金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【3月は卒業と人事異動の季節】 4月から新天地へ・・のはずが、6月末まで待った!

2023-03-31 04:45:43 | 

 すでにお知らせしたとおり、自分は3月末で今の役職を退任することとなり、4月からは新たな職場で仕事をスタート! というはずだったのでありますが、諸事情によって、6月末までは『留置き』という事態になってしまいました。

 

 正確に言えば、今までの会社での役職は、予定どおりに3月末で退任するのですが、もう一つの肩書である「Director」については、6月の株主総会で外れるので、それまでは現状に留まっていなさい、というお沙汰となりました。もちろん、そもそも上場会社ですから「Director」は株主総会を待たなければ替われないことは分かっていましたが、それは兼職のまま4月から転ずるはずだった新たな職場には「指名報酬委員会」が存在。新任となる私自分が『適切な人物か否か』を審議する手続きが要ることが判明。その手続きに数か月を要するため、急遽『留置き』という事態に。ちなみに、そういう建付けのガバナンスルールを5年前に施したのは自分自身でありました。自分で作ったルールに、自分でハマった形。このルールは何としても守らなければなりませぬ

 

 まぁ、いつから新しい職場に行くかは、それはそれで拘りはないのですが、そうなると、困った事に、4月から6月末まで一気に暇を持て余すことになりました。もちろん、その間を活用して英語の勉強をやり直したり、今まで読めなかった本を読んだり、やるべきことは一杯ありますから、暇を持て余す、という事態にはならないとは思いますが、一応、給料を貰っているのに、殆ど仕事がない=公式には月1回の会議に出席するだけ、というのは、何だか後ろめたい気持ちが先に立つのです。

 

 と、そういう事態になると、いつも、この方が出て参ります。

 そうです、もなか姫であります。

 

 

 給料も貰って、しかも暇なんぞ、何という恵まれた事態であること。

 折角ならば、今まで出来なかったことをここで実現せよ。そう、体重の減量に取り組め‼

 最後のキャリアに向けて、体調を整えることが大事であり、お前は、そのためにはまずは減量であろう!

 10㎏、いや15㎏は減らせ。

 

 喰うな!

 走れ‼

 喰うな!

 走り続けよ‼ 永遠に!

 

 またまた、もなか姫のドS癖が出ております。しかし、これはこれで傾聴に値するアドバイスかも⁉

 この3か月間は、運動に勤しむ期間にいたしましょうか・・。

 


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【WBCを振り返って】 スポーツには、国家や偏狭なナショナリズムを超越する力がある‼

2023-03-30 04:14:27 | プロ野球/MLB

 先週、WBCが終了して、日本中が歓喜に湧きました。

 

 

 もちろん、もともとスポーツには、このように国民を熱狂させ、一つに団結させる力がある訳ですが、このスポーツの力を借りて、国威を掲揚したり、ナショナリズムを過度に熱狂させることで、国民を戦場へ駆り立てようとした時代がありました。

 有名なのは、アドルフ・ヒトラーが開催した1936年ベルリンオリンピックや、旧ソ連時代の1980年モスクワオリンピックベルリンオリンピックでは、ゲルマン民族の優秀さをアピールしながら、選手の活躍とともにドイツ国民の偏ったナショナリズムを熱狂的に昇華させることに成功しました。モスクワオリンピックでは、西側諸国のボイコットによって旧ソ連指導者の目論見は外れてしまいましたが、そのお返しに、次の1984年ロサンゼルスオリンピックでは、東側諸国のボイコットによって、アメリカの威信にも傷がつけられました。

 サッカーの世界でも同様であり、南米選手権などでは、今でも、国と国の戦争と同様に位置づけられていて、試合でミスをした選手自身や家族が、自国民のテロの対象になることも珍しくありません。かつて、南米の軍事政権などがサッカーを利用して、市民を戦いに駆り立てた影響が根強く残っているのです。

