金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【野暮なことを言いなさんな・・】 ところで「野暮」って何⁉

2024-02-29 00:26:13 | 言葉

 

 「野暮なことを言うな」とか「あいつは野暮な奴だ」とか、よく使う言葉であります。

 

 

 「野暮」とは、世情、人情の機微を理解できない人を指す言葉であり、特に男女間の微妙な機微に対して配慮が利かない人田舎っぽい行動が目立って洗練された振舞いが出来ない人に使われる言葉です。不粋(ぶすい)という言い方になる場合もあります。

 いろいろ辞書などを調べてみると、もともとの語源は、江戸時代の「遊里=遊郭などの水商売」の事情に疎い人を指す言葉であった由。

 江戸の「遊郭」という場所は、さまざまな「お作法」や「仕来り」が定着していて、花魁などの高級娼婦に限らず、普通の遊女と言えども稼ぎ手である以上、相応に「リスペクト」されている世界でありました。そんな所へ、地方から出てきたばかりのケチ臭い武士が遊びに来て、高い料金や毅然とした遊女の態度に不満を漏らし、偉そうに怒鳴り散らして暴れる奴のことを「野暮」と呼んだらしい。当然ながら、こんな相手に対して遊女はフン!と袖にすることもしばしば。

 なお「野暮」は「野夫」から来ているという説もあるそうで、ちなみに「野夫」とは「田舎者」を指す言葉だそうであります。まぁ、江戸の遊郭に初めて出かけてきた、ケチで横柄な侍を指した言葉が語源ということなのでしょう。

 

 

 ところで、自分は50年来の競馬ファンでありますが、競馬をよく知らない方から最初によく聞かれるのが、

 

「競馬って儲かるの?」

 

 という言葉。これこそ「野暮」な質問の最たるものであります。

 馬券というのは、あらかじめ胴元であるJRAが売上げの15%、国も売上げの10%を差し引いて、残り75%を当たった人に配分する仕組みですから、期待値が75%に過ぎない世界長くやればやるほど期待値75%に収れんしていくのが理屈ですから、儲かる訳がありません競馬とは、買った馬券の1/4程度を損し続けるゲームであり、それが「お楽しみ料」になっている訳です。

 ゴルフ好きな人に「ゴルフって儲かるの?」と質問しませんよね。それと同じで、競馬好きの人間に「競馬って儲かるの?」と聞くのは「野暮」であります。

 「競馬を知らない」という事実は仕方のないことなのですが、よく知らないにも関わらず、質問の背景に「競馬ファンを蔑む」潜在意識が隠れていると感じてしまいます。競馬ファンにとっては、「江戸の遊郭」へ来て「したり顔で遊女を蔑む」横柄な侍と変わりません。

 

 そういうワタクシも、63歳と年を重ねていますから言動には気をつけないといけません。野暮なことは言うと、自らの品格や人間性を疑われることだってあり得る年齢ですから。

 自戒 自戒・・

 

 

 


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【A級順位戦 最終一斉対局】 明日は「将棋界の一番長い日」! 

2024-02-28 04:32:54 | 将棋

 A級順位戦の最終一斉対局が、明日2月29日(木)に静岡県静岡市の「浮月楼」にて行われます。

 「将棋界の一番長い日」であります!

 

 A級順位戦とは、将棋界のトップ棋士が集うリーグ戦であり、また藤井聡太名人への挑戦者を決める闘いであります。また同時に参加10名のうち下位2名がA級から陥落する仕組ですので、このA級残留を争う熾烈な闘いでもあります。

 まず藤井聡太名人への挑戦者を決める争いは、6勝2敗の豊島将之九段5勝3敗の永瀬拓矢九段、同じく5勝3敗の菅井竜也八段の3名に絞られていますが、本日の最終対局で、豊島九段と菅井八段の直接対決があります。これに豊島九段が勝てば名人挑戦者に決定また菅井八段が勝ち、永瀬九段が中村太地八段に勝てば、日を改めて3名によるプレーオフへ突入することになります。

 

 

 一方のA級残留争いについては、挑戦権争いと少しルールが異なっており、同じ成績で並んだ場合、リーグ戦開始時に予め決められた「順位」によって下位の方が陥落するルールになっています。そして予め決められた「順位」は、前期の成績によって決まります

 

