半谷範一の「オレは大したことない奴」日記

B級自動車ライターのカオスな日常

アメリカの前装銃射手がピ~ンチッ!。事実上唯一の黒色火薬の製造工場が閉鎖に?。

2021-09-30 16:23:34 | 前装銃射撃、古式銃
実は今、北米の前装銃射撃仲間達がピンチに陥っています。事実上、現在アメリカで唯一、射撃競技に使える品質のブラックパウダー(黒色火薬)であったGOEX(ゴーエックス)の供給が終了してしまいました。今年の6月、ルイジアナ州のミンデンにあった工場で火災が発生して生産が止まっていたのですが、なんと親会社であるHOTGDON(ホジドン)が、あまり利益の上がらないこの工場の閉鎖することにしたというのです!。



まぁ HOTGDONとしてはすでにパイロデックスやトリプルセブン、ブラックホーン209のような代替黒色火薬も生産しているので、特に問題ないと判断したんでしょうね。しかし・・・・・・ MLAICの様な国際的な競技団体はそれらの使用を認めていないので、非常に困った事態になります。私達も海外遠征時には現地で火薬を入手しているので、今後どうなるのか非常に心配です。決定が覆って再生産になるか、どこかの企業がこのブランドと工場を買い取ってくれれば良いのだけど・・・・・・


国際的に見た場合、射撃競技で使用できるレベルの黒色火薬はGOEX 、Swiss(スイス)、Sheutzen(シェッツェン)の3種類しかありません。主として北米ではGOEX、南半球ではGOEXまたはSwiss、ヨーロッパではSwiss またはSheutzenが使用されていて、どのブランドにも色々な粒の大きさの製品が用意されています。この画像の左側はGOEXの3F(FFF)で、右側は4F( FFFF)なんですけど、結構違うのが分かりますよね。



以前にも書いた通り、 日本で前装銃射撃や黒色火薬の銃に使用されている黒色火薬は1種類のグレードしかありません 。そこで、海外遠征時には事前に使用できる火薬を確認し、試験用円孔ふるいを使ってそれに合わせた粒子の火薬を用意してセットアップを行います。同じ黒色火薬だって、使ったことない火薬でいきなり高得点を出すことなんて出来ません。まぁこの辺りの話に関しては、また機会を改めて書かせて頂きますね。


通常、世界選手権クラスの大きな国際大会の場合、火薬には射撃場内の決められたエリアでしか触ることができません。事前に用意しておくことが出来ないので、参加種目が多いときにはてんてこ舞いでした(笑)。私の右側に見える黒いボトルがSwissの黒色火薬です。開催国によっては、銃の持ち運びに関して厳しい制限が課されるケースもありました。




でも環太平洋選手権クラスではその辺りのルールは若干緩いので、こんな感じで試合の前にのんびりホテルで用意していました。でも異国の地で、夜な夜なホテルで火薬を計っているなんて、どう見たってかなり怪しい人だよなぁ(笑)。



まぁ国際大会への参加は、銃の輸出入を含めて色々と面倒なこともあったけれど、今となってはどれも楽しい想い出です。海外の射撃仲間とは今でもFacebook等で繋がっているのでお互いの近況は分かるのですが、また以前のように直接会って勝負してみたいなぁ。
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黒色火薬ライフル用リローティングツールの本を買いました。

2021-08-29 22:36:52 | 前装銃射撃、古式銃
以前にも書いた通り、現在私が一番興味がある銃は黒色火薬時代の旧い単発式射撃競技用ライフルです。実際に国内で射撃に使用できるなら、古式銃登録の前装銃でも、許可銃砲扱いの金属薬莢式のどちらでも構いません。そんなわけで、以前から色々資料を集めていたのですが・・・・・・つい先日、前から欲しかったこの本、『Reloading Tools of the Black Powder Era 1850-1910』(Tom Rowe & Ed Curtis 著)を手に入れることが出来ました。





タイトル通り、黒色火薬時代のリローディングツールを紹介するという内容で、上下2巻、各300ページ以上あるという豪華本です。正直結構なお値段であったものの、まぁ発行部数も少なく将来的には入手困難になることが目に見えているので、今の内に買っておくことにしました。


中身をチラッとご覧に入れるとこんな感じ。私が密かに狙っているバラードのターゲット・ライフルに関するページもありますね。



日本ではこの種の銃に興味を持つ方はほとんどいないと思いますが、やはり私にとっての本当のゴールはこの辺りの銃ということになりそうです。
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初めて国際大会で金メダルを獲ったときの話。2003年MLAIC環太平洋選手権 ブリストル大会

