Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 6/3夜明け前 月と火星が接近

久々に☆撮りで伊豆稲取へ (2015/08/17)

2015-08-19 12:00:00 | 遠征日誌

先週の土曜日、新月期+週末+好天=☆撮り日和ということで、伊豆稲取へ遠征。
伊豆方面でもUターンラッシュなのか、国道135号線の上り線はあちこち渋滞してましたが、
下り線はスイスイ走れて、熱海から撮影地までは1時間ちょっとでした。
現地到着は21時ごろ。天候は快晴で風も無く、絶好のコンディション。
いて座付近の濃い天の川が綺麗に見えてました。
まずはそれをコンデジ(ソニーDSC-RX100M3)で動画撮影してみました↓

このコンデジには別売の機能追加アプリがいくつかあり、その中の「スタートレイル」
(連写画像を自動的に合成して星の軌跡を動画記録するオプション)を先日衝動買いしまして、
今回初めてそれを試せました。
このアプリは条件設定で星の軌跡の長さを調節できるようになっていて、
上の画像は軌跡が最短になるような設定にして得られたものです。
明るい星が少し尾を引いてますが、ほぼタイムラプス(微速度撮影)動画って感じです。
天の川の明るい部分が写野に入っている場合は、軌跡を伸ばすと見苦しくなりそうなんで、
この程度に抑えて正解だったかもしれません。
しかしまぁ、伊豆上空は旅客機の航路になっているせいか、驚くほど飛行機が多いですねぇ。
こんな状況では、スチル写真はとても落ち着いて撮れる感じじゃないんですが、
主砲の口径18cm望遠鏡も一応セットアップして、天の川沿いの天体も狙ってみました。
まずはいて座の濃い天の川の一角にある有名な散光星雲を撮影↓

m020_15.jpg

【いて座の散光星雲 M20】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8,
 総露出時間32分(4分×8コマ),中型赤道儀使用,トリミングあり

通称「三裂星雲」ってヤツです。図鑑等の写真で、見覚えのある人も多いんじゃないですかね。
ピンク色の星雲が中央の暗黒星雲で3つに分裂したように見えることから名付けられたそうですが、
写真で見ると4つに分かれていて、四つ葉のクローバーを連想させられたりします。
北側には青い星雲が纏わりついていて、その部分は個人的にはどうもウルトラマンの最終回に
登場する宇宙恐竜ゼットンの頭部に見えてしまうんですよねー。歳がバレる?

次はM20から天の川を北上したところにあるコレを撮影↓

m016_15.jpg

【いて座の散光星雲 M16】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8,
 総露出時間40分(4分×10コマ),中型赤道儀使用,トリミングあり

「イーグル星雲」と呼ばれる天体です。訳して「わし星雲」としてもイイんですけど、
冬の星座であるいっかくじゅう座にある同名の天体と区別するためなのか、
カタカナ表記で紹介されたりします。中心部には星がまさに誕生しようとしている暗黒領域があり、
ハッブル宇宙望遠鏡の撮った超クローズアップ画像から「創造の柱」という名で有名になりました。
上の画像でも小さく写ってます。

そんな天体を主砲で写しながら、コンデジは北天に向けてこんな動画を撮影してました↓

「スタートレイル」アプリの設定で、星の軌跡が長くなるようにして撮ったものです。
北の空での星の日周運動は、北極星の近くにある「天の北極」を中心にして回転していくので、
長時間露光のスチル写真では同心円状の軌跡が写りますが、動画では円弧状の軌跡が少しずつ
伸びていくようなイメージとして記録されていくわけです。
星だけでなく、またまた飛行機の光跡も写り込んでしまって、ちょっと残念なイメージでした。
左上には、まだ活動中だったペルセウス座流星群に属する明るめの流れ星が写ってます。
流星ならいくら飛び込んでくれても大歓迎なんですけどねぇ、活動ピークが過ぎていたので、
それほど多くはなかったです。

以降、スチル写真の方は夜明け前までに2カットを撮影↓

n6888_15.jpg

【はくちょう座の散光星雲 NGC6888 クレセント星雲】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間40分(4分×10コマ),中型赤道儀使用,トリミングあり
 ※ニックネームは三日月状の形をしていることに由来します。

 

sh142_15.jpg

【ケフェウス座の散光星雲 Sh2-142 魔法使い星雲】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間40分(4分×10コマ),中型赤道儀使用,トリミングあり
 ※日本では鳳凰星雲との呼び名もあります。魔法使いはイメージし難いかも?

