金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】 在宅7割要請 でも4月とは状況が異なる!

2020-07-31 07:59:36 | 金融マーケット

 今週、大阪府から経済界に対して、リモートワーク7割の要請が出されました。政府もこれに便乗する勢いですが、もちろん、こうした要請には、出来るだけの協力を惜しまないのが日本の企業であります。

 しかし、4月の緊急事態宣言下での在宅8割要請と異なるのは、あの時は、最低限の社会インフラ(スーパーマーケット、宅配、銀行など)を除いて、多くの休業要請とセットで出された在宅要請でした。経済を止めてでも感染を抑え込む姿勢がハッキリしていましたので、国民が一致団結して在宅勤務も受け入れました。

 でも今回は、経済は活発化したまま、GOTOキャンペーンも継続したまま、「リモートワーク7割」要請だけが、ポンと出された形。私の会社の店頭を見ても、お客様はコロナ前と同じ来店数に戻っており、その状況下でリモートワーク7割を実現せよと言われてもハードルは高い状況。もちろん、出来るだけの努力はするものの、協力できる企業だけが在宅7割を実施しても、4月5月のような感染抑え込みに効果があるのか、甚だ疑問です。

 そもそも、リモートワークは、ルーティンワークを自宅で行うには適していますが、新たな試みを実験したり、新商品を開発したり、あれやこれやをワイワイ話し合うには不向きな環境なんです。在宅7割に協力した企業だけが馬鹿を見る、という事態が容易に想像できるため、今回の要請には、どこまで人が付いてくるのか。

 チグハグな要請を受けて、日本の企業はドンドン競争力を失っていますよ!


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【将棋】 名人戦第4局ほか

2020-07-30 06:52:32 | 将棋

 27日28日に行われた名人戦第4局は、挑戦者の渡辺明二冠が、序盤戦から自分のペースに持ち込み、そのまま最後まで主導権を渡さずに快勝。対戦成績を2勝2敗の五分に戻しました。途中、AIによる情勢判断は極端に振れ動きましたが、渡辺二冠は確信を持って指しているように見えました。今回の棋譜の内容は、AIの評価を超えた一局だったのではないでしょうか。入念な準備の末の、会心の勝利だと思います。

 また28日は、A級順位戦 羽生善治永世七冠と佐藤天彦前名人の対戦もありましたが、激戦の末、結果は佐藤前名人の勝利序盤から羽生永世七冠がリードを維持していましたが、最後までリードを守ることができずに逆転負けでした。正直、冴えない内容と言えます。終盤の強さも羽生さんの特長だったはずですが、気のせいか、最近は粘りも見られません。体調の問題なのか、それともモチベーションの問題なのか、心配になります。

 一方、29日に行われたB級2組順位戦 藤井聡太七段と鈴木大介九段の対戦は、序盤から藤井聡太七段がリードを広げてそのまま勝利、圧勝という内容でした。元A級棋士を四つ相撲のまま寄り切るのですから、もう段違いの強さです。王位戦挑戦のあと、今期の竜王戦挑戦はなくなりましたが、年末に向けての王将戦リーグも楽しみです。


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【金融】 今の日本政府に、国民の行動はコントロールできない!

2020-07-29 06:43:30 | 金融マーケット

 昨日の続きです。

 緊急事態宣言が出ない理由は、官邸も都道府県も、もう「国民の行動はコントロールできない」と見切った可能性があると。中国のように人権を無視して、行動を制約する術がない中、また思い切って制約を強化しても世論からの反発に権力側が耐えられないと見切った中、いつまで経っても、緊急事態宣言が出ないということ。

 そうだとすると、これはもうドイツやフランスのレベルを超えて、すでにアメリカやブラジルと同じ選択をしたということ。すなわち、実質的には何もせずに、自然に任せるという選択医療崩壊が起きても、あるいは、経済崩壊によって破産死・倒産死が起きても、それは国民の自由な選択により、そうした事態を招いたということ

 それならそれで、そういう選択をしたと、国民に対して宣言をして欲しい民主主義を守ろうとするとコントロールが出来ないこと、そして、国民の自由を奪うことでコントロールはある程度可能だが、かなりの数の経済死は避けられないこと。前者は無責任に見えるが、意外にも死亡率は、季節性インフルエンザと変わらない水準と予想されること。後者は、格好よくコントロールするように見えるが、数百万人レベルの経済死を生んでしまうこと。

 結果、前者を選ぶことにしたと。ちゃんと宣言して欲しいと思います。

 政治的な損得を考えれば、そんな宣言をする馬鹿はいないと思いますけどね。


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【金融】 緊急事態宣言を発動しても、今度は協力が得られるか?

2020-07-28 06:53:40 | 金融マーケット

 新型コロナの感染者数が相当な数に上っている一方、重症者数が限定的なため、医療崩壊までにはまだ余力があること等を理由に、緊急事態宣言は出ていません。ところで、4月5月の状況を正しく振り返り、全国の日本人があの時なぜ、一致団結して、あの緊急事態を乗り切ることが出来たのかを、ちゃんと「総括」する必要があると思うのですが、いかが?

 あの時は、消費者側も、個人店主を含む事業側も、ここを乗り切れば、また元の生活に戻れると信じて、一致団結して「感染者数を抑え込む」ことに協力しました。しかし、今度はどうか? 事業側は、パチンコ店・飲食店・風俗店など、もう休業要請に従うところは少ないと思います。彼らは、もうギリギリに追い込まれており、補助金ぐらい貰っても何の足しにもなりません。このままでは、秋口には多くが破産・倒産に追い込まれるため、無理は承知で、お店を開け続けて、何とか生き残ろうと必死にモガくと思います。また消費者側にしても、一部の若い人を中心に、風俗店・飲食店に出入りすることを止めないと思います(彼らにとって、これはもう信念に近い!)。

 ということは、次回の緊急事態宣言の際には、4月5月のように国民が一致団結する形にはならない可能性が大であるということ。こうした事態が見通せるが故に、官邸は緊急事態宣言を出せないという見方もあります。

 中国のように、個人の自由を認めずに、強い規制で行動を制限し全てをコントロールできるようにするか、ドイツ・フランスのように、緩い縛りを前提に、一定程度の犠牲を容認し国民の自由を守るのか。すでに、日本の政府と都道府県は、後者を選択している(=前者の選択は無理と判断している)ように見えます。


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【重賞回顧】 アイビスサマーD

2020-07-27 06:52:01 | 競馬

 まずは2歳戦から。土曜日の新潟2Rの未勝利芝1800m、8馬身差でレコード勝利したルーラーシップ産駒のワンダフルタウンは、札幌2歳Sでも新潟2歳Sでも、出てきたら面白いと思います。それにしても、この馬が新馬戦で3馬身差で負けた相手がダノンザキッドですので、今のところ、2歳牡馬トップは、ジャスタウェイ産駒のダノンザキッドということなのだと思います。

 日曜日は、新潟1Rの未勝利芝1400mを勝ったファルヴォーレ。3戦目を勝ち上がりましたが、レース内容良く先が楽しみ。そして、新潟5R新馬芝1800mで良血馬相手に完勝したドゥラヴェルデ両馬ともドゥラメンテ産駒です。いよいよ種牡馬ドゥラメンテの快進撃が始まった感じ。

 そしてアイビスサマーダッシュ勝ったのはロードカナロア産駒のジョーカナチャン。1番人気のライオンボスの先手を取って、埒沿いの位置を取ったのが勝因で、積極策が功を奏しました。スピードの絶対値を示した形ですので、父の評価をさらにアップさせる勝利だったと思います。

 


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