2021-07-29 19:00:00 | 前装銃射撃、古式銃
スミマセン!。この話題、 “ つづく ” と書いておきながら、1年以上経ってしまいました!!。というわけで、今回は2002年の世界選手権イタリア大会の話の続きです。



2002年の世界選手権での惨敗は想定内だったものの、やはり15歳の頃から競技選手を続けてきた身としては、正直悔しい気持ちもありました。やっぱり参加するからにはメダル・・・・・・はまぁ無理だとしても、入賞を狙える程度にはなりたいよなぁ。そこで考えたのは、銃のセッティングや装備を完全にMLAICの国際ルール仕様に改め、勝てそうな種目にだけ集中すること(笑)。海外との圧倒的なレベルの差を見せつけられてしまってからは、国内大会はもうどうでも良くなりました。

翌2003年、アメリカのインディアナ州ブリストルにあるチーフ・ワカデ射撃場で開催されたMLAICパシフィック・ゾーン・チャンピオンシップ(環太平洋選手権)は、私にとって世界選手権でリベンジするための前哨戦ともいえる大切な大会でした。参加選手はわずか123名(世界選手権の1/6程度)なので、これでメダルが取れなければ、世界選手権で上位に入ることなど到底不可能です。




私が勝負を掛けたのはこの年に追加された新種目、TANZUTSU。新種目なら、まだ選手層も薄くてチャンスがありそうすからね。一応他の種目にもエントリーはしたけれど、試合の雰囲気に慣れる程度の気持ちしかなく、シューティング・ジャケットすら持って行きませんでした。射撃場はキャンプベリーほどではないものの、ご覧のように日本の射撃場とは比べ物にならない程広く、全景は1枚の写真には収まりません。バッフルはもちろん、バックストップすらありませんでした!。








で、肝心の結果はどうだったのか?というと・・・・・・目標のTANZUTSUでは予想以上の結果で金メダルを獲得。さらに、全く期待していなかったHIZADAIでも金メダルが転がり込んできた他、団体でも銀が一つ、個人でも1種目入賞という望外の結果を残すことが出来ました。まさかの新記録も出すことが出来たし、セッティングの方向性も間違っていなかったことが確認できたし、私にとっては本当に有意義な大会だったなぁ。




もちろん海外のトップクラスの選手と情報交換が出来たことも大きな収獲でしたよ。この方は2001年の環太平洋選手権以来ずっと仲良くしていたUSAチームのジョン・マリアー二選手。ニューヨークの弁護士さんで、この大会にもコーチと一緒に来ていました。実は彼は翌年の世界選手権で金メダルを獲得することになるのですが、お互いこの時にはそんなことは知る由もなく、世界選手権での再開を約束して別れました。



その後の1年間、私はスモール・ボア・ライフル射撃等のISSF種目の方はほとんどお休みし、入念な準備をして世界選手権に臨んだいのですが・・・・・・その話はいずれまた。

( つづく )

■参考
1999年 環太平洋選手権 アメリカ ハワイ州 ヒロ

2000年 世界選手権 オーストラリア 南オーストラリア州 アデレード

2001年 環太平洋選手権 アメリカ オハイオ州 キャンプペリー

2002年 世界選手権 イタリア トスカーナ州 ルッカ

2009年 環太平洋選手権 カナダ オンタリオ州 バリー その0その1その2その3その4その5

2011年 環太平洋選手権 アメリカ バージニア州 ウィンチェスター その1、 その2、 その3、 その4、 その5、 その6、 その7、 その8
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前装銃世界選手権参戦記 2002年イタリア大会

2020-06-19 21:43:51 | 前装銃射撃、古式銃
ふと気付いたら、 “次は前装銃世界選手権、イタリア大会の時のことを書く” と予告しておきながら、8年も経ってしまいました!。ゴメンナサイ。というわけで、今回は8年振りに続きを書かせて頂くことにしましょう。

2001年の環太平洋選手権で銀メダルを4個ゲットできたこともあってか?、ヘッポコ射手の私もその翌年の世界選手権に参加できることになりました。2002年の会場はイタリアのルッカ。トスカーナ州にある城塞都市で、ご覧のように大変美しいところでした。






射撃場は城塞の外だったものの、設備の整った素晴らしい射撃場でしたよ。






ところが私が持っていったのはコレ、コミナッツォ競技用の短筒が一挺だけでした。理由はたった一つ。これだけなら荷物が格段に少なくて済むから (笑) 。2000年の世界選手権に参加して自分のレベルが世界に遠く及ばないという悲しい現実を思い知らされたので、競技よりも外国の選手との交流をメインにしようと考えたのです。




