エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

社台川遡行「社台滝」を求めて・・・

2013年07月26日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
謎の滝を求めて・・・社台川遡行 「社台滝」
■ 山 行 日    2013年7月14日(日)
■ ル ー ト    社台本流林道~社台川
■ メ ン バ ー    鰐さん、O野ちゃん、Tomoちゃん、エバ
■ 登 山 形 態   沢登り (エバ長靴)
■ 地 形 図   1/25000地形図  「森野」
■ コースタイム   計測無し 登り約3時間半  下り約2時間半

★ O野ちゃんの提案・・・
社台川の上流にあると言う「社台滝」なるものの存在すら知らなかったエバ。
O野ちゃんの提案で行く事になったが、「長靴でも充分行けるよ・・」の話を鵜呑みにしてエバは長靴。
言い出しっぺのO野ちゃんとTomoちゃんはしっかりと沢登りスタイルだ。ゲストの鰐さんは長靴を借りて
の挑戦だったが、社台滝とはいったいどんなところなのか・・・ただ就いて行くばかりだった。

O野ちゃんの情報では、遡行開始から2時間半程で「社台滝」に到着するとあった。
前夜、五色温泉でネット検索するとそれは完全な沢登り・・・林道も走行出来るかどうか不安が募るし
果たして長靴での遡行は可能なのだろうか?所持する地形図は1/50000図しかない。

前日深夜に及ぶ親睦の宴が利いて五色温泉からの出発は遅れてしまった。
道道86号線(白老大滝線)を経由して国道36号線白老町に出るまで約2時間のドライブは快適だった
が、社台川沿いの林道は砂ぼこりがひどく先頭車と距離を置いて走行した。

社台滝とは別に「インクラの滝」は社台川の東隣を流れる別々川の上流に位置するメジャーな滝らしく
名前くらいは聞いた覚えもここも行ったことは無かった。ルートは、インクラの滝展望台まで同じ林道で
その先は未知の領域だった。

展望台からすぐ先にはゲートがあったが施錠されていなかったので自己責任で通過する。
林道二股に「社台本流林道」の標識を直進し約1.7キロ進んだ所で行止まり。
そこは林道崩壊地だったのか復旧工事中の重機や作業機材が残置されていた。
幸い日曜日だったので工事はしていなかったので道路脇に車を止めて出発する事にした。


出発 11:20頃


遡行を開始して20分ほどたった社台川、前方に砂防ダムが見えて来た。

★ 長靴でもなんとか・・・?
きわどい渡渉にも何度か出くわすが、なんとか足を濡らさずに歩いている。
しかし、沢靴と違って「どこでも渡渉」って訳には行かない。慎重に渡るので時間は結構掛かっていたと
今に思う。渓相的には所々に苔むした大岩が点在するも平凡な沢登りが続く。ただ上流になるに連れ
大岩と倒木の多い渓相となり、右岸にはスラブ状の岸壁も現れ始めた。



右岸や左岸にスラブ状の岸壁も出現、この沢の特徴の一つかも知れない。


一枚岩の川底を甞めるように流れる清流もあり癒される場面も・・・


沢の上流を思わせる苔むした大岩が現れると「社台滝」も近いのか?


通称「カーテン岩」と呼ばれる断崖絶壁の切り立った岸壁は、社台滝のすぐ手前・・と言うが?


突然現れた鹿の頭蓋骨が大岩の上に残置されていた。自然なのか人工物かは不明だ。


前方に見えて来たのが「社台滝」の始まりか?・・・しかし、中々近づかない
★ タイムアウト・・・
遡行中止 14:30頃
スタートしてすでに3時間を超えていた。目的の滝は近いと実感するも許される時間には限界があった。
沢登りの下りは、登りと同じくらい掛かるので今止めても17:30登山口という計算になる。
まだ明るい時間ではあるが帰路の事を思うとあまり無理は出来ないと判断した。
リーダーでもないのについタイムアウトの提案をするエバだったが、メンバー皆同じことを考えていたよ
うで、すんなりと納得した中止だった。

後で知った事だったが、丁度この頃ゲストの鰐さんが大岩に膝をぶつけた様で痛みを堪えていたと
言うから、願っても無い遡行中止だったかも知れない。でも折角金沢から北海道に来てくれたので
このチャンスに是非社台滝を見てほしかったので残念だった。

地元の私でさえ必ずリベンジして不思議な滝、悪魔の顔、ゾンビ滝、ムンクの叫び・・・と言われ
る社台滝を是非この目で確認したいし、再来を果たしたいと心に誓ったほどだ。


【社台滝】
白老町社台川上流に懸かる高さ・横幅ともに150m以上あるといわれる秘滝中の秘滝「社台の滝」・・・
見る者は、その異様さに「悪魔の顔」「ゾンビ滝」「ムンクの叫び」など様々な表現をする。
樽前山の南西側斜面に位置する。周囲は、溶結凝灰岩が造る落差が形成されており、一番奥ま
った部分に社台滝が形成されている。滝の斜面は、縦横方向に両側150m程度あり、さほど多くない
流水は凝灰岩が造る凹凸の上を縫って流れる。


これが社台滝!!今回は辿り着かず残念・・リベンジを誓う

HYML(北海道の山メーリングリスト)の大先輩、函館のsakagさんのHPからお借りしました。

★ 別れ・・・
下りの渡渉でとうとう足を濡らしてしまった。そうなれば沢靴と大差は無くどこでも渡渉となるから早い。
付けて来たテープを回収しながらも下りでは高巻く鹿道を多く使って歩く。3つと記憶していた砂防ダム
は4つあってその4つ目から林道を見つけて帰路となった。
車止め工事現場の林道崩壊地から先に林道が更に伸びている事に気が付かず、すぐに沢沿いを歩い
た事で時間を要したのもタイムアウトの原因の一つかも知れない。(次の遡行では参考にしよう)

下りは2時間半ほどで登山口に着き、白老町のポロト温泉で汗を流した。
ここで鰐さんとは暫しの別れとなる。O野ちゃんはもう一日鰐さんに付合いポロト湖のキャンプ場で
キャンプすると言う。楽しい時間も過ぎてしまえばあっという間・・・尽きない話もまだまだあるが
また一年後の登山大会で再会を約束して別れる事にした。

鰐さん、皆さんありがとうございました。