金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【おめでとうございます!】 木曽の英雄 御嶽海!!

2022-01-26 07:34:55 | 大相撲

 大相撲の初場所は、千秋楽の一番で、関脇 御嶽海が横綱 照ノ富士を破り、13勝2敗で幕内最高優勝を決めました。御嶽海は3回目の優勝を成し遂げるとともに、ここ3場所の通算成績が33勝12敗となって、大関昇進の基準である33勝をクリア千秋楽で横綱を破った相撲内容と合わせて、場所後の大関昇進が確実になりました。

 

 今から5年ほど前、まだ営業で全国を飛び回っていた頃の話ですが、木曽に金融法人のお客様(いわゆる農協系のお客様です)が居て、年に1回、ご挨拶に伺っていました。場所は、JR中央本線 木曽福島駅からタクシーで10分程度のところでしたが、まずビックリしたのが、木曽福島駅を降りると、もうそこには「御嶽海」のポスターばかりが貼られていて、御嶽海一色の町なのです。

 駅の売店でも、御嶽海にちなんだ饅頭だの煎餅などが売られていて、町を挙げて御嶽海を応援している状況。実は、あのあと2回も優勝しながら、次の場所の大関獲りには失敗していたので、今回のように、優勝と同時に大関を決めたのは、地元にとっては、この上ない喜びだったと思います。

 

 ところで、長野県出身の大関は、あの伝説の力士 雷電 以来とのこと。史上最強とも言われる雷電と並び称されることは大変なプレッシャーだと思いますが、御嶽海の良さは、迷わずに前に突き進むことこの型を忘れなければ、さらに上を目指せると思います。期待しています。

 

【補】押し相撲の御嶽海に対して、横綱審議委員の一部からは『横綱になりたいならば、堂々とした四つ相撲を!』などと、また馬鹿げた意見を寄せてくると思います。その時は、全国の相撲ファンの皆さん、横綱審議委員にハッキリ『NO!』を突き付けて、『馬鹿者‼』と𠮟りつけてやりましょうね!


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【大相撲】 ガチンコ相撲と力士の怪我 本場所日程の見直しを!

2021-02-03 06:54:15 | 大相撲

 昨日に続いて、大相撲がテーマです。

 先場所はコロナ禍もあって、大量の休場者が出ました。最初から横綱が不在の場所でしたし、大関の成績も今一つで、結果として平幕優勝を許したことから、場所後には、特に上位陣に対する批判が多くなされたのが印象的でした。しかし、こうした現象は、無気力相撲が根絶されて、すべてガチンコ相撲になってくれたことで、大相撲の別の課題が浮き彫りになったと私は考えています。

 歴史を振り返ると、昭和の終わりころから、大相撲力士の大型化が進みます。ハワイ出身や欧州出身の力士が増えたこともありますが、お米中心から肉魚のタンパク質中心へのチャンコ事情の変化も大きかったと思います。

 また、今は当たり前と考えている、「年6場所制、1場所15日制」というのは、1958年に定着した大相撲日程。その前は年4場所制だったり、明治時代には年2場所制で1場所11日制だったりで、大相撲人気とともに、徐々に開催日程が過密化した流れがありました。

 力士の大型化と本場所日程の過密化の中で、力士たちは怪我との闘いに直面します。力士にとって、怪我による休場は、収入減少に直結する大事ですから、怪我を避けるように、また怪我をした時には、無理をしないで済むように、自然な流れとして「星の貸し借り」「星の売買」が始まります。しかし、本質的には、過密化した本場所日程を大胆に改善する必要があるのに、それは観客収入・放送収入の減少に繋がるため、むしろ本質的課題を放置して、「無気力相撲」という歪みで解決する道へ入ってしまいました。

 ようやく、この「無気力相撲」の根絶が成った今、次に取り組むべき課題は、本場所日程過密化の解消。すなわち、例えば、年6場所制を年4場所制へ戻す、あるいは1場所15日制を11日制へ短縮するなど、開催日程を縮小して力士の負担を減らすこと。もちろん、地方巡業日程の見直しなども効果があると思います。

 コロナ禍で収入減少となっている相撲協会からすると難しい判断だと思いますが、大相撲のサステナビリティからは即、検討開始すべきテーマだと考えます。


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【大相撲】 元横綱栃ノ海 82歳で逝去 短命横綱だった理由は?