しかしやはり一種目だけでは寂しいので、K選手(実は学生時代からのライフル射撃仲間)と私は現地でレプリカの銃を購入して、クーヘンルーター競技(単発のパーカッション・ピストル種目)にも参加することにしました。銃はペデルソーリ社にファクトリーチューンの銃を2挺用意していただき、このピエランジェロ・ペデルソーリ社長から直接受け取りました。




作っていただいたのはコレ、 “Mang in Graz” 。一見市販品と変わらないものの、ロックプレートの内側はピカピカに研磨されていましたし、頂いたセッティングデータを見たら、K選手の銃と私の銃では使用火薬の種類すら異なっていたのでビックリ!。さすがにぶっつけ本番というわけには行かないので、コーチ付きでコソ練までさせて下さいました(笑)。




で、肝心の成績は?というと・・・・・・コミナッツォが22位、クーヘンルーターが64位。まぁ当時の私の実力からすれば当然の結果でしたね。残念ながら持って帰れたのはこのゼッケンと参加証明だけ。国際大会に参加するようになって4戦目で、初めて本当に手ぶらで帰ることになりました。



もちろん最初からメダルどころか入賞すら絶対無理だということは分かっていたけれど・・・・・・でもやっぱり15歳の頃からすっと競技選手としてやって来た身としては、正直悔しい、というか情けない。そこで次の世界選手権ではメダルは無理にしても、何とか入賞に絡める位のレベルになりたいと思ったのでした。

(つづく)

■本日のオマケ
皆さん、コレは何をしているところか分かりますか?。



答えはフリントロック銃用のフリント(火打ち石)を作っているところ。天然の石を上手に割るには大変な技術が必要で、フリントロックの銃が使われていた時代には専門の職人さんがいたそうです。


■参考
1999年 環太平洋選手権 アメリカ ハワイ州 ヒロ

2000年 世界選手権 オーストラリア 南オーストラリア州 アデレード

2001年 環太平洋選手権 アメリカ オハイオ州 キャンプペリー

2009年 環太平洋選手権 カナダ オンタリオ州 バリー その0、 その1、 その2、 その3、 その4、 その5

2011年 環太平洋選手権 アメリカ バージニア州 ウィンチェスター その1、 その2、 その3、 その4、 その5、 その6、 その7、 その8
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前装銃射撃競技、オススメの参考書はどれ?。

2020-05-27 20:44:40 | 前装銃射撃、古式銃
先日のことですが、射撃仲間から前装銃射撃競技に関するお薦めの参考書は何か?という質問を受けました。良いチャンスなので、この機会に私のオススメに関して書いておくことにしましょう。

Amazon等で検索すると、恐らく最も沢山出てくるのはアメリカで出版されているこの種の本でしょう。私も前装銃射撃競技を始めた頃には海外の情報が知りたくて、色々取り寄せて読んでみました。しかし・・・結論から言ってしまうと、残念ながらこの種の本の中には本格的な競技に役立つような情報はほとんどありません。現実にはアメリカでMLAICの国際ルールに基づいた本格的な競技をやっている人はほんの一握りなんですよ。








コレなんかはイギリスの本ですし表紙に騙されちゃいましたが(笑)、前装銃射撃全般に関して広く、浅く紹介している本でした。著者はMLAGBの元会長で世界選手権にも参加したことがある方なので、内容に関してはしっかりしているんですけどね。




恐らく、現在手に入る書籍の中で、唯一シリアスに射撃競技という点から前装銃に関するノウハウを解説している本はコレ、『THE DEFINITIVE GUIDE TO SHOOTING MUZZLE-LOADONG PISTOLS』でしょう。著者の Derek Fuller さんもMLAGBに所属している現役の前装銃競技射手で、中身はほぼ 射撃競技に関する内容によって占められています。若干ですが、火縄短筒に関する記述もありますよ。




タイトルの通り、基本的にはピストルに関する本ですが、前装銃射撃全般に共通する内容も少なくないですし、ご覧のように私達が是非知りたいと思うような貴重なデータも色々出てくるので、もし何か前装銃射撃競技に関する本を1冊だけ買うとしたら、迷わずコレをオススメします。こういう感じの長物版の本、誰か書いてくれないかなぁ・・・・・・




もし競技に限定された内容でなく、前装銃射撃全般に関する知識でもOKというのであれば、リローディング用品の専門メーカーである LYMAN が発行しているこの種の本がオススメです。




