Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 6/3夜明け前 月と火星が接近

ベランダから流星観測(2024/05/16・17・26)

2024-05-27 10:05:01 | 天文現象

今月後半に入ってから3晩ほど自宅ベランダにて流星撮影(カメラ任せの自動動画キャプチャー)を実施。
機材はCMOSカメラ+Cマウントレンズで(三脚使用)、毎度のことながらカメラメーカーであるZWO社純正アプリの
ASIMeteorCapの流星自動検出&動画記録機能に任せっ放しで撮影しました。
この時期は顕著な活動を示す流星群はないので、捉えられた流星は1晩で数個程度と低調な状況でしたが、
その中でも割と明るかった3つについての動画(無限ループ再生GIFアニメ化動画)がこちら。


ASI585MC+6mmCマウントレンズ,Gain500~520,33msec/frame

各動画について全フレームの比較明合成で得られたスチル画像は次のとおりです。

このうちの最初の画像についてフォトレタッチソフトにて背景を明るめにしてみたら・・・

画像左寄りにモヤモヤした光芒が確認できますが、これは何と!いて座とさそり座の間を流れる天の川なのでした。
空の透明度が良かったんでしょうけど、光害のある市街地で捉えられたことにちょっとビックリしました。
今後も気が向いたら撮影してみようと思います。いつか大火球が写ってくれたらイイなぁ・・・


みずがめ座η流星群2024

2024-05-09 06:08:28 | 天文現象

毎年GW終盤の頃に活動ピークを迎える「みずがめ座η流星群」を自宅ベランダから狙ってみました。
機材はCMOSカメラ+Cマウントレンズで、5日未明から明け方にかけて2時間ほど撮影を敢行。
今回もカメラメーカーであるZWO社の純正アプリASIMeteorCapの流星自動検出&動画記録機能に頼りっ切り。
その結果はと言うと、予想ピーク日時より早かったせいか、捉えた流星数が数個程度と寂しい収穫となりました。
その中で一番明るかったのがコレです。

自動保存された動画の全フレームを比較明合成すると・・・

割とハッキリ写ってました。狙ったのは南西の空で、東から飛んで来たので、恐らくみずがめ座η群の流星でしょう。
その他に捉えた群流星の比較明合成画像2つを以下に示しておきます。

いずれも空が白み始めてから流れたせいもあり、コントラストがイマイチだったのが残念。

ちなみに電波観測によると、今年の同群の活動ピークは日本時間7日の夜明け頃に迎えたようです。


木星とポンス・ブルックス彗星のランデブー(2024/04/13)

2024-04-17 00:12:38 | 天文現象

4月10日に木星とポンス・ブルックス彗星と月の会合シーンを望遠レンズで捉えましたが、先週末には木星と同彗星が
見掛け上、かなり接近して見えるということで、13日にまた中越方面まで出掛けて夕刻に撮影を敢行。
得られた画像がコレです。


【木星とポンス・ブルックス彗星(12P) 04/13】
 キヤノンEOS Ra+タカハシFSQ-85EDP+レデューサーCR0.73×,F3.8,ISO1600,StarScapeフィルター,
 総露出時間8分(30秒×16コマ,加算メトカーフコンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 恒星時追尾,トリミングあり,新潟県南魚沼市にて

左上に木星、右下に彗星が写ってます。赤道座標に合わせてフレーミングしたので、右下が地平方向に相当します。
撮影時はほぼ快晴だったものの低空は春霞でモヤっとしていて、双眼鏡で見えた彗星像は頭部だけで尾は確認できず。
写真でもバックにムラが出てしまって写りはイマイチでした。薄明終了前の撮影だったので、コントラストも悪く、
彗星の尾は短いダストテイルしか捉えられてない感じ。イオンテイルが背景に埋もれずにしっかり捉えられていたら、
フレームの左端まで尾を伸ばした姿が確認できたかもしれません。

さて、この彗星は今月21日に太陽最接近を迎えますが、見掛け上も太陽に近いため既に観測困難な状況になっており、
個人的にはこの日が本当に最後の撮影ということになりそうです。昨年の7月24日に初めて写して以来、断続的ですが
8か月半ほど追跡できました。最も綺麗に見えていたのは3月末から4月初旬だったと思われますが、その時期に天候が
不安定だったのが残念です。次の回帰は2095年の予定で再会は不可能でしょうから、これで永遠にお別れとなります。
残念ながら肉眼で楽に見えるような大彗星にはなりませんでしたが、歴史のある周期彗星に出会えたことに感謝です。


木星&ポンス・ブルックス彗星&細い月のランデブー(2024/04/10)

