金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【重賞回顧】 エプソムC・函館スプリントS

2024-06-10 01:35:15 | 競馬

 

 まずは函館スプリントS勝ったのは、5歳牡馬のロードカナロア産駒サトノレーヴ。3番手追走の好位置を確保。逃げたカイザーメランジェの前半3ハロンのラップは33秒3と流れる展開に。直線に入ると、開いた馬場の内側を突いてサトノレーヴが抜け出して、そのまま1馬身1/4差をつけて快勝。小雨の良の勝ちタイムは1分8秒4。2着には、外の3番手から差してきたスクリーンヒーロー産駒ウイングレイテスト、クビ差の3着には、6番手から大外を追い込んできたビッグアーサー産駒ビッグシーザー

 勝ったサトノレーヴは、嬉しい重賞初勝利怪我の影響で出世は遅くなりましたが、ここまで8戦6勝本格化が成ればGⅠでも十分に勝負になる器です。ここから秋に向けて順調にいければ楽しみな存在になります。

 2着ウイングレイテスト、3着ビッグアーサーともに、さすが実績馬として地力を見せてくれました。一方、1番人気で9着に敗れたアサカラキングは、スタートで後手を踏み、焦って2番手の位置を取りにいったところで力を使ってしまった感じ。前半チグハグになった分、直線ではスピードが残っていませんでした。ここは参考外で良いと思いますが、馬も騎手も経験を積む必要がありそう

 

 

 そして府中のエプソムC勝ったのは、4歳牡馬のリアルスティール産駒レーベンスティール。好スタートから5番手追走で脚を溜めます。逃げたセルバーグの前半1000mのラップは58秒2と平均ペースの流れに。直線に入るとまず、残り200mのところで2番手からスクリーンヒーロー産駒シルトホルンが先頭に立ちますが、すぐに外からレーベンスティールが鮮やかに抜け出し、そのまま後続に2馬身差をつけて完勝。良の勝ちタイムは1分44秒7。2着には、3番手から差してきたハービンジャー産駒ニシノスーベニア、2馬身差の3着にはシルトホルン、さらにアタマ差の4着には、8番手から追い込んできたディープインパクト産駒サイルーン

 勝ったレーベンスティールは、昨秋のセントライト記念に続く重賞2勝目59㎏の負担重量を跳ねのけて、好タイムで圧倒的な勝利を見せてくれました昨年暮れの香港遠征以降に狂った体調が完全に戻ったのだと思います。こうなると、秋にはGⅠ路線での活躍が期待できます。

 2着ニシノスーベニア、3着シルトホルンは、好位置から競馬が出来たことが好走理由だと思います。むしろ8番手から差して4着の5歳騙馬サイルーンの走りが目立ちました。次走も好走必至だと思います。

 

 


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【2歳戦回顧】 6月8日~9日

2024-06-09 16:01:14 | 競馬

 

 土曜日は函館5R芝1000m新馬を勝ったナダル産駒ヒデノブルースカイ。スタートはユックリと出ましたが、すぐに逃げるタワーオブロンドン産駒ワイルドゴーアと並んで激しい競り合いに。直線に入っても競り合いが続きますが、残り100mのところでヒデノブルースカイが抜け出して、そのまま2馬身差で完勝。良の勝ちタイムは57秒6。2着ワイルドゴーアから1馬身差の3着には、5番手から差してきたウインブライト産駒シュ―ドタキライト新種牡馬ナダルは産駒のJRA初勝利。なお1着~3着まで新種牡馬の産駒が占めました

 

 京都5R芝1600m新馬を勝ったマインドユアビスケッツ産駒サニーサルサ。好スタートからスピードを活かした逃げへ。前半3ハロンのラップは34秒4と流れる展開に。直線に入ると、後続を突き放して押し切りを図ります。これを追いかけてアドマイヤマーズ産駒ジャルディニエが猛然と迫りますが、これをクビ差凌いで勝利。良の勝ちタイムは1分34秒4。2着ジャルディニエから3/4馬身差の3着には、7番手から追い込んできたデクラレーションオブウォー産駒バダジェフスカ

 

 東京5R芝1600m新馬を勝ったサートゥルナーリア産駒コートアリシアン。5番手追走で脚を溜めます。逃げたハイタイドの前半3ハロンのラップは37秒4とスローな流れに。直線に入るとまず、2番手からタワーオブロンドン産駒ベルリネッタが先頭に立ちますが、すぐに大外からコートアリシアンが抜け出して、そのまま後続に5馬身差をつけて圧勝。良の勝ちタイムは1分35秒1。2着ベルリネッタから3/4馬身差の3着には、6番手から追い込んできたルヴァンスレーヴ産駒ヴィーデ

 勝ったコートアリシアンは、スローの瞬発力勝負を上り33秒3の切れ味で圧倒的な強さを見せてくれました。2歳牝馬路線のスター候補であり、2年前のリバティアイランドのデビュー戦を彷彿せます。新種牡馬サートゥルナーリアは産駒のJRA初勝利となりました。このレースも、1着~3着まで、新種牡馬の産駒が占めました。