2021-02-02 07:12:30 | 大相撲

 

 昭和30年代後半から40年代前半の大相撲、まさに大鵬と柏戸の両雄が並び立っていた大相撲の黄金時代に、疾風の如く現れた、小兵横綱がおりました。栃ノ海晃嘉その人です。

 176㎝で100㎏そこそこの小兵力士ですから、その身上はスピードと技の切れ味。前みつを両手でしっかり掴んで一気に寄る。あるいは、追い込んだ上で、鮮やかな出し投げや切り返しで、相手を仰向けにしてしまう。小兵であるが故に身に着けた「勝利のための型」でありました。

 ここで登場するのが、いつもトンチンカンな意見を繰り出し続ける「横綱審議委員会」。小兵力士ながら、スピードと切れ味で横綱まで上り詰めた栃ノ海に対して、「横綱になったら、がっぷり四つで相手を受け止めるような相撲を!」と要請してきます。

 がっぷり四つは、小兵力士の良さを殺す戦術であり、全くトンチンカンな要求なのですが、双葉山を範とする当時の相撲の理想像から、俄か相撲ファンで、かつ素人集団の横審の方々は、よくそんな主張をしていたもんでした

 結果、無理をしながらの土俵となり、直接は「怪我」が原因ではありましたが、このスピードスターの栃ノ海は、短命横綱で終わってしまったのでした。

 その後も、突貫相撲を得意とした横綱琴桜なども、同じ理由で短命に終わっていますが、こうした悲劇を避けるべく、所謂「星の借り貸し」あるいは「星の売買」と言われる「無気力相撲」が蔓延る原因となりました。

 この「無気力相撲」が撲滅されるのは、相撲協会が何度も苦しみながら、結果的には数年前の元貴乃花親方による改革騒動まで待つことになります。

 元横綱栃ノ海の逝去の報に接して、まず思い起こされるのは、上記のエピソードです。小兵横綱として、短い間ですが、輝きを示した名横綱でした。安らかにお眠りください。合掌


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【大相撲】 怪我で休場する力士が増えた理由

2020-09-29 06:47:55 | 大相撲

 大相撲秋場所が終了しました。関脇正代や前頭翔猿の活躍が話題を呼びましたが、両横綱は当初から休場でしたし、大関陣も序盤の不調から、波乱の場所となりました。

 ところで、この数年、横綱の休場が増えたこと、大関がすぐに陥落すること、また三役陣も目まぐるしく変動すること、その一番の理由が「怪我」です。

 それでは「怪我」が増えた最大の理由は何でしょうか? その理由は簡単、すなわち「すべてガチンコ相撲になったから」です。3年前の元貴乃花親方の騒動は記憶にあると思いますが、彼が一貫して主張していたのは、無気力相撲の根絶=星のやり取りの禁止、です。

 体重が200㎏近い巨漢同士がぶつかり合う大相撲は、怪我が付き物のスポーツ。でも、大怪我をすれば、1年以上も休まねばならず、その結果、力士個人の収入がその間は減ってしまうリスクがあります。また、本場所で勝ち越すことで基本給が上がる仕組みであるため、8勝7敗と7勝8敗では、天と地ほどの差があります。当然ながら、ウラ取引である「星のやり取り」が発生する温床があった訳です。この星のやり取りを根絶したのが、3年前のあの事件ですので、そこから力士の怪我が一気に増えたわけです(このこと自体は、改革の成果とも言えます!)

 さて、こうした力士の怪我を減らすためには、何をすれば良いか。

 ズバリ、「本場所の回数を減らすこと」「地方巡業を半減させること」。事業収入は減ってしまいますが、力士生命を大事にするためと、本場所の内容を充実させるためです。大相撲をサステナブルにするため、協会には本気で検討してほしいと思います。

(追加)また、何も判っていない横審委員が、休場の横綱に文句を言っているようですが、ちゃんと考えて、本質的な提言をして欲しいと思います。まったく!


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【大相撲】 大阪場所完遂 お見事でした!

2020-03-25 07:18:42 | 大相撲

 大相撲大阪場所が無事終了いたしました。優勝した横綱白鵬の「ようやく終わった」という言葉が、この場所を完遂することの難しさを物語っていたと思います。

 無観客興行とは言え、力士たちの健康を守りながら、伝統の相撲興行をやり遂げることを決断して、見事に完遂したことを、マスコミをはじめ、もう少し評価すべきだと思いますが、いかがでしょうか?

 中止の決断の方がどれだけ楽か‥。チケット収入がないので、収入はNHKからの放映権収入と、民放各社からのニュース映像に対する収入だけ。それでも、序の口から幕内力士のすべてに対して、一人でも感染者が出たら中止、という基準をあらかじめ掲げた上で、一人の感染者も出しませんでした。各部屋の末端まで、細心の注意と緊張感を維持した結果だと思います。これは、日本相撲協会の偉業だったと思います。

 そもそも、スポーツのチャンピオンを決める大会は、いったん中止にしてしまうと、その歴史の中では単なる空白ではなく、「本来、存在したはずのチャンピオンが消えた」あるいは「その世界のリーダーとなるべき人材を失ったかも」という、後悔というか、無念というか、大きな黒歴史となって何十年と残ることになります。もちろん、国民の健康が一番優先される判断基準ではありますが、細心の注意と緊張感により実現できる可能性が高いのであれば、主催者として「開催」を選択して、無事にやり遂げたことは、将来の相撲界から「大偉業」として讃えられるはずと思います。

 JRAも無観客開催を継続していますが、同じ想いからだと思います。ここは、日本相撲協会に対して、素直に拍手を贈るタイミングだと思いますが、いかがでしょう? 横綱審議委員の皆さま!

 


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