これってやはり化石? 私のライフスタイル!

ひともすなるブログなるものを、われもしてみむとてするなり

単の仕立て直し … カーブした衿肩あきに四苦八苦

2016-05-27 | 着物
昨年の夏に トトの母様から 着物を一枚もらいました

「身幅が少し広いけど あなた好みだし 夏でも着物着るなら 自分で少々手直しして着たら!」

母様ももらったものらしいのですが、たぶん何かのお礼か何かだったそうです

仕立てられたもので、抱き幅が以上に広く、母はそれが気に入らずに 途中から手直ししてありましたが、着なかったそうです

着丈も裄も私にあうのですが、やはり何かおかしいので 去年の秋は着ずに終わりました

どこがおかしいのか 広げていろいろと見てみると おくみ下がりが4寸ほどしかありません

肩から後ろ幅につながる線も ? です

しかも とても丁寧に縫ってあったり、ここまで雑に縫えるの?と思うような いろんな手が入っているのです



袖もそで下の地の目が不ぞろいで 裁断が適当なのかな?と 解いてみると しっかりと地の目は通っていました

身頃の裾の三つ折りくけも 幅が不ぞろいなのか 地の目が通っていないので 場所によってはカーブしているようにも見えて 解いてみると やはりきちんと地の目は通して裁断してあります


少しずつ解いていって とうとう背縫いと繰り越し揚げ以外は バラバラにしてしまいました


袖を縫って 脇を縫って 衽のしるしを付け直して 縫って 残すは 襟付けと袖付けだけです

この衽のつけ方だけが とても綺麗な針目でしかも前身ごろを摘まんで衽と合わせて縫ってある薄物仕立てがしてありました

縫い代のくけもとても綺麗


さあて 衿付けまできて 足踏みです

衿肩アキがカーブして切込みがしてあり、この切込みの寸法と 繰り越し上げの寸法と肩から繰り越しされた寸法が バラバラなのです

繰り越し上げは 摘まんだ寸法で6分ちょっと

衿肩アキの位置は 肩から1寸下がったところ

衿のつけ込みは6分ほど

この寸法が どのように関連してくるのかさっぱりわかりません



衿付けのの元のラインも自分の体とは合わないと思い、変更しました

ただ この衿付けで本縫いしていっていいのか多少不安があります

ここまで着て 仮縫いしてまとってみようか そのまま本縫いして さっさと仕上げてしまおうか と足踏み中なのです


衿肩アキについて キーワードを入れて検索かけてみて とても参考になったというか、色々と苦労されていると思った記事が二つありました

ひとつは こちら もうひとつは こちら

こういうことを書いてくださる人に ほんとに頭が下がります

そして 着物あきないの管理人と 和裁屋朝倉の管理人に感謝




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糸の寿命は、どのくらい?

