エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

記念すべき踏破の山は遠し・・・珊内岳 (1091m)

2011年03月30日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
札幌・支笏・洞爺・ニセコ・積丹周辺
                1000m超峰全52座の踏破、お預け・・

誤算・除雪途中まで2時間の林道歩き・・・珊内岳 (さんないだけ) (1091m)
      (大きい1時間のロスタイムと暗雲の稜線で途中撤退に終わる・・)

■ 山 行 日   2011年3月28日(月)    日帰り
■ ル ー ト    古宇川林道~珊内岳南東尾根~珊内岳  往復の予定
■ メ ン バ ー
   夫婦登山 №12
■ 登 山 形 態  山スキー&ツボ足
■ 地 形 図   1/25000地形図   「ポンネアンチシ山」

■ コースタイム  780mピークまで  
           登り 4時間15分  下り 2時間12分

<登り>
 6:35   登山開始(道道998~1.4キロ地点)
 7:25   林道分岐(橋)・・予定の登山口
 8:30   林道終点(尾根取付き)
 9:40   C550急登取付き(ツボで登る)
10:50   C780ピーク (今回の終点)
  (登り 4時間15分)

<下り>
11:10   下山開始
11:25   C550急登取付き点
11:55   林道出合
12:45   林道分岐(橋)
13:22   登山口(駐車地点)
  (下り 2時間12分)


このルート図は「一人歩きの北海道山紀行」sakagさんのHPからお借りしました。
⇒のある780ピークで下山しました。



★ 区切り・・

 ひとつひとつ登っている内にふと数えてみるとこの地区の1000m超峰は52座ですでに51座を踏破していた。残すは今回の「珊内岳」のみ。(※ 山の選定には、人により多少の違いはありますが特にこだわった選定方法はありません。下記の山がエバの選んだ全52座です。)
 まだまだ未踏の1000m超峰は数あれど、札幌・支笏・洞爺・ニセコ・積丹周辺に限定すれば、一つの区切りとして整理出来る記録と思ったので記することにしました。


★ 午前3時・・

 エバ夫婦の日帰り山行としては最も早い出発と記憶する。千歳、美笛峠、倶知安、共和町を経由して登山口の神恵内まで約3時間掛かった。一つの区切り・踏破の山と思えば少しだけ気合の入る山だったので早起きしての出発だった。
 しかし、道道998からきれいに除雪された林道に入るも車幅ぎりぎりの除雪でサイドの雪壁は1m50以上もあった。更に除雪の後に降雪があったのか通行には微妙の積雪が10~20cmほどあり慎重に走ることになる。雪にタイヤが取られると雪壁に車をぶつけたりスタックすると身動きが出来なくなる恐れもあった。結局、道道から1.4キロ進んだ林道途中で車を停め、先は歩く事にした。予定していた登山口まではまだ2.3キロほどある場所だ。大きな誤算の始まりである。



車幅ギリギリの大川林道の除雪状況(車中から)

★ テンション降下・・・

6:35 スタート
 予定の登山口を7:00に出発出来ればと考えていたが、2キロ以上手前から歩く事となり最初からテンションが降下気味で歩くペースも軽快とは言えない。林道だけで約5キロの距離はウォーミングアップには長過ぎた。

8:30 林道終点
林道の除雪は、滝ノ沢川と古宇川の二股より800mほど手前の砂防ダムで終わっていた。そこからはまだまだ深い残雪の林道を歩く事になる。仮に最終除雪まで車が入れたとしてもUターンするスペースが無く結構手前まで戻る羽目になったので自分たちの停めた場所が正解と自己満足する。それにしても2時間の林道歩きは余計だったなぁ。

 地形図上の林道終点C233地点の先では顕著な沢の二股があり林道の終点であることは状況から判断できる。そしてそこが尾根の取付きでありようやく登山開始という体制だ。



スタートしてすぐの林道・・まだ1m50の積雪だぁ~

8:40 尾根取付き開始
 この時間でもまだ雪面は固く方向だけ定めながらジグを切って登り始める。急斜面の登りだが小さな沢地形を利用しながら少しずつ高度を稼いだ。500m付近で一端緩斜面の尾根に上がり北にポンネアンチシ山が見えて来る。古宇川を挟んだ対岸には鋭鋒の883m峰が目の前に聳え立ち自分たちを見下ろしていた。顕著な尾根を少し進むと前方に大きな岩峰が二つ見えて「まさかあれを登るのか?」と不安がよぎる。ブツブツ言いながら取付きの550m付近に来ると見上げる岩壁の横に急斜度だが僅かな雪面がありツボなら登れそうに見えた。その先はわからないがスキーを背負い慎重に登ることにする。50m程登ると緩斜面になり再びスキーを履いた。目の前は岩壁だが東側をトラバースするように慎重に通過し更に高度を稼いで行く。


尾根取付きから急登を登って着いた500m付近


C550付近から650位まで急登はツボ足で登る



600m付近から対岸の鋭鋒883峰が際立つ


★ 登行中止・撤退の判断・・
10:50 C780ピーク
 全体的には天気は良いのに、珊内岳の方向から暗雲がどんどん立ち込めて稜線も時々見えなくなった。逆に古宇川の対岸は雲は多いものの時折太陽も当たって青空がまぶしいくらいだ。
 何とか780ピークまで登ったが、風も強く珊内方向には厚い雲がかかって不安定要素が強い。すでに4時間を超え登頂までまだ2時間以上はかかると予想する。帰路の長さを考えると無理は出来なかった。
 苦渋の判断と言うには大げさだが、無理をしないエバ夫婦の方針を生かし今回の頂上はここ780ピークとし以降の登行を中止した。4月に予定しているポンネと余別岳を背に写真を撮って下山することにした。