2024-04-12 09:03:51 | 天文現象

先月の初めに上げた記事に、ポンス・ブルックス彗星が木星と細い月の間に見える日があることを示しましたが、
それが今週水曜日なのでした。これは是非撮ってみたいと思ってきましたが、そういう時に限って天気が微妙で、
最近よく行く伊豆方面は夕方に雲が発生しそうな予報が出ていたため、晴れ間がどうにか期待できそうな中越方面へ
再び遠征することにしました。目的地に着いたのは日没直前で、西の空にはスジ雲(飛行機雲も?)が広がってました。
日没後、木星と月が見えてきた時間になっても雲は取れずに両方とも滲んで見えるというなかなか厳しい状況の中、
お気軽撮影機材(ミラーレス一眼+望遠レンズ+カメラ三脚)をゆっくりとセットアップ。
ようやく双眼鏡で彗星像を確認した19時過ぎに雲の切れ間ができ、そこに彗星が入り込むのを見計らって撮影。
得られた画像がコレです。


【木星とポンス・ブルックス彗星(12P)と細い月 04/10】
 キヤノンEOS Ra+SAMYANG135mmF2 ED UMC,F2.8,ISO3200,L41フィルター,露出2秒(コンポジットなし),
 三脚使用,固定撮影,トリミングあり,新潟県南魚沼市にて

フォトレタッチソフトで画像を弄り回したものの、自分のスキルでは彗星の尾が短くしか描出できませんでした。
薄明終了前の撮影でバックが明るかったのが残念です。十分に暗くなってからは彗星が雲の中に入ってしまったんで、
運も無かったなーって感じ。とりあえず記念の3S撮影程度にはなりましたけど、木星も月もモヤっとした写りで、
何ともトホホなイメージでした。

これから月明が邪魔になっていくとともに、彗星は太陽に近づいていくため、観測条件は急激に悪化するとみられ、
もしかするとこれがお別れショットになるかもしれません。


金星と月のランデブー(2024/01/09)

2024-01-09 19:50:37 | 天文現象

今日の夜明け前、南東天にこんな光景が見られました。


キヤノンEOS Ra+タムロンSPAF28-75mmF2.8XRDiLDアスフェリカル(@53mm) ISO1600 絞り開放 露出1秒
三脚使用 トリミングあり

金星と月が並んでいたのでした。背景は夏の星座であるさそり座で、月の右斜め上に1等星アンタレスも確認できます。
月に対しては露出オーバーだった感じですが、地球照で模様まで写ってくれたんで、まぁイイか。
で、星空シミュレーションソフトで写野を調べてみたら・・・


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成

左下方には雲の下ギリギリに水星も写ってました。


しぶんぎ座流星群2024 (2)

2024-01-07 00:05:10 | 天文現象

4~5日にかけて活動ピークを迎えた「しぶんぎ座流星群」の撮影成果の続きです。

ミラーレス一眼でスチル写真を撮るのと並行してCMOSカメラもセットアップして動画撮影を行ってました。
ノートPCをクルマの中に置き、少しだけ開けた窓の隙間からCMOSカメラ(ASI585MC)に繋いだUSBケーブルを引込んで
車内からカメラ制御&映像モニタリングができるようにしてキャプチャーを開始。
今回もカメラメーカーであるZWO社の純正アプリASIMeteorCapの流星自動検出&動画記録機能を使いました。
23時台後半から夜明け前までの間に捉えた流星数は実に176個!
実際の空を眺めていても眼視では確認できないような暗い流星が多かった中で、明るめのものを纏めた動画がこちら。

しぶんぎ座群ではない流星を捉えた映像も含め全部で55本の動画を繋いでます。
で、この動画の後半のフレームを比較明合成して得られた画像がコレです。

狙ったのは北東天で、赤道儀を使ってないので背景の恒星は日周運動で弧を描いてますが、
点線状なのは流星自動検出により細切れで動画が記録されたためです。
時間経過とともに輻射点も写野内で移動していくため、どこを中心に飛んでいたのか分かり難くなってしまいました。
それにしてもたくさん撮れたなぁ。夏のペルセウス座流星群の極大夜を好条件で狙ったら凄いことになりそうです。


しぶんぎ座流星群2024 (1)

2024-01-06 02:10:21 | 天文現象

三大流星群の1つである「しぶんぎ座流星群」が4~5日にかけて活動ピークを迎えました。
今年の予想極大は日本時間4日18時頃で、残念なことに輻射点が地平線下に沈んでしまう時間帯に当たっており
再び輻射点の高度が上がってくる23時以降には活動レベルが低下してしまうとみられてました。
また、夜半頃には下弦の月が昇ってきて、月明かりの影響を受けるという悪条件も重なり、
観測条件が良くない巡り合わせなのでした。

ということで今年は期待薄だったんですが、当日の夜の天気は悪くない感じでしたので、山梨県西部某所へ出撃。
2台の撮影機材で迎撃しました。その一つであるミラーレス一眼では超広角レンズで夜景もフレーミングし、
23時半頃から夜明け前まで数秒露出で撮り続け、流星を48個ほど捉えました。
そのうちしぶんぎ座群に帰属される流星で特に明るかったもの6個がコレです。


