半谷範一の「オレは大したことない奴」日記

B級自動車ライターのカオスな日常

ALAM'S AMTIQUES(アランズ アンティークス)で、ルグラ(Auguste Jean Francois Legras)の花瓶、買いました。

2024-05-09 18:00:00 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
アランさんと約束した物(内緒!)を渡しに大多喜町のALAM'S AMTIQUES(アランズ アンティークス)に行ったのですが・・・




先日見せていただいて迷っていたAuguste Jean Francois Legras(オーギュスト・ジャン・フランコイス・ルグラ)のフラワーベース、カミさんが買っちゃいました。我が家ではもう物は増やさない!、消耗品と道具以外は買わない!!、と固く心に決めていたはずなんですけど、まぁこれは一応道具でもあるし(笑)、このチャンスを逃したらもう二度と買えないでしょう。




Legrasの工房は1864年にフランスのサン・ドニで創業されました。今回手に入れたような高級品のラインとは別に手頃な価格の普及品を大量生産(最盛期には1500人の従業員を抱えていたそうです)していたことや、ガレやドームの様に体系的に研究した資料に乏しく、その価値を計りかねる部分もあったため長年かなり割安感のある価格で流通していましたが、近年は研究も進み専門書も発行されているため、再評価により徐々に手に入り難い価格になりつつあります。




1883年に甥のフランソワ・テオドール・ルグラがデザイナーとして入社して以降、アール・ヌーヴォー様式の作品が主流になったということなので、それ以降の作品であることは間違いありません。第一次世界大戦中は工場が閉鎖されており、1928年には事業の売却により消滅しているので、この作品も恐らく1920年代の物ではないかな?。もう少し詳しいことが分かったら、またこのブログでご紹介させていただきますね。




世の中での金銭的な評価はともかく、長年ガラス関連の展覧会を見続けてきた私達でも "これは欲しいなぁ" と思えるような作品であることは間違いないありません。画像では分かり難いと思いますけど、こうやって光を通すと反対側の模様が僅かに透けて見えてさらに美しく見えます。



家に持ち帰って娘に買ったことを話したら、何と自分で購入するつもりだったとのこと(笑)。娘も美大でガラス工芸を学んでいたので、この作品の価値を正しく理解し、いずれは引き継いで大切にしてくれることでしょう。今まで "あの時、ちょっと無理してでも買っておけば良かったのなぁ?" という品物は数限りなくあるけれど、どうやら今回はパスしなくて正解だったようです。
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大多喜町、アンティークアルビオンで小鳥の鉢を買いました。

2024-04-27 19:24:18 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
先日、カミさんと二人で近所まで出かけた帰りにこちらに寄りました。私のブログでは既にお馴染み、大多喜町の アンティークアルビオン です。




別に特にお目当ての物があったわけじゃなかったものの、ふと目についたこの鉢を買ってしまいました。実はこれはかの初代宮川香山の手による高浮き彫り・・・の訳はありません(笑)。




別に時代もないし、ごく普通の大量生産品という感じではありますけど、お財布にやさしい価格だったこともあって譲っていただくことにしたのです。






我が家でこれを買うことにしたのは、玄関に置いて認め印を入れるのに使うため。お友達から、「半谷さんの所にあると、一瞬もしかしたら誰か有名な作家の作品なのか?と思ってしまう」といわれましたが・・・まぁそれは誉め言葉として受け取っておくことにしましょう(笑)。




玄関の装飾といえば、長年飾っていたドイツ製のクーゲルバーンに代わって、現在はこのような作品を飾っています。



これに関してはまた別に機会に。
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13年越しで再びコンプリート。震災で割れてしまった私のコーヒーカップのお話。

2024-03-11 18:00:00 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
今から13年前の東日本大震災の時、幸い我が家の被害は軽微だったのですが、その少ない被害の中に私が愛用していたお気に入りのコーヒーカップがありました。我が家では普段使いのカップ類に関してはこんな感じでビルトインの食器棚に収納しているのですが、私のカップ&ソーサーは手前側に置いてあったのでカップだけが落下して割れてしまったのです。




というわけでソーサーだけになってしまったものの、結婚して間もない頃にカミさんと二人で自由が丘で買い揃えた思い出の品物だったし、あの地震の記憶を常に忘れないようにしなければならないという気持ちもあり、そのままずっと書斎のデスクの上に置いて使い続けていました。ちょっとお菓子を載せたりするときに便利だったというのもありますけどね。