今回の頂上は780mピークで終わる(背景はポンネと余別岳)


下りも慎重に・・・

★ 股まで・・
11:10 下山開始
 600m付近までスキーを履いて降りたがあの急斜面はツボで降りるしかなかった。しかし、その下からエバはそのままツボで降りると腐った雪で時折股まで足が埋まり難儀する。チーヤンはスキーを履いてどんどん下り見えなくなってしまった。腐ってもスキーは恐るべし・・である。途中からスキーを履いたが楽しむレベルではない。


帰路の林道から登った尾根を振り返る・・・

★ 下りは早し・・
11:55 林道出合
 尾根取付きから2時間以上かかった登りも下りは45分である。見上げる上空に青空が増えると止めたことを少しだけ後悔する。でも体力も限界だったからなぁ~と自分を納得させた。


ここまで除雪されていれば・・と悔やまれる

★ 成果と教訓・・
 成果は、780ピークまで登り稜線からポンネ方向と珊内方向が全体的に確認出来た事。
教訓は、体力と天気には勝てないことかな?
温泉で汗を流し、疲れ切った帰路では元気のいいチーヤンに1時間も運転してもらいエバはグーグー寝てしまった。

今回の山行では、いつもお世話になっている小樽のパッポ隊長の記録と函館のぐちパパの記録を参考にさせて頂きました。
自分のページからですがお礼を申し上げます。



登山口に近い温泉998は温まるぺぃ~


■ エバが選考した・・
 <札幌・支笏・洞爺・ニセコ・積丹周辺の1000m超峰全52座> (標高順)

順 位    山 名      標 高    初登頂日(エバ  チーヤン)

 1.   羊蹄山       (1898m)     93.06.21     04.06.14
 2.   余市岳       (1488m)     94.05.13     08.06.19    
 3.   無意根山      (1464m)     94.09.09     05.04.24
 4.   中 岳        (1387m)     05.04.24     05.04.24
 5.   ホロホロ山     (1322m)     94.10.09     03.11.16
 6.   恵庭岳       (1320m)     92.08.10     94.09.14
 7.   漁 岳        (1318m)     94.09.08     00.07.30
 8.   徳舜瞥山      (1309m)     94.10.09     03.11.16
 9.   アンヌプリ     (1308m)     95.02.10     08.04.02
10.   白井岳       (1301m)     00.04.09     04.02.01
11.   余別岳       (1298m)     99.05.08     未踏
12.   狭薄岳       (1296m)     07.05.06     未踏
13.   札幌岳       (1293m)     95.10.12     05.11.05
14.   朝里岳       (1280m)     01.12.24     未踏
15.   並河岳       (1258m)     99.04.29     05.04.24
16.   積丹岳       (1255m)     99.05.08     未踏
17.   空沼岳       (1251m)     93.10.06     05.05.04
18.   小漁山       (1235m)     07.04.07     07.04.07
19.   オロフレ山     (1230m)     04.11.21     04.11.21
20.   目国内岳      (1220m)     95.06.18     03.05.11
21.   雷電山       (1211m)     07.07.29     03.05.11
22.   長尾山       (1211m)     07.04.22     07.04.22
23.   前雷電       (1203m)     07.07.29     07.07.29
24.   喜茂別岳      (1180m)    99.04.29     05.04.24
25.   幌別岳       (1174m)     07.07.29     07.07.29
26.   ポンネアンチシ山 (1145m)    99.05.07     未踏
27.   天狗山(定天)    (1145m)    94.10.21     08.07.29
28.   チセヌプリ      (1134m)    03.03.02     04.03.07
29.   イワオヌプリ     (1116m)    94.04.03     02.10.20    
30.   大沼山        (1111m)    07.03.16     07.03.16
31.   烏帽子岳       (1109m)    07.09.11     07.09.11
32.   尻別岳        (1107m)    96.06.13     08.06.25
33.   風不死岳       (1102m)    94.09.29     02.08.16
34.   珊内岳        (1091m)    未踏に終わる   未踏に終わる
35.   岩内岳        (1085m)    95.10.08     08.10.20
36.   ニトヌプリ      (1083m)    99.02.21     02.10.20
37.   カルルス山      (1075m)    10.10.18     10.10.18
38.   シャクナゲ岳     (1074m)    06.05.12     06.05.12
39.   美比内山       (1071m)    07.03.16     07.03.16
40.   フレ岳        (1046m)    02.12.26     未踏    
41.   ワイスホルン     (1045m)    95.02.09     08.04.25
42.   昆布岳        (1045m)    95.05.19     07.10.24
43.   百松沢山       (1043m)    95.04.11     04.02.11
44.   奥佐幌岳       (1043m)    09.12.18     09.12.18 
45.   来馬岳        (1040m)    03.12.14     03.12.14
46.   丹鳴岳        (1039m)    02.12.26     未踏
47.   小イワオヌプリ    (1039m)    08.03.30     08.03.30
48.   手稲山        (1023m)    95.07.05     95.07.05
49.   樽前山(東山)     (1022m)    93.08.17     01.03.25
50.   阿女鱒岳       (1014m)    06.12.16     06.12.16
51.   本倶登山       (1009m)    03.04.23     未踏
52.   迷沢山        (1005m)    07.01.19     07.01.19