 

 ところが、今回のWBCでは、日本チームに、オランダ系アメリカ人と日本人のハーフのヌートバー選手が加わったように、チームは国籍で決まるのではなく、選手が自分の信じるアイデンティティによって所属チームを選べる仕組みになっておりました。イタリアチームの監督が、イタリア系アメリカ人のピヤッツァ氏が引き受けたように、イギリスチームも、オーストラリアチームも、ベネズエラも、キューバも皆同様でありました。

 さまざまな理由で、母国を飛び出して、場合によっては亡命までした選手たちが、それぞれの心の中にあるアイデンティティにより、自分が所属すべきチームを選択できる仕組みです。だからこそ、ここには偏狭なナショナリズムは存在せず、ただただ、野球を愛する気持ちと、対戦相手をリスペクトできるハートが自然に芽生えるのだと思います。

 

 この仕組みのオリジナルは、ラグビーの国際試合にあるようです。ラグビーのナショナルチームは、国籍に関係なく、選手が自らの信じるアイデンティティによって、選択できる仕組みになっています。もともとは、世界中に点在した大英帝国の植民地に赴任した英国人とその末裔が、その地域でラグビーを広めたことから、ラグビーの国際試合では、イギリス国籍のままであっても、それぞれの地域の代表を選択できるように、柔軟なルールにしたことが始まり。

 それが20世紀、21世紀と発展していって、今のように、自らが自由にチームを選べる仕組みになりました。その結果、各ナショナルチームには、多様な人種・民族の選手たちが一つなって団結して、それぞれが至高のスーパープレイを見せてくれる極めてダイナミックな国際スポーツに発展しました。

 そこには、偏狭なナショナリズムが無いばかりか、国という概念すら超越した空間が広がります。差別も偏見もなく、多様性を認め合う人類の理想がそこには存在します。

 今年の秋には、ラグビーワールドカップ2023 フランス大会が待っています。WBCに続いて、またスポーツが持つ「国家や偏狭なナショナリズムを超越する力」を見ることができます。今から大変楽しみであります。

 


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【UBSとクレディスイスに調査入り】 米国司法当局 対ロシア制裁違反容疑で‼

2023-03-29 04:37:34 | 金融マーケット

 株式マーケットがいったん落ち着いて、ホッとしていたら、また変なニュースが報じられてしまいました。

 富裕層相手のビジネスでは世界で1位2位を争うUBSとクレディスイスに、米国司法当局が「対ロシア制裁違反容疑」で調査に入ったとのこと。

 

 少し前まで、世界中にいらっしゃる『超スーパーな富裕層』と言えば、アラブ諸国の王族の皆さんや、ロシアのエネルギー関係の新興財閥オーナー、あるいは中国共産党の幹部といったところが代表例でありました。ちなみに、昔からの伝統的な欧州の大地主の金持ちは、危ない投資には手を出さず、したがって急激に財産を伸ばすような方々ではなく、先代から引き継いだ膨大な資産を大切に守り続けていらっしゃいます。また、歴史的な知見を代々引き継いでいるので、相続税対策なども万全な方々が多い

 それに対して、急に大富豪になってしまったロシアのエネルギー成金の方々は、取り合えず、米国の金融機関と、永世中立国のスイスの銀行に資産を預けていて、万が一、ロシア内で粛清させそうになったら、米国宛て亡命とか、スイスの山奥の別荘に逃げるとかを企てるしかないという方々。当然ながら、アメリカによる対ロシア制裁などが発せられると、もう逃げようがない。アメリカに作っておいた資産口座は財産と一緒に凍結されてしまうし、やむなく、スイスの銀行に対しては、『泣きついて』『泣きついて』、何とか少しだけでも、財産を使用できるように内緒の「裏資金ルート」を構築していたのかもしれません。

 

