カトリック情報　Catholics in Japan

　安倍元首相と統一教会の関連を指摘する記事が多いですね。多少は知っているつもりでいたのですが、今回、それが元首相の暗殺まで至ってしまい、問題の根深さを再認識させられた感じでいます。

　今日（7月11日）になって統一教会も公に認めましたが、元首相を殺した犯人の母親は統一教会の信者だったようです。そして、犯人によると、その母は統一教会にのめりこみ、貢ぎすぎてしまい、家業は破産、一家は離散し、犯人は以後、自分の人生を狂わせてしまった統一教会を心の底から憎んでいたようです。武器を作り、いつか幹部を殺そうと考えます。

　また、日本に統一教会が頒布するのに手を貸した岸信介も憎み、その孫の安倍晋三も憎みました。岸は勿論のこと、安倍元首相も統一教会と親密な関係にありました。統一教会の行事のたびに祝宴を送り、ばかりか、しばしばイベントにビデオ出演したりしていました。

　2021年9月にも、相も変わらず安倍氏は、統一教会のイベントにビデオ出演し、それが与える負の影響を心配した霊感商法弁護士連絡会（事実上の統一教会被害者の会）は、安倍元首相に、統一教会と関係を断つように公開書簡を送って強く要請します。

弁護士団体の送った要望文

　しかし、安倍元首相は受け取りを拒否しました。一方で、統一教会のイベントには、毎回、祝電を送っていた。このあまりに対照的な反応からしても、安倍元首相が統一教会と、どういう関係にあったか、わかりそうなものです。また、高村正彦は統一教会の顧問弁護士でしたが、自民党の副総裁にまでなりました。ところで、彼を副総裁にしたのが、他ならぬ安倍晋三でした。

　週刊現代などには、気になる記事もあり（1999年2月27日号）、それによると、1974年以降、文鮮明は自民党の議員たちに大量の秘書を斡旋し（記事にはないですが、しばしば無料で斡旋した、と言われます）、以後、大勢の統一教会の信者たちが、自民党議員の秘書として仕えた。そうして、彼らも統一教会も、議員たちの秘密を握り、自民党は統一教会に対して強くは出れなくなり、両者はべったりの関係になっていった・・・。


　私も、相当に以前から、こうした話を聞いてはいたのですが、ついに事が元首相暗殺にまで至ってしまい、問題の深さを再び認識させられた思いでいます。

　翻って、日本には、カルト宗教を取り締まる法律も規範もリストもなく、カルトの天国だと言われています。今回の事件は、日本のこうした情けない風土と、岸・安倍ファミリーの業の深さと、邪教に苦しむ家族たちと・・・それらが混ざり合わさって、行きつくところまで行ったと言うべきなのでしょうか。一体、どれだけ多くの家庭が離散し、どれだけ多くの信者さんが人生を棒に振ったのでしょう。「青春を返せ訴訟」などは、とても有名です。

　ちなみに、今回の選挙でも、統一教会信者の議員（しかも、安倍晋三の元秘書）が自民党から当選しており、自民党が与党である限り、こうした構図が根本から改まることはないであろうと思われます。
　
　また、よく知られたキリスト教系ニュース（カトリックに関する記事もかなり多い）、ブログにも、統一教会のものが存在します。アゴラにおける長谷川良記者の記事と、当人が営んでいる「ウィーン発コンフィデンシャル」というブログは、統一教会の信者によるものです。長谷川良さんが、統一教会の信者であり、その機関紙 世界日報の記者なのです。カトリック信者で、これらを読む方も多いようですが、ご注意ください。

参考リンク
【独自】安倍元首相を撃った山上徹也が供述した、宗教団体「統一教会」の名前　現代ビジネス編集部
安倍晋三元首相銃撃事件　容疑者が名前を挙げた「統一教会」は突如休館 取材に「お引き取りください」7/10(日) 15:16配信　FLASH
速報！安倍晋三国会事務所が霊感商法対策弁護士団体からの公開抗議文の受け取りを拒否 2021年9月24日金曜日 日刊カルト新聞
衆議院議員 安倍晋三 先生へ 公開抗議文　　全国霊感商法対策弁護士連絡会
【安倍元首相銃撃】統一教会が11日に会見へ、「容疑者の母親が信者なのは間違いない」東スポ
統一教会「安倍元首相殺害犯の母親、過去に統一教会信者だったがいまは違う」7/11(月) 9:57配信　中央日報
旧統一教会、容疑者家庭の破たん把握　安倍元首相銃撃事件で会見　ロイター