 最終対局前の段階で、3勝6敗で並ぶ可能性がある棋士は、現在3勝5敗である広瀬章人九段(順位2位)斎藤慎太郎八段(順位5位)稲葉陽八段(順位7位)佐々木勇気八段(順位9位)の4名。

 また4勝5敗で並ぶ可能性がある棋士となると、現在4勝4敗の渡辺明九段(順位1位)佐藤天彦九段(順位8位)中村太地八段(順位10位)の3名と、現在3勝5敗の広瀬章人九段(順位2位)斎藤慎太郎八段(順位5位)稲葉陽八段(順位7位)佐々木勇気八段(順位9位)の4名で、計7名。

 

 今回の残留争いでは、①3勝6敗で3名が並ぶケース②3勝6敗で2名が並ぶケース3勝6敗が1名で4勝5敗で数名が並ぶケース、の3パターンが考えられます。

 ①3勝6敗で3名が並ぶケースは、広瀬九段稲葉八段、それから最終局で直接対決となる斎藤八段佐々木八段いずれか1名となりますので、この場合は、順位下位の稲葉八段と、斎藤八段あるいは佐々木八段の直接対決で敗れた方2名が陥落となります。

 ②3勝6敗で2名が並ぶケースは、広瀬九段斎藤八段稲葉八段佐々木八段のうち、最終局で負けた2名そのまま陥落となります。

 ③3勝6敗が1名で4勝5敗で数名が並ぶケースでは、まずは斎藤八段負ければ陥落が決定、そして佐々木八段勝っても負けても陥落確定、そして順位10位の中村八段は最終局で敗れればそのまま陥落が決定、順位8位の佐藤天彦九段は稲葉八段に負ける前提になるので、中村八段が勝った時点で陥落が決定、となります。

 

 これだけ、さまざまなケースが有り得る中での一斉対局となりますので、陥落者の可能性は、一手一手で目まぐるしく変化するはずです。恐らく大勢が決するのは、明後日の早朝2時くらい。

 

 本当に「将棋界の一番長い日」であります。注目いたしましょう!

 

 


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【重賞回顧】 中山記念・阪急杯

2024-02-27 03:32:48 | 競馬

 まずは阪神の阪急杯勝ったのは、アイルハヴァアナザー産駒ウインマーベル好スタートから内々の4番手追走へ。逃げたキズナ産駒アサカラキングの前半3ハロンのラップは33秒9と、開幕週で重馬場としても流れる展開に。直線に入ると、逃げるアサカラキングがスピードを加速、後続に脚を使わせます。ウインマーベルがこれを追いかけて、逃げ馬に並んだところがゴール。写真判定の結果、ウインマーベルがハナ差で勝利。小雨の重の勝ちタイムは1分21秒2。2着アサカラキングからクビ差の3着には、中団から猛然と追い込んできたハービンジャー産駒サンライズロナウド、2馬身差の4着には3番手からロードカナロア産駒サトノレーヴ

 勝ったウインマーベルは、これで重賞3勝目で、阪神芝1400mの重賞は暮れの阪神カップに続いて2連勝となりました。これで来月の高松宮記念の大本命に躍り出ました。

 2着のアサカラキングは惜しいレースでしたが、重賞初挑戦を57㎏を背負ってなお力を見せましたから、十分に重賞級であるということ。次は1200mのGⅢくらいだと思いますが、勝機十分だと思います。3着サンライズロナウドは、上位陣では唯一追い込んできた馬です。重馬場適性が高いのだと思います。4着サトノレーヴは、10か月の休み明けでしたが十分に見せ場を作りました。次走が楽しみ。

 

 

 そして春のスーパーGⅡ中山記念勝ったのは、モーリス産駒の5歳騙馬マテンロウスカイ好スタートから3番手追走へ。逃げたディープインパクト産駒ドーブネの前半1000mのラップは58秒6と相応にハイペースであり流れる展開に。直線に入ると、逃げるドーブネがそのまま押し切りを図るところへマテンロウスカイが並びかけます。残り100mのところでマテンロウスカイが抜け出して2馬身差をつけて快勝。稍重の勝ちタイムは1分48秒1。2着ドーブネからクビ差の3着には、4番手からドレフォン産駒ジオグリフ、1/2馬身差の4着には、後方から外を追い込んできたキタサンブラック産駒ソールオリエンス