ご覧のように、このアイテムはリチャードジノリの "ピンチョ ネロ" という名称のモデルですが、何故か日本国内では "インペロ コンテッサ ネロ" という大仰な名称(笑)で呼ばれていました。




このパターンは既に90年代の後半には生産終了になっていたものの、eBay等では時々NOS(デッドストック)が売りに出ることがありました。もちろん大半はカップ&ソーサーのセットで、カップだけが単品で売りに出ることはまずなかったけれど・・・待っていればチャンスは巡ってくるものですね。つい先日、未使用のこのカップだけが出品されたので迷わず落札してしまいました。




13年の時を経て、再びカップ&ソーサーをコンプリートすることが出来ました。諦めずに待ち続けて良かった。




こうして、再びカミさんの "イタリアン フルーツ" の隣に置くことが出来ました。



私が何故カップ&ソーサーのセットではなく、カップだけが売りに出るのを待っていたのか?それを説明できる合理的な理由はありません。ソーサーが2個になっても何の不都合もありませんし、正直セットでもカップ単体でも価格に大きな差はないですからね。もしかしたら、私にとって「あの震災で失ってしまった "欠けているピース" を探し続ける」ことが何か大切な意味のある行為のような気がしていたのかもしれません。
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アキーレ・ガンバ(Achille Gamba)の ≪フルートを吹くカエル≫ 、買いました。

2023-12-15 18:00:00 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
我が家のキートレイ案件、すでにピルグリム・シルバープレート製のリスのナッツトレイで解決してしまっていたのですが、ドイツのアール・ヌーヴォー(ユーゲント・シュティールというべきか?)関連専門のアンティークショップのサイトにこのトレイが掲載されているのを見て、思わず購入してしまいました。




この作品、イタリアの彫刻家であるアキーレ・ガンバ(Achille Gamba、1881ー1944)によって原型が制作された物。アキーレ・ガンバというと女性や昆虫をモチーフとした作品が多いものの、≪フルートを吹くカエル≫ にもこのようなトレイや懐中時計スタンド等々、数種類のバリエーションが存在しています。それにしても、このカエルの造形は素晴らしいなぁ。






このトレイのタイプでは、フルートの音色に誘われて、水面から魚が顔を出すというシーンが再現されています。




この種のトレイはピューター(スズ)やブリタニアメタル(ズスとアンチモニーの合金)が多いこともあり、大半はそれを得意とするドイツの工場で生産されたようです。今回購入した物もドイツ製ですね。これは違いますけれど、以前に紹介した ≪犬とトカゲのカードトレイ≫ と同様のWMF製も存在しています。






こういったアンティークは飾り物として購入されるケースが多いことでしょう。でも私はこんな感じで実用に使ってみようと思っています。



現実的には気に入った物だけに囲まれて生活するのは難しいけれど、せめて普段使用している書斎のデスクの上くらいは、お気に入りの物以外は置きたくないと思っています。
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夷隅郡、ALAM'S AMTIQUES(アランズ アンティークス)で旧いSeltmann Weiden( ゼルトマン ヴァイデン)の食器を買いました。

2023-11-25 18:00:00 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
さて、今日は昨日のブログの続きです。

果樹園での作業が早めに終了したので、少し足を延ばして久々にALAM'S AMTIQUES(アランズ アンティークス)にでも顔を出してみようか?ということになりました。というわけで、いつもの道を走っていたら・・・あれれっ?。




ガガ~ンッ!、トンネル崩落で通行止め!!。トホホ~。




しかし、そんなことでは挫けません。結構遠回りすることになってしまったけれど、何とか営業時間内に到着することが出来ました。アランさん、家具がかなり売れてしまったこともあり、倉庫の奥にあった段ボール箱の開封を始めたとのことで、空いたテーブルの上に食器や小物類が山積みになってました。




そんな商品の山の中に娘が興味を持ちそうな昆虫をモチーフとした食器のセットを発見。で、バックスタンプを見たら・・・おっ、ドイツのSeltmann Weiden(ゼルトマン ヴァイデン)が戦前に製作した物じゃないですか!。まだ値付け前だったものの、 "それで大丈夫?" と心配になるような価格(笑)でOKとのことだったのでまとめて購入しました。アランさんのお店は基本的にイギリスでの買い付けなんですけど、今回みたいにイギリス以外の国の品物も色々あるんですよ。