 もともと、スイスの銀行は、あのゴルゴ13も顧客として口座を開いているように、かつては「顧客情報は絶対秘密」であり、例えスイス政府であっても、アメリカ政府であっても、そこだけは絶対に譲らないという存在でありました。当然ながら、世界中の訳アリの金持ちの皆さんはスイスの銀行の顧客になりましたし、米国のマフィアや、各地のテロリストのような存在にとっても、有難い金融機関だったのです。

 しかし、テロリストやギャング組織などの反社会的勢力によるマネーロンダリング防止のため、FATFという国際組織が出来てからは、スイスの銀行と言えども、そうはいかなくなりました。このFATFのルールを守らない銀行は、SWIFTのような国際的な銀行ネットワークから除外されてしまうため、世界で銀行業務を続けていくためには、FATFに従わざるを得なくなりました

 

 ところが、今回は、クレディスイスだけでなく、これを買収して救済したUBSまでも、米国司法当局は「対ロシア制裁」に違反する行為があったのでは?と疑惑の目を向けているのです。調査の結果で、もし両行ともに「クロ」の判定が出てしまった時は、また金融市場は大きな混乱に包まれることになると思います。

 まぁ確かに、200年以上も前から、スイスの銀行は、世界中の超富裕層の我が儘に手際よく対応してきた実績があるだけに、ロシアの成金から裏で『泣きついて』頼まれたら、「NO!」とは言わない替わりに、彼らの全資産の丸抱えを条件に協力したのかもしれません。

 

 というのは、スイスの銀行が、なぜ世界の超富裕層から200年以上も信頼されてきたかというと、前述の「秘匿主義」に加えて、「金持ちの我が儘に即時に対応できる独自のノウハウ」があったから。例えば、週末に急に現金が必要になる事情が発生した(=例えばギャンブルで大負けするとか、急なオークションで欲しい美術品が出てきた等)場合、即時に、2億円とか3億円のキャッシュを用意できるか?

 普通の金融機関では無理。例え相手がお得意様の超富裕層であっても、3億円の融資を稟議無しに実行できる銀行は日本には存在しません。しかも、休日において、2億~3億円の現ナマを即座に揃える準備も出来ません。でも、UBSとかクレディスイスは、これを実現してしまうのです。

 これだけ、世界の我が儘な超富裕層を手の上で転がしてきたスイスの銀行ですから、アメリカが主導するFATFに対して、ウラでは「舌を出して反抗していた」可能性はあります。あるいは、リーマンショック以降の負の資産を解消できないまま、窮地に陥っていたが故に「暗黒サイドに落ちていた」のかもしれません

 いずれにしても、もし『疑惑』が事実だった場合、これらの銀行が支払う罰金額は膨大な規模となり、スイス政府の支援なしで生き残る可能性は小さい、となります。また、これだけ大きな銀行を救済できる民間金融機関は当面の間、出てこないと思いますので、スイス政府支援の基盤となる、スイス国民の民意が持たなくなった時は、金融マーケットは未曽有の混乱に陥ることになります。

 

 また新たな火種が出てきてしまったと思います。

 


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【GⅠ回顧】 高松宮記念・日経賞・毎日杯・マーチS

2023-03-28 03:35:09 | 競馬

 まずは中山の日経賞勝ったのは、ドゥラメンテ産駒の5歳牡馬タイトルホルダー好スタートからマイペースの逃げへ。前半1000mのラップは1分2秒8、そしてラスト1000mラップが1分2秒0という絶妙のペースを刻みました直線に入ると、追走する馬たちが脚を使わされるのを尻目に、そのまま突き放して8馬身差の圧勝。不良馬場の勝ちタイムは2分36秒8。2着には、中団から差してきたキングカメハメハ産駒ボッケリーニ、3/4馬身差の3着には、2番手からディープインパクト産駒ディアスティマ、3/4馬身差の4着には、最後方から追い込んできたオルフェーヴル産駒ライラック