 勝ったマテンロウスカイは、嬉しい重賞初勝利重とはいえ開幕週の内内の馬場で脚を溜めた、横山典騎手のファイン騎乗が最大の勝因。

 2着ドーブネも、開幕週の馬場を味方にしたことが好走理由ですが、ここへ来て地力がついたことも確か。どこかで大穴を開けそう。3着ジオグリフはようやく復活の兆し。やはり好位からスピードの持続力で押し切る競馬が向いていると思います。1番人気で4着のソールオリエンスも内容は悪くありませんでした。開幕週の中山で大外から4着まで追い上げたのですから次は期待できます。

 

 


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【海外GⅠ回顧】 世界最高賞金GⅠ サウジカップを制したのは⁉

2024-02-26 01:40:31 | 競馬

 現地時間2月24日(土)にサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われたサウジカップ(GⅠ)は、米国のマインシャフト産駒の6歳牡馬セニョールバスカドールが、日本のオルフェーヴル産駒の7歳牡馬ウシュバテソーロを差し切って勝利優勝賞金の世界最高額1000万ドルを獲得しました。

 

 セニョールバスカドールは、ウシュバテソーロと共に最後方待機で脚を溜めます。逃げた米国の4歳牡馬サウジクラウンのペースは淀みのない流れに。直線に入ると、サウジクラウンがスピードを加速、そのまま押し切りを図ります。すぐ後ろから米国の4歳牡馬ナショナルトレジャーが追いかけますが、差が詰まりません。外からウシュバテソーロと、さらに大外からセニョールバスカドールの2頭が猛然と追い込んできて、この2頭がサウジクラウンを差し切ったところがゴール写真判定の結果、セニョールバスカドールが1着アタマ差の2着にウシュバテソーロ。勝ちタイムは1分49秒50。ウシュバテソーロから3/4馬身差の3着には、逃げたサウジクラウン。さらに3/4馬身差の4着にナショナルトレジャー、1馬身差の5着には、好位から粘った日本の4歳牡馬デルマソトガケ

 勝ったセニョールバスカドールは、1月のペガサスワードカップ(GⅠ)で惜しい2着のあと、この世界最高賞金レースでGⅠ初勝利となりました。この勢いでドバイワードカップへ参戦してくるか。

 惜しかったのが2着のウシュバテソーロ川田将雅騎手が勇気をもって最後方待機を選択しましたが、これが好レースとなった最大の原因。一方で、勝ち馬よりも仕掛けが少し早かったことがラストで差された原因でもありました。しかし、それは仕方がないことでありましょう。この悔しさは来月のドバイで果たすことに致しましょう。

 逃げたサウジクラウンは3着でも、さすがの強さでした。少しペースが速すぎたことが2頭に差された理由でありますが、最も強いレースをしたのはこの馬だと思います。あと5着のデルマソトガケも、前々の位置から粘り切った内容は褒められて良いと思います。展開一つ変われば、デルマソトガケが抜け出した可能性はあります。この馬にも、ドバイへ転戦してほしい気がいたします。

 

 

【追】サウジカップ以外のレースでは、3歳馬によるサウジダービー(GⅢ)では、日本のリアルスティール産駒フォーエバーヤングが豪快な追込みで勝利。またリアドダートスプリント(GⅢ)でも、日本の5歳牡馬リメイクが快勝

 また1351ターフスプリント(GⅡ)では日本の4歳牝馬ララクリスティーヌが2着ネオムターフカップ(GⅡ)では日本の5歳牡馬キラーアビリティが2着

 日本馬の活躍が目立つサウジカップデーでありました。来月のドバイワールドカップデーも大変楽しみになりました!

 


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【3歳戦回顧】 2月24日~25日

2024-02-25 16:06:22 | 競馬

 土曜日は中山7R芝1600mを勝ったスワーヴリチャード産駒デビッドテソーロ好スタートからマイペースの逃げへ。直線に入るとスピードを加速、後続を突き放します。後方からエピファネイア産駒フォーザボーイズと、中団からサトノクラウン産駒ヴィヴァクラウンの2頭が迫りますが、これに1/2馬身差をつけて完勝。稍重の勝ちタイムは1分35秒1。2着にはフォーザボーイズ、クビ差の3着にヴィヴァクラウン

 