2016-05-20 | 着物
単の着物を縫い直しを始めています

急に思い立ったので、手持ちの糸で色の合うものを選び出しました



一番合いそうな糸をカタカタとカードから伸ばして、ピーンと弾いたら、ブスッと切れてしまいました

使い出した日付は2006年4月と書いてあります

買ったのは、比較的回転のいい店だったので 古い在庫を買ったわけでもなさそうです

10年も経過して締まった糸は 糸力がなくなっているのですね

次に取り出したのは、2010年12月と書いてあります

こちらはまだしっかりとしていて、ピーンと伸ばして弾くと、三味線のような音が出ました

絹のミシン糸は、時々チェックして、糸力がなくなったものは処分しているのですが、手縫い糸もたまには在庫の整理が必要と感じたことでした

こうしてみると、巻いてあるカードに使い出した日付を書いてあったことは、意味があったように思います

でもこれをきっかけに、これからは買い求めた日付を入れておこうと思います

絹糸のようなデリケートなものは、買い置きもしない方がいいと 思ったことでした

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雨コートを仕立てる ‥‥ 正絹の雨コート 二つ目 

2016-05-19 | 着物
今から四十年ほど前のことです

学生だった私は 上京した母と新橋演舞場へ 玉三郎を観に行きました

季節は 袷の頃 3月だか 4月だか

母は大島紬の着物に好きな博多の帯を締めていました

ただ雨だったから 雨コートを着用していたようです

着物も帯もコートの事も どんなものだったかは覚えていないのですが、母が私に言ったことだけは忘れることが出来ません

銀座から演舞場へ歩いているときだったので、着物姿の人が多かったのでしょう

向こうからくる着物姿の女性のことを

「 あの人のコートは正絹だね。 やはり素敵だし わかるわね 」

「 素敵だけど 正絹とまでは わからないけど 」と私

「 お母さんのコートは正絹じゃないから、正絹の雨コートが欲しいわね。 いずれは‥‥」

「  」 私は母のその言葉のあとに、なんと返したのかまでは覚えていません

母が五十歳ぐらいのことです

母がその後正絹の雨コートを仕立てることが出来たのかどうか はっきりとはわかりません

着物好きで 自分で仕立てて着ていた母だったので、その数年後に亡くなった時、形見に着物を欲しいといろんな方に言われました

初盆の時に タンスの中の着物を畳いっぱいに広げて 好きなものを持って行ってもらいました

手元に残ったのは そのときに見つけられずに出せなかった着物と 形見分けで相手にされなかったもの

その時の記憶にも 残ったものの中にも 雨コートはありませんでした


そんなことがあったので、母が亡くなった後、私が自分の稼ぎで作ったものは 雨コートです

三十年前の事。 雨コートは正絹じゃなきゃという思いは 母との会話を引きずっていたのだと思います

タンスの中でしばらく眠っていた私の雨コートですが、着物を頻繁に着るようになり、雨の日もいとわずに雨コートを着て出かけることも増えました

4月の雨の日の事、出かけ先で帰り支度をしながら着ようとした雨コートの背縫いのすそがほつれているのに気がつきました



これが 二つ目のコートを急いで仕立てようと思ったきっかけです

三十年前に仕立てたときは、何もわからず サイズのみ言って 出来上がってきたものは、道行き衿でした

このコートは裾幅が広くて その点がずーっと気に入らずに 気に入らないまま 仕方なく使っていたので、お直しよりは仕立て直しを考えていました

そこで、数年前に買った雨コート生地で 急いで作ることに

どうしても着物衿にしたくて 衽つけにするか たて衿付きにするか悩んで たて衿の形で さらに着物衿までつけたので 衿の形を整えるのに一苦労です

(私の中で 衽つきにすれば、単ものは褄下は三つ折り たて衿つきにすれば反物幅使って 輪になると 分類しています ‥‥ 間違っているのかもしれませんが)

きちんと衿の中の始末をして待ち針で止めて行っても 中で滑りやすい布は 勝手に動いてしまいます

悩んだ末に 衿付けラインより1寸ほど上で ラインにそってハサミでカットしてしまいました

どうにか収まっていますが、着ていて不具合があるなら、また3分ほどの縫い代まで切り落とすつもりです


つけ紐も 繊細に細く縫ってみたものの、表に返す前にどんどん経糸が抜けていきます

結んだり 解いたりしているうちに 中の縫い代がなくなりそうで 最初に積もった時よりは ずいぶん太い紐になってしまいました

太い紐だと 縫い代も余分につけて表に返すことが出来ます

冬のちょっとした防寒にもなるように 肩裏はたっぷりと身八つまでつけましたが、このせいもあり、季節限定の雨コートになってしまいそうです



長襦袢の残り地を肩裏として使いました


このコートを仕立てている間 いろいろと母のことを思い出してしまいました














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ジムトンプソンの生地で和装コート ‥‥ 旅の思い出を形にする

2016-05-12 | 着物
旅先で生地を買うこと思いついたのは、その昔 妹がヨーロッパに旅行して 私にパリで綺麗なプリントのウールの生地を買ってきてくれたのが きっかけだと思います

