瞳の中で僕にそう言った。”
この文章には号泣でした。

著名な写真家の本だけあって、
ウィスキーやNYの街並みの綺麗な写真で溢れています。
ブルックリンの裏通り、私の大好きなセントラルパークの雪景色、コニーアイランドでの海遊び、
可愛らしい仔犬から段々勇ましいシェパードに成長していくウィスキー、
そしてウィスキーの最後の写真。
我家の愛犬タロウはその日が来たら、私に何を語ってくれるのだろう…?

「ウイスキー!さよなら、ニューヨーク」
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4838722125
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