明け方には東天にオリオン座が昇ってきたので、それを「スタートレイル」で狙いました↓

星の軌跡の長さは中間的なレベルに設定して撮ったものです。
軌跡が彗星みたいなイメージになってしまうのが難点ですが、流星などはしばらく残像が
見え続けるので、単純なタイムラプス動画よりも流れた箇所が確認しやすいです。
赤道儀に載せて流星群撮影したら面白い動画が得られるかもしれません。


甲府盆地の夜景(21) ☆ みたまの湯より ☆

2015-08-11 12:00:00 | 夜景

金曜日の夜に神明の花火大会を観た場所からは、甲府盆地の夜景も眺められたんですが、
電線等が邪魔で撮影にはちょっと不適な感じでした。
でも折角遠出したので、もっと綺麗に見える場所がないものかとネット検索。
花火打上げ場所周辺の道路の大渋滞が解消する22時半ぐらいまでじっくり検討した結果、
市川三郷町にある日帰り温泉施設「みたまの湯」に行ってみることにしました。
「みたまの湯」のある場所は「みはらしの丘」と呼ばれているだけあって、
北西方向を中心とした甲府盆地の眺望が素晴らしく、綺麗な夜景が見えることでも有名なようです。
その駐車場の奥から撮った西に広がる夜景がこちら↓

みたまの湯からの夜景_左105mm.jpg

デジイチ+105mmの望遠レンズによる撮影です。
中央やや下で横たわる暗黒帯は釜無川と笛吹川が合流する直前で平行して流れている地点で、
左端には両者をまたぐ三郡西橋の一部が写ってます。
ちなみに神明の花火の打上げ場所はこの橋の傍にあるので、みたまの湯からも花火は見えたはずです。
奥は富士川町の市街地にあたり、中央上部の街明りは地図で確認すると平林地区のものとみられます。
その辺りも花火観望の適地だったりするかもしれません。
さて、カメラを少し右に振ると、こんな夜景がフレームインしてきます↓

みたまの湯からの夜景_中央105mm.jpg

明るく目立って写っているのが笛吹川に架かる桃林橋で、その先は南アルプス市の街並みに相当し、
低倍率の双眼鏡で眺めるイメージに近い感じです。
若干右にカメラを向けて200mm望遠レンズに切り替えて撮ると、こんな画像が得られました↓

みたまの湯からの夜景_右200mm.jpg

昭和町から甲斐市に至る釜無川沿いの街明りが写っているようです。
工業団地があるので、大きな建物が多い印象です。
さらに右には甲府市街が見えるのですが、残念ながら金網フェンスがあってスッキリ拝めずじまい。
「みたまの湯」の施設内の露天風呂からは邪魔物も無くしっかり見えるのかもしれません。


神明の花火2015

2015-08-09 21:45:00 | 花火

最近、花火撮影にどっぷり嵌ってるfornax8です。
先週の金曜日に山梨県No.1の花火大会と言われている「神明の花火」を撮りに行ってきました。
Wikipediaによると、江戸時代には「日本三大花火」の一つとなっていた由緒ある催しとか。
都内の花火大会では見られない巨大な2尺玉(開花時の最大直径はナント500m!)が上がるって
噂を耳にしていたので、全貌を捉えるには近くからよりは少し遠目の方がベターと思って、
打上げ場所から2kmちょっと離れた場所に陣取って動画撮影しました↓

初めて見る大きさの花火だったので予想が甘く、のっけからフレームアウトしてます(^^;)
それにしてもデカイですネ。有料観覧席等の至近距離からだと魚眼レンズが必要かも?
クライマックスのグランドフィナーレも圧巻でした↓