私は火縄銃だけではなくパーカッションの銃も撃つので、こういう資料があると色々と便利なんですよ。




私を含め、前装銃の射手の皆さんの中には自分で弾頭を鋳造する方が少なくありません。そんなときに役立ってくれる資料がこちら、『CAST BULLRT HANDBOOK』。発行はやはり LYMAN です。




鉛という金属の特性に関して、ここまできちんと解説している本は他にありません。弾頭の鋳造に挑戦してみようか?という方にとっては、MUSTの一冊だと思います。




そして最後はこの本、『Muzzle Loading Shooting and Winning with the Champion』に登場してもらうことにしましょう。この本、アメリカの前装銃に関する様々な分野での第一人者、8人によって書かれた本です。発行は1973年・・・・・・つまり現代のように国際的な前装銃射撃競技大会が開催される以前の内容です。しかし・・・・・・




・・・・・・さすがにそれぞれの部門の第一人者によって書かれていることもあり、今読んでも参考になるような記述があちこちに登場してきます。

 



個人的に一番参考になったのは、第6章の “Shooting the Round Ball Bench Rest Rifle” かな。コレを読んで以来、日本でも前装銃のベンチレスト射撃競技が行えないものか?ずっと考え続けています。

最後にオマケ。John Grant さんが前装銃を撃った標的。100ヤード、3発のグルーピングです。



前装銃の射撃競技、最長で1000ヤード(約914m)までありますし、一般の方が思っているよりも遙かに当ります。
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千葉県立中央博物館 大多喜城分館で、 『鉄砲のあゆみ ―火縄銃から回転式拳銃まで―』 を観ました。

2019-12-04 17:02:15 | 前装銃射撃、古式銃
古式銃に関する企画展をやっているというので、千葉県立中央博物館 大多喜城分館まで行ってきました。




その展覧会とはこちら、 『鉄砲のあゆみ ―火縄銃から回転式拳銃まで― 』 です。正直な話、私は研究家でもコレクターでもなくただの射手なので、銃の歴史やメカニズムの変遷等にはほとんど興味がありません。そっち方面に関する知識が豊富だと誤解されるのは本当に心苦しいです。メンボクナイ。




でもそんな私でさえも、時々一般の方から火縄銃や古式銃に関する質問を受けたりすることもあり、こういう機会にはなるべく見に行って誤った情報を広めてしまうことがないように心掛けています。



まぁ私自身の意識の中では前装銃も現代の競技用ライフルも一緒で、 “射撃というスポーツに必要な道具の一つ” という感覚。歴史好きで研究熱心な方が多い前装銃射手の皆さんとは話が噛み合わなくて、いつまでたっても自分一人だけ浮いてしまっている感は否めません。まるで砲術家の中に一人だけ足軽が紛れ込んじゃった!というイメージかな。ショボ~ン。
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日野市立新選組のふるさと歴史館で、『戊辰戦争150年 幕末の銃砲』を見ました。

2018-12-04 18:20:05 | 前装銃射撃、古式銃


近所まで行く用事があったので、少し足を伸ばして日野市立新選組のふるさと歴史館を訪問しました。




現在、はこの『戊辰戦争150年 幕末の銃砲』という企画展が開催中。火縄銃ではなく、パーカッション・ロックや初期のメタリック・カートリッジの銃がまとめて展示される機会は少ないので、是非見に行きたいと思っていました。




今回は一部を除いて写真撮影可となっていました。太っ腹?ですね。てっきり個人のコレクションを借りたのだろうと思っていたら、何と大半の展示物が日野市の所蔵になっていました。






解説を読んでいたら・・・・・・えっ、「銃口を下に向けると弾丸が落ちてしまうため、下向きの射撃が難しい」だって!!?? 。



もちろんそんなことはありません(笑)。他にも色々とツッコミ所はあったものの、元々銃砲だけが専門ではない学芸員さんにそこまで要求するのは酷というもの。そんなことより、日本ではあまり顧みられることのないこの時代の銃砲を、ちゃんと自分の所で集めて展示しようという考え方は敬服に値します。


他所で見ることができない展示や、個人では新規登録が困難な銃もあるので、この時代の銃砲に興味がある方であれば、足を運ぶ価値はあると思います。




少しですが、パーカッション・リボルバーも展示されていました。この時代のパーカッション・リボルバーであれば、日本でも個人が合法的に購入、所持することが可能です。海外では実弾射撃も盛んで、MLAICの射撃競技でも、パーカッション・リボルバーを使用する “コルト” という名称の種目が存在しています。



