エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

ホタルが飛んでる鹿公園

2023年07月31日 | 鹿公園
ホタルが飛んでる鹿公園です
【7月29日20時過ぎ】
空は月夜だったが、薄い雲が月に掛かっていてムシムシした暑い日だった。

2~3年前からホタルの噂を聞いて時々観察に出掛けるようになったが、昨年のキャンプ時に孫た
ちと出掛けた時は沢山飛んでいて感動の出会いだったのが印象に強く残っている。

あの時飛んでいたホタルは「ゲンジボタル」だと疑いもしなかったが、調べてみると間違っていた
事が判明。ゲンジとヘイケでは、頭付近の赤いところにある黒い線に特徴があり、鹿公園で見付け
たホタルが、始めてヘイケボタルと分かった。(下の写真参考)

ただ、町役場職員の話では、「両方居るよ」という情報もありまた観察に行って見ようと思ってい
たところだ。



7/29 鹿公園で飛んでいたホタルは「ヘイケボタル」でした・・

★ 調べてみると面白い・・・
★ 似たような種類・・・
ゲンジボタルに似ているが、本種はより小型である。オスの光の点滅はゲンジボタルより早い。

★ 見つかる場所は?・・・
ゲンジボタルよりも汚れた水域にも生息し、平地から丘陵部まで広く見られる。水田、湿原といっ
た止水域を主たる繁殖地としているので、河川よりも水田などで見かける。日本ではゲンジボタル
と並んで、身近な光るホタルである。

★ 分布・・・
北海道、本州、四国、九州。
大きさ
体長7~10mm。

★ 見られる時期・・・
早い場所では4月から見られ、10月ごろまで続く。ゲンジボタルが6月ごろに集中的に出現するのに
比べ、本種の出現期は長い。

★ 生活史・・・
6、7月に水際のコケや草の根本に100個前後産卵する。20日前後で幼虫が孵化し、幼虫で冬を越す。
翌年の5、6月に水際の斜面に土繭(つちマユ)を作り蛹(サナギ)になる。20日前後に成虫が羽
化する。約1年で成虫になる。

★ エサ・・・
幼虫のおもなエサになるのは、止水に生息するモノアラガイなどである。ヒラマキミズマイマイ、
ヒメモノアラガイ、外来種のサカマキガイなどの貝類、水生昆虫の幼虫、弱ったオタマジャクシ、
ミミズなども食べる。ゲンジボタルに比べ、いろいろなものを食べる。

★ 特徴・・・
胸部の黒い模様がゲンジボタルでは+であるが、ヘイケボタルでは-になっているので見分けがつ
く。山間部の農村では、水田周辺に本種が、河川付近にゲンジボタルが発生し、実際には両者が一
部で入り交じって発光する。ただし、ゲンジボタルのように短い期間に集中的に発生することが少
なく、発生は長期に渡るが密度は高くならないのが普通である。

★ その他・・・
ゲンジボタルが各地で保護活動の対象とされるのに対して、ヘイケボタルの保護をうたう活動はほ
とんどない。かつては水田周辺ではどこでも簡単に見られたが、水田への農薬散布や水田周辺の環
境変化に伴い、生息環境が狭められている。現在東京では絶滅危惧I類、千葉と長崎では絶滅危惧II
類、栃木、群馬、埼玉、神奈川、静岡、香川、宮崎で準絶滅危惧種に指定されている。



web検索で見付けた「ヘイケボタル」の画像


web検索で見付けた「ゲンジボタル」の画像

★ 放置から保全の公園を望む・・・
難しい事を言うつもりは無い。
ただ、鹿公園の多くは「保健保安林」と称して行政側は何も事業を起こさず放置状態の森林で保全
を遂行していると勘違いしているかも知れない。森林自体の保全も必要だが、それに伴って公園全
体の環境整備にも目を向けて欲しい。公園内にあるホタル池は、震災後に全面修復されたが、そこ
に流れる湿地や小川には手を触れていなかった。自然のままに雑草が繁殖する湿地帯には、毎年ミ
ズバショウが群生しているが、観光としての整備はされていない。それが良いのか悪いのかは分か
らないが、ホタルのエサとなるモノアラガイなどが居るようで少しずつホタルの姿を見る事が出来
るようになったのは事実である。

最近になって来園者に「ホタルはこちら・・」の案内板を立てる役場職員の姿を見たが、実際その
場所はアバウトに広い範囲で、正確な場所は曖昧だし暗いから危険も伴っている。珍しいホタルが
生息している事をアピールしたい気持ちは分かるが、それ以前にやるべき課題は多いと思うのだが
なんとももどかしい公園管理が、目に付くジジだった・・・。