以来 私も旅行先で記念に服地を買うことを始めてしまいました

二年前にバンコク(タイ)に出かけたとき、事前にトトがジムトンプソンのアウトレットショップでは生地を扱っているとリサーチしていました

建物各階が 生地を山積みしてあり、服地は扱ってなかったように思います

二つの階にまたがって タイシルクのインテリアファブリックが大きな巻きで無造作に積んでありました

店員が ずーっと張り付いていて ゆっくり選ぶゆとりがなかったように覚えています

そこで二つの生地を選んで 一応着物が仕立てられる程度の量を買いました

一階は、タイをイメージするボタニカルなプリントや象などがプリントされているファブリックが ほかの階よりは ディスプレイにも気を使って置いてありました

その中で、タイをあまりイメージしない絣を織り出したような生地も少々(帯をイメージして)買いました


ジムトンプソンは バンコクのショッピングモールには必ずといっていいほど入っていましたが、さすがに布を目にすることはありませんでした

服とかをオーダー出来るような店には置いてあるのかもしれませんが、そういう店とは出会えなかったので、アウトレットショップに行ったのは 正解だったと思います

早く形にしようと思うものの 計画はいつも先送りになり、あっという間に二年近くたってしまいました

本来なら季節を先取りして縫物をすればいいのでしょうが、なかなか思うように針のすすまない私は 3月になってから コートを縫い始めました

よりのない真綿のような感触のこの生地は 生地と生地がすぐにくっついて 縫いづらいものでした

横糸はよりがほとんどなくて、どんどんほつれていきます

背縫いと脇縫いは ミシンを使いましたが、衿付けと袖付けは手縫いにしました

和裁も慣れてくると、手縫いのほうが、楽になってきました 

ミシン縫いと違い 長い部分を縫っていっても二枚の布がずれないので、かえって早く縫えるような気がします

ただ、紐を作り始めて 共生地で作る紐のつけどまりの花ボタンがごつくて 付ける気にならないのです

内紐も出来上がってはいるものの、つけずじまい

しばらくどうするか思案しようと思います

このコートを着るのは 早くても十二月初めぐらいになりそうなので、その間 知恵を絞ろうと思います




コートの裏は 以前頼まれたコートに使った鳥獣戯画がプリントされた長襦袢地を 自分も使ってみたくて 同じものを買い求めました

表の縞の一色をとって 赤みの強い海老茶色です




着物一着分は買ったので まだ少々残っています

半幅帯か、バッグか お対のものが出来そうです
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いつもの味噌汁にコクが …酒粕の使い方

2016-05-10 | 
今日は、鎌倉で巴会の茶会でした

今日も先生とご一緒

朝早く出かけるので、三つの茶室に入ってもお昼前には終わります

拝観したり、小町通を買い物しながら歩いたりして、お昼はたいがいお蕎麦をいただきます

お昼をいただいたあとのおしゃべりは、教える 教えられるという立場を離れて 二人の女子会になり 盛り上がります

今日は食べ物談義にもなりました

お茶の稽古の日は、先生がお昼に味噌汁と小鉢を出してくださいます。

味噌汁の実は毎回変わるのですが、いつも変わらぬ美味しさがあります

そこでお味噌について どういう味噌をお使いなのか お聞きしました

すると 酒粕を最後に少し入れているとのことでした

酒粕を汁物に使うのは 粕汁だけの私にとっては、思いもよらぬ使い方です

で、早速 酒粕をスーパーで買い求めて、今夜の味噌汁

小さじ山盛り一杯程度を火をとめてから、味噌漉しに入れて溶かしました

お味噌も具材も先生の作るものとは違うのに、同じようにまろやかで濃くのある味噌汁になっています




ひとつまた賢くなった鎌倉の1日でした

味噌汁とは関係ないのですが、今日のとあるお茶室での掛けもの、お軸は、

水自茫茫 花自紅

解釈の仕方は色々でしょうが 自然の摂理に抗わない そのようなところでしょうか






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書道展へ … 師の作品を見に行く

2016-05-08 | 
一年に一回開催される、私の書道の師の展覧会に今年も出かけました

今までは一人で出掛けていました
行く予定の日が、開催最終日で日曜日だったので、私の友人とは幼稚園に行く前から面識のあるプーさんも興味を示して 一緒に行くことになりました

最終日ということで、友人もきており、楽しい観賞説明をしてもらえて 幸せなひとときを過ごすことが出来ました

それにしても書の世界も奥の深さは計り知れず、さしずめ私なんかは、緒にもついていない

緒っぽをめがけているものの フラフラとさまよっている小さな虫かな

我が師の作品



篆書という字体だと思うのですが、それさえはっきり覚えていないといか、わからない

この一枚を書くのに、どれ程の時間と集中力を必要とするのでしょう!

使われている紙のことも気になり、無作法にも聞いてしまいました

諭吉さんが登場する世界だそうです
表装ではなくて、書く紙がです

これもまたまたビックリ

篆書体 - Wikipedia

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