 勝ったタイトルホルダーは、59㎏も問題なく、さすがの圧勝劇。日本の不良馬場も味方につけて、他馬を圧倒しました。これで本番の天皇賞春では、大本命のディフェンディングチャンピオンとして4歳馬陣の挑戦を受けることになります。2着のボッケリーニも地力を見せた内容。一方で、4着のライラックやスタートで出遅れたアスクビクターモアは、後方に位置を取った時点で負けが決まってしまいました。

 アスクビクターモアは、スタートで飛びあがる仕草を見せてしまい、この時点でゲームセット。直線では田辺騎手も追うことを諦めていました。今回の敗戦は参考外で良いと思います。京都の3200mでの巻き返しに期待しましょう。

 

 次は阪神の毎日杯勝ったのは、ドゥラメンテ産駒シーズンリッチ5番手追走で脚を溜めます。逃げたセレンディピティの前半1000mのラップは59秒2で流れる展開に直線に入ると、伸びあぐねる先行馬の横から、シーズンリッチとモーリス産駒ノッキングポイント、ディーマジェスティ産駒ドットクルーの3頭が抜け出します。その中で、シーズンリッチが1/2馬身前に出て勝利。良の勝ちタイムは1分46秒6。2着はノッキングポイント、1/2馬身差の3着にドットクルー、さらに1馬身1/4差の4着が中団から差してきたドクタードリトル

 勝ったシーズンリッチは、前走が共同通信杯6着混戦模様の3歳牡馬クラシック路線ですが、ますます共同通信杯組の評価が上がる結果となりました。2着のノッキングポイントは、ようやく本格化した感あり。本当に強くなるのは夏以降の気もしますが、ダービーまでに一皮剥ければ面白い存在

 1番人気で12着に敗れたキングズレインは、全く敗因が判らず。故障でなければ良いのですが・・。

 

 そしてマーチS勝ったのは、ゴールドアリュール産駒の7歳牡馬ハヤブサナンデクン好スタートから3番手追走を選択。逃げたエスポワールシチー産駒ロードヴァレンチの前半1000mラップは1分1秒5と平均ペース。直線に入るとまず、2番手からミッキーアイル産駒ウィリアムバローズが先頭に立ちますが、その横からハヤブサナンデクンが並びかけて、激しい叩き合いになります。ゴール前でハヤブサナンデクンがハナ差前に出て勝利。雨のダート不良馬場の勝ちタイムは1分51秒4。2着ウィリアムバローズから1馬身差の3着には、最後方から追い込んできたメイショウボーラー産駒キタノビジョン、クビ差の4着には逃げたロードヴァレンチ

 勝ったハヤブサナンデクンは、7歳で嬉しい初の重賞制覇。津村騎手も今年は重賞初勝利。一方、2着のウィリアムバローズは惜しいチャンスを逃した感じ。得意の中山の舞台で勝っておきたかったところ。

 期待されていた2番人気のハピは、直線半ばで力尽きた感じで7着。一回出直しといったところでしょう。

 

 最後にGⅠ高松宮記念勝ったのは、ロードカナロア産駒の7歳牡馬ファストフォース7番手追走で脚を溜めます。逃げたキルロードの前半3ハロンのラップは35秒5と、不良馬場としては流れるペースに。直線に入るとまず、馬場の中央からアグリが先頭に立ちますが、その内側からファストフォース、外側からミッキーアイル産駒ナムラクレアの2頭がアグリを交わして抜け出します。その中からファストフォースが1馬身差をつけて快勝。不良馬場の勝ちタイムは1分11秒5。2着ナムラクレアから1/2馬身差の3着には、中団から差してきたドリームジャーニー産駒トゥラヴェスーラ、1/2馬身差の4着には、後方から追い込んだゴールドアリュール産駒ナランフレグ、3/4馬身差の5着には、最後方から追い込んだフランケル産駒グレナディアガーズ