最近、私の書斎においてあるカーペンターズワークベンチの下に敷く絨毯を探していたので、アランさんの所にある在庫をいくつか見せていただきました。私達はこういった分野に関しては疎いのですが、手織りと機械織の違い、エッジ部分の処理による見分け方などなど、色々なことを教えてくださいました。勉強になるなぁ。私には高価な本物のペルシャ絨毯では宝の持ち腐れだけど、さすがに最近の某国製の量産品ではちょっと味気ないですからね。






実は絨毯以外にももう一つ、廊下等にぶら下げるペンダントライトも探しています。現在使っているのがどれもあまりに味気ないデザインの安物なので、以前からゲンナリしていたのです。もしこのデザインでブルー系だったら即決なんだけどなぁ・・・



残念ながら "おおっ、これはっ!" というような物はそう簡単には見つかりませんね。でもたとえ高級品ではなくとも良質なアンティークを選んで購入するようにしておけば、将来的には供達が引き継いでくれることでしょう。
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ロイヤルコペンハーゲンのフィギュリン付きトレイ、ロブスターは手頃な価格で実用的?。

2023-10-31 18:00:00 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
我が家のロイヤルコペンハーゲン、3つは目こちら、ロブスターのフィギュリンが付いたトレイに登場してもらうことにしましょう。このロブスターの皿には色々なサイズやバリエーションがあるのですが、我が家で使っているのは最も一般的な仕様の "中" と "小" です。使用方法が限定されるカエル等とは異なり、実際に料理を載せたりすることもできる使い勝手の良いアイテムです。




この直径約19㎝の#3498はこのスタイルでは "中" サイズのアイテムで、原型はJorgen Balslovのデザイン。私は書斎の机の上に置いてペントレイ代わりにも使っています。我が家にある物はNの下にアンダーラインがある1980~1984年に製作された物と、Rの下にアンダーラインがある1960年に製作された物の2点です。








この#3277は約16cmの "小" サイズ。原型はErik Nielsenです。こちらはMの文字の上に縦線が打ってあるので1969~1974年かな?。





このシリーズ、 最近まで製造されていたこともあり、フィギュリン付きのトレイの中ではかなり割安感のある価格で流通しているのも魅力。時々覗いているデンマークの専門店には今でも新品の在庫がありました。チャンスがあったら、ロブスターの "大" や、カニのバージョンも欲しいなぁ。
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我が家のキートレイ問題。アメリカ製のアンティーク・ナッツトレーはどうかな?。

2023-10-27 18:00:00 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
中々適当な物が見付からずに悩んでいた我が家のキートレイ問題ですが、やはりドイツのWMF製カードトレイではちょっと小さくて使い勝手がイマイチだったこともあり、今度はこれを試してみることにしました。リスの飾りの付いたナッツトレイです。その名の通り、本来はナッツなどを載せるのに使用する皿ですね。




このトレイ、裏側を見たらピルグリム・シルバープレート(PILGRIM SILVERPLATE)と書かれていました。この名称は ブルックリンのフリードマン(FRIEDMAN SILVER CO INC 1908年創設。1960年にゴーハム・コーポレーションによって買収)がスターリングシルバーではなくシルバープレート(銀メッキ)の製品に付けていた商品名とのこと。正確な年代は分からないものの、少なくとも60年以上前の物ということになります。




実際にキーを置いてみるとこんな感じ。大きさも十分だし、3つに分けられるというのも便利です。



アメリカ製なんでリスの造形がちょっと大雑把な感じではあるけれど、使い勝手は大変良いので、これで長年のキートレイ問題も解決かな?。
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銀の薔薇は舞踏会への招待状?。今年の誕生日のプレゼントは L.Jarosinski & J.Vaugoin のブローチにしました。

2023-10-01 18:00:00 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
毎年頭を悩ましているカミさんへの誕生日プレゼントですが、今年はこの薔薇のブローチにしました。




もちろんこのブローチ、ただのプローチじゃありません。カミさんが生まれた年に開催されたウィーンフィルの舞踏会の参加者に対し、ノベルティとして配られたものなのです。エレガントなカミさんにはふさわしい?(笑)。




このブローチはウィーンにある1847年創業の銀器工房、L.Jarosinski & J.Vaugoin が製作したものです。最近はヤロシンスキー&ヴォゴァンと表記されることが多いようですが、 Vaugoinの方はちょっと日本語にし難い発音なのでヴォーゴァン、ヴァゴン、ヴォグァン・・・等々、様々な表記を見ることが出来ます。