でも現実にはオープン・トップのコルトのパーカッション・リボルバーは射撃競技には全く向かないので(笑)、世界選手権クラスの国際大会になると使用する選手は皆無に近い状況です。射撃競技に最適のパーカッション・リボルバーは何か?という問題に関してはすでにほぼ結論が出ているのですが・・・・・・その辺りの話はいずれまた。
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火縄銃の射撃を見学に行きました。

2017-09-10 19:00:38 | 前装銃射撃、古式銃
本日は日本前装銃射撃連盟が主催する前装銃(火縄銃などの先込式の古式銃)を使った実弾射撃競技大会の一つ、安斎杯の開催日。本当は私も見に行きたかったのですが、残念ながら他の予定と重なってしまったので諦めて、昨日の練習日に見学に行くことにしました。




国際大会では前装銃でも電子標的を使用することがあるものの、残念ながら国内には前装銃に対応できる電子標的はありません。というわけで、SB用の電子標的を外し、的枠に紙の標的を貼って競技を行います。




今回は新規の入会を希望される方が二名、入会審査を受けていました。



射撃が出来る時間の余裕があるときは、どうしてもSBや大口径ライフルを優先させてしまうので、前装銃はしばらく撃っていません。でもアクセス解析によると、このブログを見にいらっしゃる皆さんの中には前装銃射撃に興味をお持ちの方が少なくない様子。私も短筒射撃だけでも再開しようかな?。

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千葉県総合スポーツセンター射撃場で、火縄銃の射撃を見学しました。

2017-03-11 19:07:23 | 前装銃射撃、古式銃
明日は千葉県総合スポーツセンター射撃場で、日本前装銃射撃連盟主催の古式射撃大会が開催されます。私は参加しませんが、新しく入会を希望している方が2名いらっしゃるということで、準備のお手伝いを兼ねて射場に顔を出すことにしました。




入会希望のお二人は、共に立派な成績で入会審査に合格していましたよ。




前装銃では電子標的は使用できないので、明日のために取り外しておきます。




古式射撃大会では、通常の前装銃射撃用標的(フランス陸軍用200m標的)ではなく、古式の作法に則ったこのような標的を使用します。




的枠も通常の50mではなく、途中にこのような物を立てます。明日もお天気が良いようなので、気持ちの良い射撃ができそうですね。





話は変わりますが、あの3月11日の震災の時、私はやはりこの射撃場で練習をしていました。あれからもう6年も経つのか・・・・・・
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古式銃レストアの参考書、オススメはこれかな?。

2016-11-30 16:15:33 | 前装銃射撃、古式銃
先日、ちょっと用事があって射撃場に行ったとき、前装銃射撃仲間から洋式古式銃のレストレーションに関して、何か良い参考資料がないか?、尋ねられました。まぁ銃の種類によって色々あることはあるんですが、やはり最初の一冊としてオススメしたいのはやはりコレ、 『ANTIQUE FIREARMS THEIR CARE, REPAIR & RESTORATION』 (RONALD LISTER 著) かな。




著作権の関係で内容は詳しくお見せすることができませんが、メカニカルな部分の修理、修復に関する基本的な知識は、これだけで一通りご理解頂けると思います。






ストックなどの木部に関する基礎知識してはやはりこの分野の古典ともいえるコレ、 『GUNSTOCK FINISHING AND CARE』 (A. Donald Newell著) が良いでしょう。現代銃に関する本であるものの、オイル・フィニッシュに関する部分は中々興味深い内容です。








分解や組み立てに関する資料は色々あるものの、残念ながらあまり私達の役に立つ内容の本はありません。








最近出た、この 『ANTIQUE FIREARMS ASSENBLY / DISASSEMBLY』 (David R. Chicoine著) も、もう少し新しい時代のメタルカートリッジの銃に関する内容です。





日本国内の場合、パーカッション等の洋式古式銃を使う競技で、定期的に開催されている日本ライフル射撃協会の正式種目は、“ベッテルリー” (50m、FP標的使用、射場の関係で国内戦はスムーズ・ボア限定) だけしかありません。もしライフリング入りの銃が使える100m競技の “ミニエー” 等が開催されるようになったら、もう少し競技人口も増えるのかな?。


尚、古式銃は文化財であり、その修理、修復の範囲に関しては、1989年に文化庁(文化財保護委員会)との間で取り決められた厳格なガイドラインがございます。古式銃のレストア等を行う場合には、決してその範囲を逸脱しないように、くれぐれもご注意下さい。
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