コレ、おすすめ!
「最初で最後のキス」77点★★★★
*****************************************
北イタリアの地方都市ウーディネ。
16歳の個性的な少年ロレンツォ(リマウ・グリッロ・リッツベルガー)は
里親夫婦に引き取られて、この街にやってきた。
新しい高校にど派手なファッションで堂々と登校したロレンツォは
周囲から奇異な視線を向けられるが
隣の席になった少女ブルー(ヴァレンティーノ・ロマーニ)と意気投合。
ブルーもやはり学校ではみ出しモノだったのだ。
そんなブルーにロレンツォは「僕はゲイなんだ」と伝えるが、
ブルーは「へえ~。で?」という感じ。
そこに
ブルーに密かに思いを寄せるアントニオ(レオナルド・パッザッリ)が加わり
3人は一緒に過ごすようになる。
しかし、永遠に続けばいい――と思える瞬間は
常に終わりの予感を秘めていた――。
*****************************************
甘くて、痛い。
本国イタリアでスマッシュヒットしたそうで
うん、これは大いなる拾いものでした。
学校のハミ出し者3人の男女の出会いと、ピカピカに光る青春の1ページ。
でも、それがいつか終わることは、予感としてある。
それが遠い未来ではないことも――。
男2×女1の黄金比で描かれる、青春の一コマは
イタリア版「ウォールフラワー」にして、痛みはもっとビビッド。
思春期ゆえのもろさと、必死に闘いながら
凛と処する、16歳たちが、まぶしくてたまりません。
それに
主人公ロレンツォをはじめ
ハミ出し者たちが、実に堂々としているのがいいんですよね。
なかでもロレンツォのピュアさ、強さに
揺さぶられました。
監督は08年にアメリカで起きた“ラリー・キング事件”に衝撃を受け
この作品を書いたそう。
(ネタバレにもなるので、興味ある方はググってみてください)
音楽が、レディ・ガガやMIKA(「キック・アス」の主題歌の人よ!)など、
ジャスト・オン・タイムなのも、響いたなア。
★6/2(土)から新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開。