私がL.arosinski & J.Vaugoinの存在を知ったのは、この『STYLING』誌、1991年10月号でのこと。銀器といえばクリストフルやジョージジェンセン程度しか知らなかった当時の私にとって、まさに衝撃的といっても良い内容でした。20年ちょっと前、我が家で普段使いのカトラリーを銀にしようと思った時にも最初に候補に挙がったのですが、国内には代理店はなく、当時はまだホームページすらなかったので泣く泣く諦めました。




この品物自体はオーストリアのアンティークショップから写真だけで購入した物なので到着するまではちょっと心配だったけれど、期待通りの素晴らしい作りだったので安心しました。




このブローチ、幸いカミさんも気に入ってくれたようで、先日二人で外出した時にも着けてくれました。



カミさんは基本的に物を欲しがらない・・・というか、欲しい物は自分でさっさと買ってしまうタイプなので、毎年プレゼントには頭を悩ませることになるのですが、まぁ今回は上手く行ったようです。ヨカッタ!。
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ドイツ製のアンティーク・カードトレイ、玄関のキートレイにどうかな?。

2023-09-08 18:12:43 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
アールヌーヴォーのフランス製アンティークを使ってみたり、ロイヤルコペンハーゲンのフィギュリン付きトレイを使ってみたり・・・中々決定打が見つかずに悩んでいた我が家のキートレイ問題ですが(笑)、今度はドイツにあるアンティークショップからこんなアイテムを取り寄せてみました。アールヌーヴォー(ドイツ製なんでユーゲント シュティールというべきか?)の ≪犬とトカゲのカードトレイ≫ です。




このアイテム、原型はフランスで制作されたようですが、中央のダチョウのマークからも分かる通り、ドイツのWMF(Württembergische Metallwarenfabrik)が製造した物。”B” の刻印があるので素材はブリタニアメタル(ズスとアンチモニーの合金)で、銀メッキが施されています。”OX” の刻印もあるので、元々は黒っぽい仕上げだったのでしょう。製作年代はよくわかりませんが、どうやら1890~1910年代のようです。裏側には ”396” という商品番号がエンボスされていました。




犬はダックスフンドのようですね。




トカゲ(ヤモリかな?)はトレイの端の方にいるので、これならキーを置いてもギリギリ見えるかな?。




というわけで、キーを置いてみるとこんな感じ。中々良いですね。



本当はもう少し大きい方が良いけれど、しばらくこれを試してみることにします。
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カエル好きには堪らない?。ロイヤルコペンハーゲンの蛙のフィギュリン付き小皿。

2023-08-30 18:00:00 | 陶磁器、銀器、カトラリーなど
以前にもちょっと書きましたが、私は生き物のフィギュリンが付いているお皿みたいなヤツが結構好きです。決してコレクターという程じゃないけれど、手頃な価格の品物を見付けた時にポツリ、ポツリと手に入れています。元々カエル好きということもあり(笑)、このロイヤルコペンハーゲンの蛙のフィギュリンが付いた小皿、#2477もお気に入りのアイテムの一つです。




この#2477の原型はロイヤルコペンハーゲンやビング・オー・グレンダールのフィギュリンを数多く手掛けているエリック・ニールセン (1857-1947) が制作した物。ニールセンのデザインには他にも私好みの作品が沢山あるんですよ。




バックスタンプを確認したところ、私の所有してるアイテムはどちらも同じペインターの手によるものでしたが、色の薄い方のアイテムではHの文字の下にアンダーバーが入っていたので、1967年の製品で・・・






色の濃い方のアイテムはGの文字の下にアンダーバーが入っていたので、1969~73年に作られた製品でした。同じペインターでもかなり雰囲気が異なりますね。





次回もこのカエルと同じエリック・ニールセンが原型を制作した製品に登場してもらうのでお楽しみに。


■本日のオマケ
これはロイヤルコペンハーゲンじゃないけれど、私が一番大切にしている蛙のフィギュリン付きの作品です。ちょっと分かりにくいものの、ヒキガエルが2匹向かい合って座ってますね。反対側を見ると・・・




えっ、金運ガマ!?。




実はこの作品、今から13年前、息子がまた小学生の頃に作ってプレゼントしてくれた作品でした(笑)。



きっといつもビンボーな私を不憫に思ってくれたんでしょうね。
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