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プロ野球の一流たち

2021-12-12 18:00:00 | 読書

「プロ野球の一流たち」 
二宮清純著、講談社現代新書、2008年5月

スポーツジャーナリスト二宮清純の2008年出版の著書。

前半は歴代プロ野球選手のエピソード、インタビュー。

取り上げられているのは、
野村克也、中西太、稲尾和久、大野豊、松坂大輔、清原和博、土井正博、
新井貴浩、渡辺俊介、山崎武司、工藤公康、古田敦也。

特に気になった記述は、

・DH制はピッチャーが報復される恐れがないため死球が多い。
[感想]
DH制を採用しているパ・リーグの方が日本代表クラスの選手が育っていることが近年言われていて、
DH制のメリットとして
-ピッチャーに打席が回らないため、代打による交代がなく長いイニングを投げられる
-怪我したり疲れがたまっている野手がDHに回り、守備に着かなくて済む
などが挙げられていますが、
「打席に立たないため、打席に立つ恐怖を実感することなく、
バッターに対して思い切り内角を攻めることができる」
というのは、あまり挙げられてこなかった観点だと思いました。

・(打撃で)詰まってもいい
[感想]
自分が知る限りでは、この理論を最初に提唱したのは中西太です。
その後金森栄治もコーチ時代にこの理論で指導していたそうです。
金森の指導については、井口資仁著「二塁手論」で触れられています。
自分も草野球でこの考え方を取り入れ、変化球に対応できるようになりました。

・(本来はボールがホームベースを通過した時点で判断すべきだが、)
 キャッチャーがボールを捕った位置でストライクかボールかを判断する審判が多い
[感想]
このことが、最近キャッチャーがミットを動かさなかったり微妙に内に寄せたりする
「フレーミング」につながっているように感じました。

・古田敦也インタビューにて、
 「またチャンスがあればユニホームを着たい」
[感想]
13年経っても着てないですね。


また本書が出版された2008年は、松坂がメジャーに行ったばかり。
その後の短い栄光、長い苦悩は当時予想できませんでした。


後半はポスティング移籍、球団再編、裏金、特待生制度などお金の絡む話。
この時期、球界にとって良くない話題が続き、悪いイメージがついてしまった気がします。

最後に独立リーグのテーマで金森栄治や現ロッテの角中勝也の名前が出てくるところが渋い。
角中は首位打者2回。目立ちませんが一流選手に成長しました。

 

コメント
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