 勝ったファストフォースは、7歳にて嬉しい初GⅠ勝利。団野大成騎手もGⅠ初勝利ロスのない騎乗を実現した団野大成騎手のファインプレーだったと思います。2着のナムラクレアは悔しい敗戦。今日は相手が完璧すぎました。3着のトゥラベスーラ、4着ナランフレグ、5着グレナディアガーズともに後方待機の馬たち。今回は、脚を溜めて、馬場の良いところを選んで進んだ馬が上位を占めました。

 1番人気で12着に敗れたメイケイエールは、前が塞がる不利はありましたが、それよりも位置が前過ぎたことが敗因すべての条件が揃わないと勝てないのがGⅠ。気性の難しいこの馬にとっては、なかなか難しい「条件設定」であります。

 


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【海外GⅠ回顧】 ドバイワールドカップデーを振り返ります!

2023-03-27 04:36:27 | 競馬

 まずは、ダート1200mドバイゴールデンシャヒーン(GⅠ)勝ったのは、米国の5歳騙馬シベリウス中団待機で脚を溜めます。直線に入ると、先行した米国の2頭、ガンライナー産駒ガナイトとクオリティロード産駒ホプキンズが抜け出して激しい競り合いに。その内側からシベリウス、外側から地元UAEのスペインタウン産駒スイッツァランドが鋭く伸びてきて、シベリウスがハナ差だけ前に出たところがゴール。勝ちタイムは1分10秒69。2着にはスイッツァランド、1/2馬身差の3着にガナイト

 日本馬では、後方から追い込んだリメイク、レッドルゼルが5着と6着。中団から進んだレモンポップは10着、ジャスティンは12着フェブラリーS勝ち馬のレモンポップは、やはりレース間隔を開けられなかったのが敗因でしょう。ここでユックリ休養をさせて、秋に備えて欲しいと思います。

 

 次は、芝1800mドバイターフ(GⅠ)勝ったのは、英国の7歳騙馬ロードノース中団待機で脚を溜めます。直線に入るとまず、2番手から地元UAEの4歳牡馬ネーションズプライドが先頭に立ちますが、その横からロードノースが並びかけて抜け出します。そのまま後続に3/4馬身差をつけて快勝。1分47秒39。2着には最後方から追い込んできた日本のハーツクライ産駒の4歳牡馬ダノンベルーガ、アタマ差の3着にはネーションズプライド

 勝ったロードノースは、これでドバイターフ3連覇。デットリー騎手共々、お見事と言うしかありません。ダノンベルーガは最後方から豪快に差してきましたが、惜しい2着仕掛けた時に前が塞がらなければ・・という悔しい内容

 5着のセリフォスは、途中突き抜けるか?という気配も見せながら、伸びきれず。距離が少し長かったか。ヴァンドギャルドは後方のままで14着。昨年・一昨年のような元気はありませんでした。

 

 そして、芝2410mドバイシーマクラシック(GⅠ)勝ったのは、日本からの4歳牡馬のキタサンブラック産駒イクイノックス好スタートからマイペースの逃げへ。直線に入るとスピードを加速して、後続を3馬身1/2差、突き放して圧勝。2分25秒65のコースレコードのオマケ付き2着には、6番手追走から差してきた英国の4歳牡馬のフランケル産駒ウエストオーバー、2馬身1/4差の3着には、2番手から粘った仏の4歳牡馬ザラック産駒ザグレイ。日本のシャフリヤールは中団から伸びきれず5着、ウインマリリンも同じく6着。

 日本の天才馬イクイノックスが、世界を相手に持ったままの大楽勝を演じました。この馬には「燃え尽き症候群」などは無縁でありました。そう言えば、先日亡くなったハーツクライのドバイシーマクラシックを彷彿させる先行逃げ切り劇。そう言えば、あの時も鞍上はCルメール騎手でした。このような先行競馬が出来るのではあれば、ぜひ欧州遠征をしてほしい。ロイヤルアスコットのキングジョージ&クイーンエリザベスSで3着に入ったハーツクライのように、先行力を活かした競馬で世界制覇を成し遂げて欲しいと思います。

 いや~「モンスター・パフォーマンス!」と叫ばれるほど強かった。これで世界ランキング1位の地位に就くのは確定だと思います!