 中山9R芝2200m水仙賞(3歳1勝クラス)を勝ったキタサンブラック産駒クリスマスパレード好スタートから2番手追走へ。4コーナー手前で早め先頭に立ちますが、大外からマクリ気味に上がってきたゴールドシップ産駒マイネルフランツが並びかけてきます。この競り合いから残り50mのところでクリスマスパレードが抜け出して、1馬身差をつけて快勝。稍重の勝ちタイムは2分14秒3。2着マイネルフランツから3馬身差の3着には、3番手からリアルスティール産駒リアレスト

 勝ったクリスマスパレードは、これでデビューから2連勝次は毎日杯、あるいは京都新聞杯か青葉賞でしょうが、ダービーに向けて面白そうな馬が出てきました。キタサンブラック産駒ですから距離も大丈夫でしょう。

 

 阪神9R芝2200mすみれステークス(L)を勝ったレイデオロ産駒サンライズアース最後方待機で脚を溜めます。3コーナー手前からマクリ気味に前に進出して先頭に。直線に入ると、後続を突き放してそのまま押し切りに入ります。7番手からキズナ産駒ジューンテイクが迫ってきますが、これに1馬身1/2差をつけて完勝。良の勝ちタイムは2分12秒0。2着ジューンテイクから3馬身差の3着には、5番手から差してきたシュヴァルグラン産駒メリオーレム

 勝ったサンライズアースが、10月の新馬勝ちからこれで2連勝暮れのホープフルSの出走取消の影響はなく、堂々とした勝ちっぷりでした。このあとは、京都新聞杯あるいは青葉賞からダービーへというローテーションだと思います。父レイデオロの秘密兵器ですので、このまま無事にいって欲しいと思います。

 

 日曜日は中山4Rダート1800m(3歳1勝クラス)を勝ったクリエイターⅡ産駒ラオラシオン好スタートから3番手追走へ。直線に入ると早め先頭に立って、後続を突き放します。そのまま6馬身差をつけて圧勝。小雨のダート稍重の勝ちタイムは1分53秒8。2着には、逃げたホッコータルマエ産駒ピュアキアン、2馬身差の3着には、5番手から差してきたタリスマニック産駒ブレードサクセス

 

 阪神5Rダート1200m(3歳1勝クラス)を勝ったカリフォルニアクローム産駒ネグレスコ好スタートから2番手追走へ。直線に入ると、逃げ粘るオルフェーヴル産駒ミライテーラーとネグレスコの2頭が激しい競り合いに。ゴール手前でネグレスコがアタマ差だけ前に出て勝利。小雨のダート不良の勝ちタイムは1分11秒2。2着ミライテーラーから2馬身差の3着には、3番手からサンダースノー産駒ソーニャシュニク

 

 小倉9Rダート1700mネモフィラ賞(3歳1勝クラス)を勝ったニューイヤーズデイ産駒エートラックス好スタートから2番手追走へ。4コーナー手前から早め先頭に立って、直線に入ると後続を突き放します。そのまま1馬身1/4差をつけて快勝。ダート稍重の勝ちタイムは1分44秒9。2着には、5番手から差してきたシニスターミニスター産駒コトホドサヨウニ、2馬身差の3着には、7番手から追い込んだドレフォン産駒オーケーカルメン

 

 中山9R芝1800mデイジー賞 牝馬限定(3歳1勝クラス)を勝ったサトノクラウン産駒イゾラフェリーチェ好スタートからマイペースの逃げへ。直線に入るとスピードを加速、後続を突き放します。そのまま1馬身差をつけて快勝。小雨の稍重の勝ちタイムは1分50秒6。2着には2番手からカリフォルニアクローム産駒エルフストラック、1/2馬身差の3着には、後方から追い込んできたダイワメジャー産駒ティンク

 

 阪神10R芝1200mマーガレットステークス(L)を勝ったロードカナロア産駒ナナオ好スタートから2番手追走へ。逃げたアジアエクスプレス産駒ピューロマジックの前半3ハロンのラップは34秒0と平均ペース。直線に入ると、そのまま押し切りを図るピューロマジックにナナオが並びかけて、残り100mのところで交わします。そのまま2馬身1/2差をつけて完勝。小雨の重の勝ちタイムは1分9秒4。2着ピューロマジックから1馬身差の3着には、後方から差してきたインヴィンジブルスピリット産駒スピリットガイド

 

 


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