で、先日の熱海花火大会の撮影時と同じようにカメラ2台態勢で臨んでまして、
デジイチでスチル写真も並行して撮ってました↓

神明の花火2015-1.jpg

神明の花火2015-2.jpg

神明の花火2015-3.jpg

神明の花火2015-4.jpg

神明の花火2015-5.jpg

今回は開花時の軌跡を長めに捉えようと、秒単位の長秒露光で撮ってみたんですが、
露光開始のタイミングがちょっと掴みにくくて失敗写真だらけだったのが悔やまれます。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる方式で、勝手に自動連写させた方が良かったかもしれません。


ベランダから眺める2つの花火大会

2015-08-02 21:30:00 | 花火

8月1日の晩、自宅ベランダから2つの花火大会が見られました。
1つは八王子花火大会。少し遠目なのでデジイチ+超望遠レンズで動画撮影してみました↓

打上げ場所から直線距離で約8kmほど離れた場所からの撮影なので、
音は微かにしか聞こえてきません。周囲の環境音の方が圧倒的に大きいです。
で、途中から聞こえ始める大きな爆裂音は、ベランダから見えたもう1つの花火大会
昭島市民くじら祭夢花火によるものです。そちらはコンデジで動画撮影してました↓

こちらは打上げ場所まで1.5km以内なので、明るさも十分で音もよく聞こえます。
八王子花火大会が終っても夢花火の方はまだしばらく続いていたので、
デジイチでスチル写真を何コマか撮ってみました。
超望遠レンズで至近距離の花火を狙うのは初めてで、こんな画像が撮れました↓

昭島市民くじら祭夢花火_20150801.JPG

クライマックスの連発シーンの一瞬を捉えたもので、なかなかの迫力です。

ここ1週間ほどで4つの花火大会を堪能できました。
機会があれば他の花火大会も狙いに行ってみたいですね。


芥川賞受賞作「火花」にも出てくる熱海海上花火大会を撮影

2015-08-01 16:00:00 | 花火

伊豆で有名な花火大会と言えば、やっぱり熱海海上花火大会でしょうか。
あのお笑い芸人ピース・又吉先生の芥川賞受賞作「火花」にも出てくるということで、
今年は話題性が例年以上に高まっているようです。
その花火を撮ってやろうと思い立ったものの、人が大勢集まる所は避けたかったので、
伊豆スカイラインの滝知山駐車場(東側)を撮影地として選択。
拙ブログの以前の記事では熱海市街の夜景が綺麗に見える場所として紹介しましたが、
花火大会も遠目ながら結構よく見えるだろうと思ってマークしてました。
同花火大会は季節ごとに複数回開催されており、夏の大会は7月26日が初回ということで、
まずはロケハン目的で出掛け、下調べしました。その際に撮った写真がこちら↓

熱海海上花火大会_20150726.JPG

デジイチ+中望遠レンズで撮ってますが、意外と綺麗に捉えられることを確認。
打上げ花火を上から見下ろすというのもなかなか体験しがたくて新鮮な感じです。
ちなみに観衆は30人ぐらいでした。やはり花火見物の適地と知ってる人はいるんですね。

そして本番に据えた7月30日の第2回目も同じ場所へ向かいました。
万全を期して打上げ開始2時間前には現地到着しましたが、天気が不安定でガスが発生しており、
スタート30分前になっても打上げ場所の熱海港は薄っすらとしか見えない状況↓

視界不良の熱海港_20150730.JPG

ところがこの後、急速にガスが消えて、打上げ10分前には夜景がはっきり見えてきました↓

熱海の夜景_20150730.JPG

その後も運良くクリアな視界が広がって、綺麗な花火にありつけました↓

熱海海上花火大会_20150730.JPG

実はこの日のメインは、先日からテスト撮影を続けているコンデジによる動画撮影の方で、

約30分間にわたる打上げ花火を2つに分けて余すことなく撮影することに成功↓

 

 

デジイチによるスチル撮影も並行して行っていたため、そのシャッター音が耳障りでした。
終盤のデジタルスターマインは、花火の輝度が高過ぎて白飛びしてしまいましたが、
全体としては概ね綺麗に記録できた感じです。やっぱり花火は動きが見える方がイイですね。