 

 

 ラストは、ダート2000mドバイワールドカップ(GⅠ)勝ったのは、日本の6歳牡馬、オルフェーヴル産駒ウシュバテソーロ最後方待機で脚を溜めます。逃げを狙ったパンサラッサに地元UAEのリモースが競りかけたため、前半のペースがかなり速くなりました直線に入ると先行馬が後退、5番手から英国の6歳騙馬のシャマーダル産駒アルジールスが先頭に立ちます。そこに、大外からウシュバテソーロと、内側からテーオーケインズの2頭が襲い掛かり、ウシュバテソーロが豪快に突き抜けて2馬身3/4差で完勝。勝ちタイムは2分3秒25。2着にはアルジールス、アタマ差の3着には、後方から追い込んできた米国の5歳牡馬のクオリティロード産駒エンブレムロード

 日本馬のテーオーケインズは4着、後方から差したクラウンプライドは6着、逃げたパンサラッサは10着、中団から伸びきれなかったジオグラフが11着、同じくカフェファラオが12着、ヴェラアズールが13着、ジュンライトボルトが15着でした。

 勝ったウシュバテソーロは、6歳馬ながら、これで5連勝でドバイワールドカップ制覇となりました。しかも、東京大賞典⇒川崎記念⇒ドバイWCとGⅠ級を3連勝ここへ来て一気に覚醒した感がありますので、この勢いで秋の米国BCクラシックへ向かって欲しい。今年の舞台は西海岸なので、日本馬にとっては遠征距離が短縮されているのでチャンス

 オルフェーヴルの闘争心溢れる血脈が、ウシュバテソーロをダート世界一の座に押し上げてくれると信じます。

 

 

 

【おまけ】

 おまけで、日本馬が出走した次のレースも簡単に振り返ります

 まず、ダート1600mゴドルフィンマイル(GⅡ)勝ったのは、地元UAEの5歳牡馬アイソレート好スタートからスピードを活かした逃げへ。直線に入ってもスピードは緩まず、そのまま後続を突き放して圧勝2着は中団から差してきたUAEの6歳騙馬ローオブピース、3着はウルグアイの6歳牡馬アトレティコエルクラーノ。2番手追走したバスラットレオンは、ラストまで粘りましたが4着。同じくウインカーネリアンは6着、ラウダシオンは後方のまま11着。

 

 そして、ダート1900mUAEダービー(GⅡ)勝ったのは、日本のマインドユアビスケッツ産駒デルマソトガケ好スタートからスピードを活かした逃げへ。直線に入るとスピードを加速、そのまま後続を突き放して完勝2着は2番手追走の日本のドゥラメンテ産駒ドゥラエレーデ、3着は3番手から日本のドレフォン産駒コンティノアール、4着も日本のヘニーヒューズ産駒ペリエール

 デルマソトガケは、全日本2歳優駿(GⅠ)の勝ち馬で前走のサウジダービー(GⅢ)は3着。これでケンタッキーダービーへの出走権を獲得2着ドゥラエレーデはホープフルS(GⅠ)の勝ち馬、3着コンティノアールはカトレアSの勝ち馬、4着ペリエールはヒアシンスS(L)の勝ち馬。何と1~4着まで日本馬が独占しました。なお、JBC2歳優駿の勝ち馬ゴライコウは後方ままで12着でした。

 芝に続いて、ダートの世界も日本馬が世界を席巻する日が近い気が致します。米国のケンタッキーダービーやBCクラシックで日本馬が上位を独占するところを是非見てみたいと思います。

 


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