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時代の“先”を読む経済学

2021-05-22 08:00:00 | 読書




「時代の“先”を読む経済学」
伊藤元重著、PHPビジネス新書、2011年4月

国際経済学が専門の伊藤元重・東京大学名誉教授の著書。
経済情報番組のコメンテーターやセミナーでの講演などで一般社会人にもおなじみ。

本書は2011年4月1日発行ですが、
それ以前の雑誌の連載をまとめたもので、震災については書かれていません。

現在と10年前を比べて、変わったところ、あまり変わらないところ、それぞれあります

(「」は本書の言葉。→は自分の感想)。


「新興勢力の低価格戦略は今後も続く。
日本はそれらと競争するのか、差別化をはかるのか、どちらかを選ばねばならない」

→ 現在もそのまま当てはまります。

「(東芝など)原子力はこれからの発展が大いに見込める分野」

→ 震災により、少なくとも日本国内では原子力の目はなくなりました。

「小売業や外食産業は過剰」

→ インバウンドで過剰感は薄れましたが、新型コロナで顕著になってしまいました。

「キリンホールディングスのオーストラリアでのM&Aなど積極的な海外展開」

→ キリンは当時買収した豪ライオン社をその後売却してしまいましたが、
  アサヒなど食品・飲料業界の積極的な海外展開は拡大しています。

「モノとしての消費ではなく、コトとしての消費が重要になる」

→ その方向に進んでいましたが、新型コロナで逆戻りした感。

「日本のすべての制度は社会の変化に合わせた改革が必要な時期にきている」

→ 昔から言われていて現在も言われ続けています。

「市場の予想を好ましい方向に導くような大胆な政策を」

→ アベノミクスと黒田バズーカは、市場に関しては好ましい方向に導きました。

「日本人も政治に怒りをぶつける時期に来ている」

→ いつの時代も一緒です。


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