 

 函館5R芝1200m新馬を勝ったオルフェーヴル産駒エメラヴィ。好スタートから3番手追走へ。逃げたビッグアーサー産駒カルミネイションの前半3ハロンのラップは34秒6と平均ペースに。直線入ると、逃げ粘るカルミネイションを追いかけて大外からエメラヴィがこれを交わして、そのまま2馬身1/2差突き放して完勝。小雨の良の勝ちタイムは1分9秒7。2着カルミネイションから3/4馬身差の3着には、2番手からイスラボニータ産駒グランカメリア

 

 京都5R芝1200m新馬を勝ったナダル産駒ポートデラメール。5番手追走で脚を溜めます。逃げたサトノダイヤモンド産駒ネーブルオレンジの前半3ハロンのラップは36秒9とスローの流れに。直線に入ると、逃げ粘るポートデラメールの横からまず、ミスターメロディ産駒オンザブルースカイが先頭に立ちます。しかし大外からポートデラメールが猛然と迫り、アタマ差差し切ったところがゴール。稍重の勝ちタイムは1分11秒3。2着オンザブルースカイから1馬身差の3着にネーブルオレンジ

 新種牡馬ナダルは、早くもJRA勝利2つ目となりました。

 

 東京5R芝1800m新馬を勝ったキタサンブラック産駒クロワデュノール。好スタートから2番手追走を選択。逃げたブリックスアンドモルタル産駒アルレッキーノの前半1000mのラップは1分1秒2と平均ペースの流れ。直線に入ると、逃げて押し切りを図るアルレッキーノの横にクロワデュノールが並びかけて、激しい競り合いに。競り合いは200m以上も続きましたが、そこからクロワデュノールが抜け出して2馬身1/2差をつけて完勝。良の勝ちタイムは1分46秒7。2着アルレッキーノから4馬身差の3着には、6番手から差してきたリアルスティール産駒ウィンスタンリー

 勝ったクロワデュノワールは、圧倒的1番人気のアルレッキーノとのマッチレースを制して1800mを1分46秒7の好タイムで勝利特に後半5ハロンは全て11秒台で57秒5、3ハロンが33秒8と、スピードの持続力と切れ味の双方を併せ持つことを見せてくれました。この馬は、あのイクイノックスに次ぐキタサンブラック産駒の大物になる予感がいたします。

 なお、2着アルレッキーノも素晴らしいパフォーマンスを見せてくれましたが、今回は相手が悪すぎました。次走は確勝レベルだと思います。

 


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【競馬】 エプソムC(GⅢ)と函館スプリントS(GⅢ) 未来のGⅠ馬が潜むGⅢ!

2024-06-09 00:35:10 | 競馬

 

 今週は、函館SS府中のエプソムCが行われます。どちらも、未来のGⅠ馬が潜むレースであります。

 

 まずは函館SS

 次のスプリント界を担う好メンバーが揃いましたが、その中でも目を引くのが、キズナ産駒の4歳牡馬③アサカラキングテンのスピードが卓越しており、前半3ハロンを32秒台で走ったあと、残りを全て11秒台でまとめるスピードの持続力も兼備しています。開幕週の函館芝1200mを圧倒的なスピードで制圧すると予想します。

 なお、今年はキズナ産駒の活躍が目立ちますが、中距離路線では皐月賞ジャスティンミラノが父を継ぐ種牡馬候補になると思いますが、スプリント路線においては、このアサカラキングがGⅠを勝ってサイヤーラインを伸ばしていく予感がいたします。

 相手には、同じく4歳牡馬のビッグアーサー産駒⑬ビッグシーザー。こちらも函館開幕週を好位から押し切る力を持っています。

 馬券は、まずは本命③アサカラキングの単勝。そしてアサカラキングと⑬ビッグシーザーが馬連1点 ③⑬

 

 次は府中のエプソムC

 こちらも4歳牡馬のリアルスティール産駒⑥レーベンスティールに注目。昨年12月の香港遠征以降、どうもチグハグになってしまっていますが、2歳から3歳時の走りは十分にGⅠ級の期待馬今回は鞍上にCルメール騎手を迎えて万全の態勢で臨みます。59㎏の負担は気になりますが、これも跳ねのけてくれるでしょう。

 相手には、4歳牡馬のルーラーシップ産駒⑦マイネルケレリウス府中コースが得意であることと、温かい時期になると走り出すのが特長であります。

 馬券は、まずは本命⑥レーベンスティールの単勝。そしてレーベンスティールと⑦マイネルケレリウスのワイド1点 ⑥⑦

 

 

 


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【夏競馬がスタート!】 本日から函館競馬開催、夏競馬が開始されます!

2024-06-08 01:38:14 | 競馬

 

 本日から函館開催が始まりますので、すなわち「2024夏競馬」がスタートとなります!