EOS Ra+シグマ20mm F1.4 DG HSM Art,絞り開放,ISO1600,露出4~6秒,三脚使用

火球クラスのものは撮れませんでしたが、街灯りに負けないレベルの流星が捉えられ、概ね満足のいく結果でした。
事前の予想に反し、流星数は意外と多かった印象で、先月のふたご座流星群の活動には及ばないものの、
30個/時くらいの出現があったような気がします。ちなみに電波観測では5日2~3時台に100個/時程度の活動
捉えられてました。世界集計だと200個超/時の活動が観測されたようで、この群としては顕著な活動レベルでした。

なお、もう1台セットアップした機材のCMOSカメラでは動画撮影で3桁の数の流星を捉え、ダイジェスト版の編集に
手間取ってますが、出来上がり次第公開したいと思います。


ふたご座流星群2023

2023-12-15 09:26:50 | 天文現象

年間最多の流星出現数を誇る「ふたご座流星群」が今週見頃を迎えました。
今年の極大は15日明け方と予想されてましたが、残念ながら関東平野部は曇りの予報が出ていたことを受け、
個人的にはピーク前夜にあたる13日宵~14日未明に自宅ベランダにて動画撮影を敢行。
薄明終了後から深夜01時台後半に曇られるまでの約6時間で100個超の流星を捉えられました。
その中で明るいものをまとめたダイジェスト版動画がコレです。

使用機材は先月末に新調した中華製CMOSカメラ(ASI585MC)および広角CCTVレンズで、
カメラメーカーが提供する自動流星検出&動画キャプチャーソフトウェア(ASImeteorCap)を使用。
三脚に載せた撮影機材をベランダに設置し、カメラとノートPCをUSBケーブル(延長コードも使用)で繋いで、
部屋でぬくぬくと流星を電視観望するという、お気楽極楽スタイルで観測したのでした。
で、捉えた流星のほとんどがふたご座群に帰属される流星でした。
そのうちのいくつかの動画をピックアップして、フレームの比較明合成を各々行い、
静止画化した流星画像を以下に貼っておきます。

1つ物凄く長い経路の流星があって、それを静止画化したイメージがこちら。

これは経路からするとふたご座群の流星ではなかったようですが、当夜のベストショットになった感じです。

なお、極大夜となった14日宵~15日未明は、ウチの上空は予報通り厚い雲に阻まれてしまいましたが、
北海道東部や沖縄方面では好天に恵まれ、それらの場所からのYouTubeライブ配信チャンネルは盛り上がってました。
でもやっぱり圧巻だったのはハワイ・マウナケア山のライブ配信映像で、現地時間の未明にあたる時間帯には
流星を100個数えるのに20分もかからない状況でした。今年は月明かりもなく、当たり年だったような気がします。
ちなみに、天候に左右されない電波観測では最大で190個/時程度の活動が捉えられてました。


ベランダから流星観測(2023/11/17~20)

2023-11-23 00:05:00 | 天文現象

先週金曜日から今週月曜日にかけて、自宅から流星観測(カメラ任せの自動動画キャプチャー)をしてました。
4晩で70個以上も捉えられ、見映えの比較的イイものをダイジェスト版にまとめたのがコレです。

極大を迎えていたしし座流星群はもちろん、活動期間が長いおうし座流星群のものや、
いわゆる散在流星(群に属さない流星)も相当数捕捉していたようです。
で、特に明るく写ったものを、例によって動画フレームの比較明合成でスチル画像にしたのがこちら。

動画記録時のフレームレートは23fps程度と低めなので、速度の速いしし座群流星は破線状に、
速度の遅いおうし座群流星は点線状になってます。

ちなみに機材はCMOSカメラ+EFーマイクロフォーサーズマウント変換兼0.71倍レデューサー+20mm F1.4 DG HSM Art、
計算上の明るさはF0.99、画角は35mm判換算で焦点距離28mmレンズ相当です。
月が明るい夜は☆撮りに不向きですが、流星は意外と撮れそうなので、楽しみが増えました。


しし座流星群2023

2023-11-16 14:50:35 | 天文現象

16日未明にあたる時間帯に、結構明るくて比較的経路の長い流れ星を捕捉。

しし座流星群のものと思われます。

使用機材はCMOSカメラと広角レンズSigma 20mm F1.4で、
EFマウントーマイクロフォーサーズマウント変換兼0.71倍レデューサー併用。
計算上はF0.99の明るさ、画角は35mm判換算で焦点距離28mmレンズ相当になります。
先日のおうし座群の流星を捉えた時と同じように動体自動検出+動画キャプチャーで記録されたファイルを元に
フレームの比較明合成で静止画化してます。
動体自動検出機能を働かせて3時間ほど放置撮影したら、流星が20個くらいキャプチャーされてて、
その中で一番映えるヤツを選んだのでした。ってことでリアルタイムでは実物を目撃してません。

ちなみに、今年のしし座流星群の極大日は18日と予想されてます。
出現数は5個/時程度とみられ、活動は低レベルでしょう。