 

 

 夏競馬とは、函館や札幌の北海道の競馬に加えて、福島・新潟・小倉といった普段はなかなか行けない競馬場へ、夏休みを利用して赴くという「リゾート感覚で楽しむ開放的な競馬」を指します。

 そうは言っても、コロナの時期には地方遠征が難しかった訳でありますが、昨年あたりから「夏競馬」を堪能する競馬ツーリストの動きが活発化しつつあります。今年はもっと盛り上がることになるでしょう。

 

 

 さらに今年からは、「暑熱対策」の一環として、「開催日割の変更」「競走時間帯の拡大」の二つの施策が採られることになりました。まず「開催日割の変更」ですが、

【2023 年度】        【2024 年度】 
第 3 回中京競馬 (8 日間) ⇒ 第 3 回小倉競馬 (8 日間) 
第 3 回小倉競馬 (8 日間) ⇒ 第 2 回中京競馬 (8 日間)

となって、 昨年までは8月に開催していた小倉を7月開催に、その代替として8月は中京開催に変更となります。

 そして「競走時間帯の拡大」については、第2回新潟競馬の発走時刻について、最終競走を繰り下げたうえで、気温が特に高い時間帯での競馬を休止する「競走時間帯の拡大」を実施第1~第5レースは午前中に発走、第6レース以降は15時10分以降に繰り下げることとなりました。

 

 この措置については、全国の競馬ファンから様々な意見が出ているようですが、昨夏に熱中症で急逝したアスクビクターモアの悲劇を考えれば、少しでも競走馬やスタッフの負担を軽く出来るように、さまざまな試行錯誤をしていく必要があります

 

 ここは我々、馬券を買う側も同じ想いで、この試みに参加して参りましょう。

 なお、新潟の午後のレースが再開するまでの間は、通常運営をしている札幌競馬のレースが買えます。札幌が終わったあとは、また新潟競馬が楽しめますから、まぁ、馬券を検討する時間が少々長くなるだけと考えましょう。

 なるべく涼しい場所を探して、ジックリ脳みそを活性化させる夏競馬になりそう。

 

 


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【エピファネイア産駒は早熟?】 ダービー馬ダノンデサイルの出現により見直される機運!

2024-06-07 01:33:21 | 競馬

 

 5月26日に行われた第91回日本ダービーで、エピファネイア産駒ダノンデサイルが勝利。皐月賞では発走直前の出走取消という悲運に見舞われましたが、そこから見事な立て直しでダービーの栄冠を勝ち取りました。

 

 

 ダノンデサイルは、昨年10月9日の東京の新馬戦は後方待機から脚を余しての4着に敗れたあと、10月28日の京都の未勝利戦を2番手から抜け出して勝利。そのあとは11月25日のGⅢ京都2歳Sに出走して、勝ったシンエンペラーから1/2馬身・ハナ・アタマ・クビの差で4着。年明け1月14日のGⅢ京成杯では、好位から抜け出して2着アーバンシックに3/4馬身差をつけて快勝。そして前述の皐月賞出走取消のあと、日本ダービーで見事な2馬身差の完勝劇となりました。

 この日本ダービーのレースの流れを見てみると、前半1000mは1分2秒2と超スローの展開となったあと、逆にラスト1000mのラップは56秒8という破格の時計で、全て1ハロン11秒台という過酷なロングスパート合戦となりました。この消耗戦を最内から抜け出して、1番人気のジャスティンミラノに2馬身差という決定的な差をつけた勝利は、ダノンデサイルの地力の高さを見せつける内容だったと言えます。

 ちなみに、2歳時の京都2歳Sでは、勝ったシンエンペラーに地力の違いを見せつけられていたのに対して、半年後の日本ダービーでは逆にダノンデサイルが地力の高さを示すことになったのですから、これは3歳春の成長力が如何に大きいものであるかの証明でもあります。

 レース後の厩舎サイドの話によれば、けして体調は万全ではなかったとのことであり、そうなると秋以降のダノンデサイルのパフォーマンスはさらに高く昇華していくことが予想されます。まさに凄まじい成長力を見せていくことになります。

 

 ところで、多くのエピファネイア産駒が、サンデーサイレンスの4×3インブリードが施されているのに対して、ダノンデサイルにはサンデーサイレンスのクロスがありません。シアトルスルーの5×4、ロベルトの4×5、ノーザンダンサーの5×5はあっても、サンデーサイレンスのインブリードクロスがない産駒なのです。

 当blogでは、再三再四、「エピファネイア産駒が早熟傾向にあるのは、種牡馬エピファネイアが原因ではなく、4×3のサンデーサイレンスインブリードの割合が高い(6割強)ことが原因ではないか」という仮説を訴えて参りました。(詳細は、当blogの2023年5月19日の記事をご参照)

 

 ダノンデサイルの日本ダービー勝利と今後の活躍ぶりが、種牡馬エピファネイアの「早熟傾向」という不名誉なイメージを払拭することを期待して止みません。

 


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